要介護度を下げる介護法|かたせ梨乃、柴田理恵、菊池桃子が老親に起こした奇跡
家族を介護するために仕事を辞める「介護離職」が年間10万人ほどいるなか、これから紹介する女性たちは仕事をこなしながらうまく親の介護をしてきた。しかも、一度は自立を諦めたほどの症状から、驚異の回復を見せた。彼女たちが実践した介護法とは──
要介護5→1 かたせ梨乃の場合
一枚の写真に、一人娘と両親が肩を組んで収まる。満面の笑みを浮かべる老夫婦の血色はよく、とても健康そうだ。
3人の中心にいて父親に頰を寄せるのは、かたせ梨乃(62才)。32年ぶりに出演した『徹子の部屋』(6月3日放送、テレビ朝日系)で彼女は衝撃の事実を明かした。
「これまで私生活を明かさなかった彼女が、高齢の両親の写真を初めて公開したのは驚きました。しかも、両親を介護していることを明かし、“要介護5だった父が要介護1になった”という奇跡を報告しました」(テレビ局関係者)
かたせの両親はともに大正15年生まれで、今年93才になる。その父親が数年前に倒れ、入院することになった。母も高齢のため、かたせが父の介護を担うことになった。
「嚥下機能がかなり低下していて、最初は医師から“もう難しいかもしれない”と告げられるほどの重症で、飲み込みも悪くなり、とろみをつけた水しか飲めなくなったそう。でも、かたせさんが必死に介護するとお父さんの容体は徐々によくなり、最終的に要介護5から1まで下がりました。昨年はお母さんも転倒して大腿骨と鎖骨を折り歩行ができなくなりましたが、かたせさんのサポートでリハビリを頑張って、歩けるようになりました」(前出・テレビ局関係者)
現在、かたせの両親は同じ老人ホームに入所し、元気に暮らす。かたせとは月に2~3度、親子3人水いらずで外食できるまで回復した。
「かたせさんが心がけたのは、介護を“前向き”に考えること。楽しく生きられることを大切にして、飲酒を止められているお父さんと外食する際、“1杯ならいいじゃない”とお酒をすすめることもあるそうです」(かたせの知人)
要介護度の目安
・要支援1
食事など基本的な日常生活がひとりで行えるが、身の回りの世話に一部介助が必要な人。
・要支援2
要支援1に加え、立ち上がりや歩行などがやや不安定で、今後日常生活において介助が必要な人が対象。
・要介護1
掃除など日常生活の身の回りの世話に介助が必要で、立ち上がりなどの動作に支えが必要な人。
・要介護2
排せつや食事に介助が必要な人。混乱や理解低下など認知症の症状がみられる人。
・要介護3
自立歩行が困難で、杖や歩行器、車いすを利用している人。不安行動や全般的な理解の低下がみられる。
・要介護4
移動には車いすが必要で、介護なしで日常生活を送れない人。全面的に介護が必要であるものの、会話が行える人が対象。
・要介護5
ほとんど寝たきり状態で、医師の伝達が難しう、日常生活の面で介護をしないと生活困難な人。
※介護評論家の佐藤恒伯さんが監修。
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