花粉症対策に話題の”じゃばら”って?和歌山・北山村の生産者が明かす村外不出の果実
和歌山県で生産される「じゃばら」をご存じですか? じゃばらは、レモンやライムなどの香酸柑橘の仲間。実はこの果実、今がシーズンの花粉症(アレルギー症状)を抑える成分がずば抜けて多く含まれているんだそう。もっと詳しく知るために「じゃばら」の生産者に話を伺った。「じゃばら」でできた花粉症対策食品も合わせてご紹介する。
そもそも「じゃばら」って何?
ゆずやレモン、ライムやすだちなど、酸味の強い「香酸柑橘」の仲間であるじゃばら。
ビタミンCやクエン酸が豊富なだけでなく、花粉症の症状を抑えるといわれる成分「ナリルチン」が、ほかの香酸柑橘に比べてずば抜けて多いのが特徴だという。
和歌山・北山村で村外不出の「じゃばら」の効能は?
和歌山県北山村で村外不出で生産される「じゃばら」。「邪気を払う=じゃばら」が名前の由来だが、「花粉症も追い払う」ことがわかったのは、意外なきっかけだったという。
「じゃばらが発見された当初は花粉症への効果はわかっていませんでした。ですが、当時のお客さんから“子供に飲ませたら花粉症が治まった”という声があり、調べるとアレルギー症状を抑える効果が判明。“花粉症に効く果物”として売り出すようになったんです」(株式会社じゃばらいず北山の和泉又兵衞さん)
まさに偶然によって見つかったじゃばらの効能。2001年頃からは花粉症に効く食べ物として多くのメディアで取り上げられ、その売り上げも爆発的に増加した。
有効成分ナリルチンがゆずの6倍も!
「他の柑橘類に比べてアレルギー症状を抑える有効成分『ナリルチン』が突出して多く、ゆずの6倍はあるといわれます」(和泉さん)
じゃばら果汁をサイダーで割ったり、ヨーグルトに混ぜて食べるなど、簡単に普段の食事に取り入れられるのも魅力の1つだ。
「飲んで30分~2時間ほどで実感できる即効性もあります。1日2回、症状の重い朝一番と夕方に飲むことをおすすめします」
旬の「じゃばら」でできた花粉症対策食品
じゃばらの旬は11月中旬頃。その時期に収穫した果実が、有効成分「ナリルチン」を最も多く含むという。
「実った果実をそのままにしておくこともできますが、ナリルチンは日ごとに減り、花粉症のシーズンには半分ほどに少なくなってしまいます。一方で、『じゃばらっ粉』『じゃばら果汁』といった加工食品には、11月初旬から11月下旬に摘まれた“ナリルチンを多く含んだじゃばら”が使われているので、花粉症対策には特におすすめです」(和泉さん)
■じゃばら果汁
もぎたてのじゃばらを搾った100%天然果汁。レモン果汁のように焼き魚やサラダにかけて使ったり、その用途は幅広い。サイダーで10~20倍に薄めれば、じゃばらの風味を楽しめる『じゃばらサイダー』の出来上がり。
■じゃばらっ粉
じゃばらの果皮には果実の約6倍ものナリルチンが含まれる。そのままで食べるのが難しい果皮をおいしく食べられるよう、顆粒状にしたのが『じゃばらっ粉』だ。
教えてくれた人
和泉又兵衞さん/株式会社じゃばらいず北山 https://jabarise.co.jp/
※女性セブン2021年4月1日号
https://josei7.com/