サッカーW杯を”食べて”応援!カタールで定番「フムス」ほか身近な食材で作るアラブ料理
サッカーW杯も決勝トーナメントに入り、さらに盛り上がってきた。開催国・カタールなどアラブの国々の料理には、野菜や豆類を使ったヘルシーなものが多数。自宅で作って食べながら観戦すれば、現地気分が味わえること間違いなし。ポピュラーになりつつある「フムス」など、身近な食材を使ったアラブ料理は意外に多い。中でも作り方がシンプルで、現地でも欠かせない定番料理のレシピを厳選してご紹介!
W杯開催国・カタールはこんな国!
中東・アラビア半島沿岸部に位置するカタール国の人口は、約266万人(2021年10月現在)。面積は1万1427km2と秋田県よりやや小さく、国土の大部分は平坦な砂地となっている。高温多湿で、夏季は気温が50℃程度まで上がることも。公用語はアラビア語で、国民のほとんどはイスラム教徒。そのため豚肉とアルコールの国内持ち込みが禁止されている。
「カタールではフムス、サフランやベイリーフを使ったビリヤニ、ラムかチキンのケバブなどがよく食べられています。スパイスはカルダモン、コリアンダー、クミンを使うことが多いですね」(駐日カタール国大使館)。
パンでおかずをつまむのがアラブごはんの定番
アラブの家庭料理に詳しい、アラブ菓子・料理研究家の小松あきさんが「欠かせない」と話すのが、主食の平たいパン。
「フムスなどのディップやおかずをパンでつまんで食べるのが、アラブの日常的な光景。
また、スパイスもよく使いますが、家や店ごとに好みのものをミックスするため、決まった配合はありません。使用頻度が高いのは、下に挙げた基本の3種類。辛さやスパイス感は意外に控えめで、やさしい味わいなんですよ」
スーパーにあるものでOK!基本のスパイス・食材
「まずはこれだけ!」という食材を小松さんがチョイス。スパイスやオイルは仕上げにひとかけするだけでも、アラブ風に!
スパイス類は抗酸化作用、消化促進効果の高いものが多い。クミン、コリアンダーは体を温めて血行を促進し、冷え性の改善も期待できる。
●オールスパイスパウダー
現地で使うミックススパイスの代用。シナモン、クローブ、ナツメグを混ぜ合わせたような香りで、肉料理をはじめ、お菓子にも使う。
●コリアンダーシードパウダー
柑橘系のさわやかな香りと甘みがあり、風味づけに使われる。肉類・卵・豆と相性がよい。
●クミンパウダー
わずかな苦みと辛み、スパイシーなコクが特徴。肉料理やカレーによく使われる。
●オリーブオイル
血流改善が期待できるビタミンEが豊富。抗酸化作用を生かすためには、ドレッシングにしたり仕上げにかけたりと、加熱せずに摂るのがおすすめ。アラブ料理ではディップやサラダなどでたっぷりと摂ることができる。
●レンズ豆
水で戻す必要がないため、使い勝手も優秀。皮つきは酸化しにくく、短い茹で時間で柔らかくなるため食物繊維を逃さず摂れる。鉄分やたんぱく質などを豊富に含む。
●ひよこ豆
豆自体に甘みがあり、ホクホクした食感はいも類にも似ている。水で戻す乾燥タイプの他、手軽な水煮も。イソフラボン、ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富で美容に最適な食材。