「本当に危ない物忘れ」と「誰にでもあるド忘れ」どう違う?見分け方を解説
ウォーキングで海馬を鍛える
ここまでの比較項目で記憶力低下に不安を覚える人もいるだろう。予防のために、普段から何を心がけるべきか。
「加齢によって衰えていく筋力がトレーニングで維持できるのと同様に、記憶力もトレーニングによって維持できるといわれている」(前出・眞鍋医師)
脳の血流を活性化させ、記憶力を保つのに効果的だとされているのが「ウォーキング」だ。
米国・ピッツバーグ大学のカーク・エリクソン教授の研究によれば、55~80歳の認知症でない男女120人を2グループにわけたうえで、一方に週3回、40分のウォーキングをさせたところ、記憶力が向上していただけでなく、海馬の体積が約2%上昇していた。
一方でウォーキングしなかったグループは約1.4%体積が減少した。海馬の体積は、「記銘」と「検索」の能力と関係があるといわれている。
日頃から「頭」とともに「足」を動かす習慣を身に付けることが重要だ。
※週刊ポスト2017年4月21日号
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