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健康

プチ断食+食事で更年期の不調が改善する理由|デトックス法と避けたい食材を専門家が指南

 16時間食事を摂らない”空腹時間”に加え、”食事”で健康を目指す、最強の食実術とは。ファスティング(断食)マイスターが、何をどう食べるべきかを指南!中高年が感じるちょっとした不調に、プチ断食のすすめ。

空腹時間+食事で不調を改善

 だるい、頭が重い、のぼせるなどの不定愁訴(しゅうそ)は、更年期に避けられない症状だ。

「そう言って、諦(あきら)めている人が多いと思いますが、その多くは空腹時間+食事で改善できます」

 と言うのは、全国でファスティング指導を行っている島田旬志さん。

「不調の原因の1つは、さまざまな食品に含まれる有害物質(鉛、水銀、カドミウム、ヒ素、アルミニウムなど)です。これらは口を通して細胞内に蓄積され、心身の不調を引き起こす、という説も。50才なら50年分の蓄積があるのです」(島田さん・以下同)

 ファスティングには、そうした異物を排出させ、細胞をきれいにして心身を整える作用があるという。

「私の講座の参加者には、不調を抱えた50代以上の女性が多いのですが、実践後は『体が軽く、便通も快調。肌にハリも出てよく眠れるようになった』との声も多いです。

 16時間断食なら、少ない負担でデトックス(有害物質の排出)効果も実感できます。80代のかたも実践していらっしゃいます」

→16時間の”空腹時間”で病気知らず!医師が明かす1日3食は食べ過ぎの真実

→健康になる”空腹時間”の実行スケジュール3つ|朝食・昼食・夕食どれを抜く?

腸にいい食材を…年齢別・食事の適正量

「昨今の食事は高カロリー、高たんぱく質で、ビタミンやミネラル、食物繊維が足りません。食べ物は豊富でも、“新型栄養失調”に陥っている人が多い。さらに、添加物や人工甘味料は生活習慣病につながる活性酸素を発生させるので、さらに有害物質を体にため込むことになります。

 心がけたいのが“腸活”メニュー。免疫物質の70%が、精神の安定にかかわるセロトニンの95%が腸で作られるというように、腸は健康維持のカギ。腸内環境を整える食物を積極的に摂れば、断食がもたらす『腸内環境の改善』との相乗効果が期待できます」

年代別・食事の適正量

●30~40代…腹七分目
●50~60代…腹六分目
●70代以上…腹五分目

調味料選びは慎重に…

 腸活を妨(さまた)げないよう、調味料選びにも注意が必要だ。

 たとえば、油。加熱や加工時に生じるトランス脂肪酸が体に入ると、それを分解するために大量のミネラルやビタミンを消費する。さらに、動脈硬化やコレステロールの増加を促すので、マーガリンやファットスプレッド(油脂を主成分とする食用の塗り物)は使用を控えたい。

 また、体のために選んでいる減塩食品でも、過信は禁物。

「塩分の摂りすぎといわれますが、正確にはナトリウムの摂りすぎです。昔ながらの天然塩には、たっぷりのミネラルが含まれています。

 ところが、市販の塩の多くは、塩化ナトリウムを加えた精製塩で、製造の過程で肝心のミネラルが排除されていることが多いのです。多くの減塩しょうゆや減塩みそは、この塩で作られているので注意したい。まずは自然製法の塩やしょうゆを選び、その上で、使いすぎないように気をつけるべきだと思います」

できれば避けたい食材

●トランス脂肪酸
(マーガリン、ショートニング、食用調合油、マヨネーズなど)

●人工甘味料

●精製した砂糖

●小麦 など

 体内をデトックスして腸内環境を整えるためには、なるべく自然由来の食材を選ぶこと。なかでも油脂の加工・精製でできるトランス脂肪酸の摂りすぎは健康リスクを高める(※3)ので注意したい。調理油は主にオリーブオイル、亜麻仁油(加熱しないで使う)を選び、市販のお菓子やスナック菓子の食べすぎには要注意。

 また、人工甘味料や添加物も腸内環境を悪化させるもととなる。さらに精製糖は消化吸収が早いため血糖値の急上昇を招き、集中力を妨げ、自律神経にも影響する。スイーツはなるべく控え、調理にはてんさい糖やはちみつを。

(※3)農林水産省のホームページ「すぐにわかるトランス脂肪酸」より。

 また、小麦の摂りすぎにも注意すべきだという。「パンやうどんのもちもちとした食感のもととなるグルテンが、腸で炎症を起こし、栄養吸収の妨げとなっているかたが多いです。デトックス効果を阻害するので、空腹時間中は控えめに」。

 そのほか、頭痛やめまい、イライラなどの不調の原因にもなるそうだ。

***

 「あれもこれもダメ」ではきりがないが、コロナ禍で「自分の健康は自分で守る」いまだからこそ、無理のない範囲で、実践してみよう。

教えてくれた人

島田旬志(じゅんじ)さん/ファスティングの専門家として一般から芸能人、アスリートまで幅広く指導を行う。各種SNSでも情報を発信中。著書に『人生が好転するファスティング』(セルバ出版)。https://ameblo.jp/js-fasting/

取材・文/佐藤有栄 イラスト/はまさきはるこ

※女性セブン2021年3月4日号
https://josei7.com/

●免疫力を低下させる「宿便」、ぽっこりお腹の解消法|空腹時の白湯と梅流しが効果的

●50代、60代からの食事のルール|年代に合った食品、食べ方、レシピ

●乳製品、体にいいのはどっち?|ヨーグルトは固形orドリンク?牛乳はホットorアイス?など

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