なんとなく不調、疲れの原因はグルテンかも!?「3週間小麦抜き生活」のススメ|専門外来医がやり方を徹底解説
とはいえ、巷には小麦食品があふれている。完全にやめるのは難しそうだが…。
「まずは3週間を目標に、パンやパスタ、ピザ、うどん、そうめん、ケーキ、餃子、カレー、シチューといった主成分が小麦の食品をやめてみましょう。最初の1週間を慣らし運転とし、様子を見ながら進めてみてください」
天ぷらなどの揚げ物は、使われている小麦の量が少ないので、最初は食べてもいいという。あまり厳しく設定すると長く続けられないため、少しずつ慣らしていくことが大切なのだ。
「小麦食品が大好きで、一気に減らすのがきつい場合は、小麦食品を食べる回数を減らす、平日は完全に小麦抜きでも休日は適度に摂ってもよいことにする、たまの外食時のみ食べてもよいことにするなど、無理のない条件で進めていきましょう」
脱・小麦生活を始める前に、自分の体の調子をチェックしておくのがおすすめだという(記事の最後にある「自覚症状事前チェックシート」参照)。
いま気になっている症状を確認しておくと、3週間後に体調の変化を実感できるからだ。チェックシートにない自覚症状があれば、併せて書き出しておこう。
「もし、肥満対策のために行う場合は、少なくとも3か月は続けないと効果が表れません。脂肪はお腹やお尻のまわりから取れてくるので、ウエストの写真やサイズも記録しておくのがおすすめです。体重で比較する場合、体が水分をため込む生理期間は避け、生理終了後3~4日経ってから測りましょう。記録は基本的に1週間ごとでかまいませんが、便通や便の状態については毎日記録することをおすすめします」
体の変化はもちろん、脱・小麦生活では精神的な変化にも注目したい。
「小麦による炎症は脳でも起こります。脳が疲れるとやる気や集中力・判断力が低下し、イライラしやすくなります。しかし、グルテンの悪影響がなくなれば気持ちが安定するので、毎日を穏やかに過ごせるようになります」
仕事や家事がはかどり、家庭円満につながる変化がみられるかもしれない。
小麦食品を抜くのが難しいと感じたら
この健康法は簡単だ。なにせ、食事から小麦食品を抜くだけだからだ。とはいえ、長年パンやパスタを主食としてきた場合、何を食べればいいのか、不安を感じる人も多いだろう。
「いまはグルテンフリーのパスタや米粉製のパンなどもあるので、“まったく食べられない”と頑なに考える必要はありません。甘いものが食べたければ、和菓子を食べればいい。そもそも、2週間ほど経つと、小麦食品を食べたいと思わなくなっていきます」
自覚症状がある人ほど、1週間程度で効果を実感できる。開始後3~4日目は食生活の変化に耐えられず、つらいかもしれないが、2週間もすれば慣れてくるという。