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60才からの理想の食べ方「まずは肉・魚・卵・大豆類」に! 「ベジファーストは40〜50代まで。年代で考え方を変えることが重要」と管理栄養士

「まずは野菜から」そんな食べ方が、今や健康のスタンダードとなっている。血糖値の急上昇を防ぐ「ベジファースト」は広く知られているが、実はこれ、すべての人にとって正解ではないという驚きの事実が。100才まで若々しく活動するために、本当に身につけるべき習慣を食のスペシャリストが伝授する。

教えてくれた人(究極の食べ順を伝授してくれた医師と食のプロ)

菊池真由子さん/管理栄養士、健康運動指導士。ダイエットや生活習慣病の予防対策など、のべ1万人以上に栄養指導を行う。『1週間で勝手に-10歳若返る体になるすごい方法』(日本文芸社)など著書多数。

野口知恵さん/管理栄養士、野菜ソムリエ上級プロ。「おいしい!」の感動を多くの人と感じることをモットーに、大手食品メーカーでの勤務経験を生かし、商品開発やレシピ開発、料理教室、講演、栄養指導などを行う。

厚生労働省の新基準で実は削除されている「ベジファースト」

 食事のとき、最初に野菜を食べるべきという考え方が近年、否定されつつある。

 きっかけは2024年10月に厚生労働省が公表した『日本人の食事摂取基準』。

 これは、健康に必要なエネルギーおよび各栄養素の摂取量の基準を示すもので、5年ごとに改定している。

「2020年版には記載があった『食物繊維が豊富な野菜から食べ始めることで、食後の血糖値の上昇を抑えて血液中の糖の指標であるヘモグロビンA1c(エーワンシー)を低下させ、糖尿病の予防や管理に役立つ』という文章が2025年版では削除されました」

 と話すのは、管理栄養士の野口知恵さんだ(「」内以下同)。

 削除されたということは、ベジファーストに意味がなかったのか。

「ベジファーストは無意味ではありません。本来のベジファーストは血糖値コントロールのために有効なのですが、ダイエット効果があると拡大解釈されて広がったため削除されたのではと考えられます」

 野菜に含まれる食物繊維には小腸の消化・吸収を抑える効果があるので、野菜から先に食べることで後から食べる炭水化物に含まれる糖分の吸収を緩やかにし、血糖値の急上昇を防ぐ。血糖値の上昇がゆっくりになるとインスリンを分泌するすい臓の負担も軽くなり、食後血糖値の最大値も下げられる。

 これらは血糖値を安定させることが重要な糖尿病の人に効果的なので、ベジファーストは糖尿病やその予備軍になっている人に適した食事法であり、誰彼構わず野菜を先に食べるのがいいというわけではない。

 では、何から食べたらいいのか。『1週間で勝手に−10歳若返る体になるすごい方法』を執筆した菊池真由子さんによると、食べ順が健康を左右するという。

代謝低下で太りやすい40~50代は「ベジファースト」

「40〜50代の閉経前後を含む世代と、60代以降では、食べ順を変えた方がいい」

 とは管理栄養士の菊池真由子さんだ(「」内以下同)。加齢によって食べる量が減ったり、栄養素の吸収率が低下したりするからだ。

「40〜50代は代謝が低下しやすく、体重増加や糖尿病のリスクが高まるため、血糖値のコントロールやコレステロール対策、食べすぎ防止などが必要になります。そのためには、食物繊維を最初に摂って血糖値の上昇を防ぐ食べ順のベジファーストがおすすめです」

 肉を先に食べて野菜を後回しにすると、満腹になって野菜の必要量を摂りづらくなるため、野菜を先に食べた方がいいというわけだ。

 つまり50代までの理想の食べ順は、野菜・きのこ類・海藻類の食物繊維→肉・魚・卵・大豆類のたんぱく質→主食の炭水化物となる。

60代からは栄養不足に注意!「たんぱく質」をしっかり摂取

 一方、60才を過ぎたら、老化防止に重きを置く食べ方に変えるべきだという。

「60才以降、特に65才を過ぎるとたんぱく質の吸収率が落ちます。食欲も落ちやすくなり、50代までと同じ食事量は食べきれず、栄養が不足して老化を招く要因に。ですからこの時期から、肉・魚ファーストに変えましょう。野菜は緑黄色野菜を優先に食べてください。なかでもおすすめはかぼちゃ。β-カロテンが体内に吸収されるとビタミンAに変わり、免疫力を高めます」

 60才からの理想の食べ順は、肉・魚・卵・はんぺんなどのたんぱく質→β-カロテンが豊富な緑黄色野菜→副菜の食物繊維→主食の炭水化物となる。

 ちなみに、50代までの人と、60才になっても食欲が落ちずに食べすぎてしまう人に共通しておすすめなのが、食事の前にコップ1杯の水かお茶を飲むこと。水分で胃が膨らみ、食べすぎを防げるという。

同じ献立でも年代別に食べ順を変えよう!~和食編~

<朝食>

●水orお茶 [効果]食べすぎ防止 

●バナナヨーグルト [効果]寝つきがよくなる

●ミニトマトのサラダ [効果]抗酸化成分が豊富

●ふりかけわかめご飯 [ポイント]食物繊維が豊富

●ほうれん草の卵焼き [ポイント]たんぱく質×緑黄色野菜

【50代まで】

 水orお茶→サラダ→卵焼き→わかめご飯→バナナヨーグルトの順。

【60代以降】

 卵焼き→サラダ→わかめご飯→バナナヨーグルトの順。食べすぎが気になる人は最初に水かお茶を。

※卵焼きの代わりにかまぼこやはんぺん、サラダチキンでもOK。ヨーグルトは特定保健用食品のプレーンを。

<昼食>

●水orお茶 [効果]食べすぎ防止 

●かぼちゃの煮物 [ポイント]抗酸化成分が豊富

※かぼちゃの煮物の代わりに筑前煮でもOK。

●かきフライとキャベツのせん切り [ポイント]亜鉛と食物繊維が摂れる 

●ご飯 [ポイント]少なめにしたい

【50代まで】

 水orお茶→キャベツ→かきフライ→煮物→ご飯の順。

【60代以降】

 かきフライ→キャベツ→煮物→ご飯の順。食べすぎが気になる人は最初に水かお茶を。

<夕食>

●水orお茶 [効果]食べすぎ防止 

●ごぼうサラダ [ポイント]食物繊維が豊富

※ごぼうサラダの代わりにゆでたブロッコリーでもOK。

●みそ汁 [ポイント]抗酸化力が高い

※みそ汁の原料になる大豆には抗酸化作用があり、老化の原因となる過酸化脂質が増えるのを抑える働きがある。具には小松菜やにんじんなどの緑黄色野菜がおすすめ。

●玄米ご飯 [ポイント]食物繊維が豊富

●焼き魚 [ポイント]DHA、EPAが豊富

※焼き魚の代わりに刺身でもOK。血圧の高い人はみそ汁を納豆に変えた方がいい。

【50代まで】

 水orお茶→みそ汁→ごぼうサラダ→焼き魚→ご飯の順。

【60代以降】

 焼き魚→ごぼうサラダ→みそ汁→ご飯の順。食べすぎが気になる人は最初に水かお茶、次にみそ汁を。

取材・文/土田由佳 イラスト/さややん。 写真/Getty Images

※女性セブン2026年2月5日号
https://josei7.com

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