60代以上の94.5%が「ネットショッピング経験あり」求めているのは「安さ」と「配送の速さ」<アンケート調査>
ネットショッピングを利用すれば、家にいながら最短で翌日には欲しいものが届く現代。足腰が弱って外出が難しかったり、近隣に店舗がなかったりしても、また自力で持てないほど重いものであっても、家まで商品を届けてもらえることにメリットを感じる人は少なくないだろう。シニア世代を対象にした「EC(電子商取引)利用実態を把握するインターネット調査」から、ネットショッピングの現状や問題点が明らかになった。
シニア世代のネットショッピング利用の実態
地方に住んでいても、忙しくて買い物に行く時間がなくても欲しいものが気軽に買えるネットショッピング。若い世代では今や生活になくてはならない買い物手段だが、シニア世代はどうなのか。
シニア世代が年齢に関係なく働けるプラットフォームの運営や、ワークスタイル設計を行なうBEYOND AGEが、全国の60代以上のシニア世代109名を対象に「EC(電子商取引)利用実態を把握するインターネット調査」を実施。その結果、多くのシニアがネットショッピングを活用していることがわかった。
アンケート結果から、ネットショッピングを利用する頻度、ネットショッピングで重視されていることを読み解き、今後どうしたらもっと便利に賢く利用できるか探ってみた。
ほとんどのシニア層がネットショッピング経験者
ネットショッピングで買い物をした経験が「ある」と答えたシニアは94.5%にものぼった。今やほとんどの大人がスマホを持っている時代。スマホの普及と、オンラインショッピングの利用操作の手軽さ、利便性の向上が、ネットショッピング利用を強く後押ししているようだ。
実際にネットショッピングを利用する際にどんな電子機器を使うことが多いかたずねたところ、「スマホ」を利用している人は67.0%と圧倒的に多かった。次いで「パソコン」が28.2%、「タブレット」は4.9%だった。スマホを利用すれば、外出先でも思い立った時に気軽に利用でき、とても便利だ。
一方で「パソコン」を利用している人も3割近く存在する。これはパソコン画面の方がスマホ画面より大きいため、見やすかったり、入力しやすかったりすることによると考えられる。「タブレット」利用も同様だ。シニア向けのネットショッピングは、スマホでもパソコンでも閲覧しやすいサイトであることが求められている。
月1回以上はネットショッピングを利用
手軽に利用できるネットショッピングだが、シニア世代はどのぐらいの頻度で利用しているのだろうか。「週に1回以上」と回答した13.6%と「月に1回以上」と回答した44.7%を合わせ、58.3%もの人が月に1回以上ネットショッピングを利用して、生活の一部として定着していることがうかがえる。一方で「年に数回」と答えた37.9%、「ほとんど利用しない」3.9%も存在している。利用頻度には個人差が見られた。
商品はCMではなくネット検索で知る傾向
ひと昔前は、テレビCMや新聞・雑誌の広告が商品を知るきっかけになっていた。興味を持てば、実店舗に足を運んで商品を手に取り、購入するか考える。しかし現在は変わってきているようだ。ネットショッピングで商品を買うとき、その商品を知るきっかけとしてネットでの「検索」と答えた人が60%を超え最多だった。
「テレビ」は40%を切り、「インターネット広告」がほぼ同率となった。「新聞」や「折り込みチラシ」はそれぞれ15%程度だ。テレビを視聴する機会が減っていることも考えられるが、テレビやインターネット広告など受動的な情報より、自分で必要な情報をインターネット検索で能動的に探しに行くことが主流になってきているのかもしれない。
安さと速さがネットショッピングの肝
ネットショッピングをする際、「価格の安さ」を重視する人が60%近くと最も多かった。ネットショッピングだと、同じ商品でもサイトによって異なる値段を比較することもできるし、キャンペーン期間などを利用するとかなりお得に買い物ができる場合もある。次いで重視されているのが「配送の速さ」で半数近かった。実店舗に買いに行きたくても遠い、時間がない、でも欲しいものはすぐ手に入れたいという希望を叶えてくれるネットショッピングならではの回答だった。
だが、シニア層は実店舗で買い物をしていた経験が長い。実店舗で買い物をする良さは、実際に商品を手に取れ、疑問に思うことは店員にたずねられるところだ。それに慣れていると、ネットショッピングの利用は抵抗を感じる人が少なくないようにも思える。しかし、「信頼できるメーカーやお店かどうか」は40%を切り、「商品説明や写真のわかりやすさ」は30%にも満たなかった。商品の安全性、信頼性よりも、安いことと速いことが購入の決め手になっていることが少し意外な結果として表れた。
今後はますますネットショッピングはシニア世代にも身近になっていくことが想定される。ネットショッピングを利用すれば、欲しいと思っている商品をたくさん検索でき、選択肢は多いが、送料を含めた価格がサイトによりさまざまでわかりにくかったり、たくさんある商品の中から選ぶ時に冷静に判断することが難しい場合もある。昨今は初回無料とうたい、定期購読に誘導し、解約したくても解約方法がわかりにくいという問題も発生している。売る側のわかりやすい仕組みの設定が求められるが、買う側も冷静に判断する力が必要だ。
【データ】
BEYOND AGE
https://beyond-age.net/
<調査概要>
調査名:60代以上のEC利用実態
調査対象:全国の60代以上 男女
有効回答数:109名
調査期間:2025年9月〜10月
調査方法:インターネット調査(協力:ノウンズ)
※BEYOND AGEの発表したプレスリリース(2025年11月20日)を元に記事を作成。
図表/BEYOND AGE提供 構成・文/西谷友里加
