みそ汁で食べる健康習慣を!免疫力を高める食材で作る【みそ汁レシピ】
「みそ汁は朝の毒消し」「みそは医者いらず」と言われるように、みそ汁だけでも健康によいですが、免疫力を高める食材を組み合わせることで、さらなる相乗効果を狙った「パワーみそ汁」を大紹介。免疫力に詳しい医師・石原新菜さんの解説を元に、スープ料理が得意な料理研究家・有賀薫さんが、旬を味わえるおいしい組み合わせを提案してくれました。
1日3杯以上みそ汁を飲む女性は、飲まない女性よりも乳がんの発生率が40%減少する
女性の不調や免疫力に詳しい医師・石原新菜さんは「みそ汁は日本が誇るスーパーフード」だと話す。
「みそには必須アミノ酸がすべて入っていて、乳酸菌、酵母菌、麹菌などの善玉菌に加え、ビタミンやミネラルも豊富。みそ汁を毎日飲むことで腸内環境が整い、免疫力を高めてくれます。さらに、1日3杯以上みそ汁を飲む女性は、飲まない女性よりも乳がんの発生率が40%減少するというデータもあるんです※」
沸騰している汁にみそを入れると善玉菌が死んでしまうので、みそを溶かすのは少し冷ましてからがおすすめだそう。
「とはいえ、菌の死骸も腸には効果があります。朝は体を温めて代謝を上げるために、夜は腸のゴールデンタイムとなる就寝中に善玉菌を届けるために、飲むタイミングは朝と夜が◎。毎日飲むことをぜひ習慣化してください。私も毎日欠かさず、おみそ汁を飲んでいますよ!」
※国立がん研究センターによる多目的コホート研究(2003年)より。
緑黄色野菜で作るみそ汁
「かぼちゃ、にんじん、小松菜など、色の濃い緑黄色野菜は可食部にカロテンを多く含むのが特徴。特にベータカロテンは体内でビタミンAに変わり、鼻やのどの粘膜を強化する働きがあります」(石原さん・以下同)
●豆苗とあさりのキムチみそ汁のレシピ
豆苗の発芽パワーでビタミンチャージ!しっかりだしの出るあさりは冷凍でお手軽に。
<作り方>
【1】豆苗2/3袋は洗って根元を切り落とす。あさり(冷凍むき身)80gは凍ったままさっと洗い、ざるにあげて水気を切る。
【2】鍋に水2 1/2カップを入れて中火で煮立たせ、あさりを入れて2分ほど煮る。豆苗を加えてさらに2分ほど煮る。
【3】火を止め、少し冷ましてからみそ大さじ1を溶き入れ、白菜キムチ50gを加え、軽く温める。
●小松菜と鶏ささ身のみそ汁のレシピ
栄養バランス満点なシャキシャキ小松菜は淡白な鶏ささ身と合わせてあっさりと
<作り方>
【1】小松菜1/2束は根元を切り落とし、ざく切りにする。鶏ささ身2本はそぎ切りにする。
【2】鍋にだし2 1/2カップを入れて中火で煮立たせ、【1】を入れて3分ほど煮る。
【3】火を止め、少し冷ましてからみそ大さじ2を溶き入れ、軽く温める。
【みそを溶くPoint】
※みそを溶くポイント!
煮立っている汁にみそを溶くとせっかくの善玉菌が死んでしまうので、火を止め、少し冷ましてから溶き入れて。
●焼きかぼちゃのバターみそ汁のレシピ
ベータカロテンが特に豊富なかぼちゃ甘みが溶け出たスープにバターでコクを!
<作り方>
【1】かぼちゃ1/8個は種とわたを取り、薄切りにする。深めのフライパンにサラダ油大さじ1/2を熱し、かぼちゃを入れ、両面に焦げ目が付くまで焼く。
【2】【1】のフライパンにだし2 1/2カップを加え、かぼちゃが軟らかくなるまで中火で煮る。
【3】火を止め、少し冷ましてからみそ大さじ2を溶き入れ、軽く温める。器に盛り、バター10gを半量ずつのせ、粗びき黒こしょう少量を振る。
●にら玉トマトみそ汁
トマトの酸味でさっぱりと!ふわふわ卵でまとめたWの緑黄色野菜にらの香り&トマトの酸味がアクセントに。
<作り方>
【1】トマト1個は8等分のくし形切りに、にら1束は4cmのざく切りにする。卵1個は溶いておく。
【2】鍋にごま油大さじ1を入れ、トマトをさっと炒める。水2 1/2カップを加え、中火で煮る。
【3】にらを加えてひと煮立ちさせ、溶き卵を少しずつ加える。火を止め、少し冷ましてからみそ大さじ2を溶き入れる。
●モロヘイヤとおぼろ豆腐のみそ汁のレシピ
のどごしよくツルッと飲める!抗酸化作用の高いモロヘイヤを使えばとろみがついてサラサラ飲み干せる。
<作り方>
【1】モロヘイヤ1/2束は茎から葉を摘み、葉だけを使い、千切りにする。
【2】鍋にだし2 1/2カップと【1】を入れて中火にかけ、沸騰したら5分ほど弱火で煮る。
【3】火を止めて少し冷ましてからみそ大さじ3を溶き入れ、絹ごし豆腐小1丁(150g)を手で崩しながら入れ、軽く温める。
●にんじん豚汁
食物繊維もたっぷり!にんじんの甘味に感動の一杯シンプルに豚肉だけで旨みがアップ
<作り方>
【1】にんじん大1本(200g)はスライサーで千切りにする。豚バラ肉100gは1~2㎝幅に切る。
【2】鍋にサラダ油大さじ1を熱し、にんじんを炒める。しんなりしたら豚肉と水3カップを加え、あくを取って6~7分ほど煮る。
【3】にんじんが軟らかくなったら火を止め、少し冷ましてからみそ大さじ3を溶き入れ、軽く温める。器に盛り、白いりごま適量を振る。
※材料は特記のあるもの以外、すべて2人分です。電子レンジは600Wを使用しています。
作ってくれた人
有賀薫さん/料理研究家 。スープ作家。『スープ・ラボ』主宰。毎朝スープ作りを約8年続け、作ったスープは3000種以上。近著に『3000日以上、毎日スープを作り続けた有賀さんのがんばらないのにおいしいスープ』(文響社)など。
教えてくれた人
石原新菜さん/ 医師。イシハラクリニック副院長。父・石原結實氏のクリニックで主に漢方医学、自然療法、食事療法などによる病気の治療を行う。著書に『「空腹の時間」が健康を決める』(新星出版社)など多数。
撮影/菅井淳子
※女性セブン2020年6月11日号
https://josei7.com/
●長生きみそ汁|長生きみそ玉の作り方と健康効果UPさせる長生きみそ汁レシピ