毎日摂りたい<レモン>の健康アレンジレシピ|輪切りレモンでつくね、酢の代わりにレモン酢豚【医師監修】
気温の高い日々が続く酷暑を乗り切るために、疲労回復や食欲増進など健康効果の高い「レモン」を使った料理はいかがですか。レモンをまるごと使ったおかずや作り置きできるドレッシングのレシピを紹介します。さらに、専門家がレモンの健康効果を解説。おいしく健康にこの夏をすごしませんか。
※材料は特記のもの以外2人分。
※電子レンジは600Wを使用。
※レモン1個分の果汁は大さじ2(1日の理想量2個分は大さじ4)。
※撮影時は生の国産レモンを使用しているが、市販のレモン果汁でも代用可能。
※国産レモンがない場合は外国産でも代用可能。皮まで食べるのが不安な場合はむいて使用してもよい。
教えてくれた人
国際中医薬膳師 大友育美さん
フードコーディネーター。自然食レストランでの調理担当を経て独立。家庭でも取り入れやすい薬膳レシピを独自に開発し、テレビや書籍、雑誌など、幅広い分野で活躍中。新刊『おくすり晩酌』(ワニブックス)など著書多数。
料理研究家 舘野鏡子さん
料理番組『きょうの料理』(NHK)の料理アシスタントを経て独立。レモンの一大産地、広島の大崎下島にクッキングアトリエを持つほどレモンを愛する。YouTubeで「舘野レモンチャンネル」を配信。
レモンつくね【大友育美さんレシピ】
輪切りレモンがインパクト大!実は中身にも隠れレモンが!!
<作り方>
【1】ボウルに、レモンの薄いいちょう切り1/2個分、鶏ひき肉300g、塩2つまみ、片栗粉大さじ1を入れて練り混ぜ“たね”を作る。6等分にして丸め、表面にレモンの薄い輪切りを1枚ずつ押しつけるようにはる。
【2】フライパンにサラダ油小さじ2を中火で熱し、【1】をレモンを下にして並べて2分焼き、上下を返したら水大さじ2をふり入れる。
【3】フタをして弱火にし、4分蒸し焼きにする。再び中火にし、しょうゆとみりん各大さじ2、砂糖小さじ2を加え、1~2分からめる。
レモン酢豚【大友育美さんレシピ】
酢の代わりにレモンを活用!食欲をそそるやさしい酸味が美味
<作り方>
【1】玉ねぎ1/2個は1cm幅のくし切りに、赤パプリカ1個は乱切りにする。とんカツ用の豚ロース肉300gは2cm幅に切って塩、こしょう各少々をふり、片栗粉大さじ2をまぶしておく。
【2】フライパンにサラダ油大さじ2を入れて中火で熱し、豚肉を入れて転がしながら3分焼く。
【3】玉ねぎ、パプリカ、レモンの薄切り6枚を【2】に加えて2~3分炒めたら、レモン果汁大さじ3、オイスターソースと砂糖各大さじ2、鶏がらスープの素小さじ1を加え、さらにとろみが出るまで1分ほど炒める。
鶏手羽中のレモン鍋【大友育美さんレシピ】
鶏手羽は焼くことで香ばしさアップ!バテた体にやさしい夏の定番鍋
<作り方>
【1】レモン1個は両端をくし切りに、中央部分を輪切りにし、種は取りのぞく。厚揚げ1枚は2cm角に切る。
【2】フライパンにサラダ油小さじ1を中火で熱し、鶏手羽中10本を入れて塩を少々ふり、転がしながら焼く。
【3】鍋に水3カップ、鶏がらスープの素大さじ1、塩2つまみ、厚揚げ、焼いた鶏手羽を入れて火にかけ、煮立ったら弱火にして5分煮て、水菜適量を入れてさっと煮る。レモンの輪切りをのせ、さらにレモンのくし切りを添え、搾っていただく。
※鍋が煮あがったところにレモンをのせ、火からおろしていただくと苦みが出にくい。
ちくわレモン甘酢【大友育美さんレシピ】
ほどよい酸味で冷めてもおいしい。お弁当にもおすすめ!
<作り方>
【1】ちくわ4本とエリンギ2本を2cm幅に切る。レモン1個は皮をピーラーでむき、細切りにする。
【2】レモンの果汁1個分(大さじ2)をボウルに搾って種を除き、トマトケチャップ大さじ2、水大さじ3、砂糖大さじ1、しょうゆ・鶏がらスープの素各小さじ1、塩小さじ1/4、片栗粉小さじ1/2を加えて混ぜる。
【3】フライパンにサラダ油小さじ2を中火で熱し、ちくわ、エリンギ、うずらの卵の水煮6個を入れて2分炒める。【2】を混ぜて加え、3分ほど混ぜながら炒める。
【4】皿にリーフレタス適量をしき、【3】をのせ、レモンの皮適量を散らす。
レモンたっぷり絶品ドレッシングレシピ【舘野鏡子さんレシピ】
サラダはもちろん肉や魚、豆腐にかけてみて。麺類のタレにも合いますよ。冷蔵庫に常備しよう!
レモンぎっしり玉ねぎダレ
<作り方>
【1】玉ねぎ大1個は縦半分に切り、さらに縦に切り目を入れて端から繊維に直角に薄切りにする。
【2】レモン1個は縦半分に切り、種を除いて薄切りにする(国産レモン以外は皮をむいて使う)。
【3】【1】と【2】をボウルに入れ、均一になるようよく混ぜる。
【4】保存容器に【3】を入れ、しょうゆ大さじ3、砂糖・サラダ油各大さじ2、みりん大さじ1、こしょう少々を加えふたをしてよくふる。冷蔵で約1週間保存可能。
<おすすめ活用法>
唐揚げ、焼き魚、厚揚げ、豆腐などにトッピング。
焼き肉レモンダレ
<作り方>
酒・しょうゆ・みそ・砂糖・ごま油各大さじ1、レモン果汁・すりごま各大さじ2、にんにくすりおろし少々、国産レモンがあれば皮のすりおろし少々を混ぜ合わせる。冷蔵で約2週間、冷凍で約1か月保存可能。
<おすすめ活用法>
焼き肉はもちろん、しゃぶしゃぶのたれや炒め物にも。
レモンごまエスニック
<作り方>
レモン果汁大さじ4、ナンプラー大さじ1/2~1、しょうゆ大さじ2、砂糖大さじ2~3、おろしにんにく少々、サラダ油大さじ3、赤唐辛子(輪切り)少々を瓶に入れ、ふたをしてよくふる。
<おすすめ活用法>
冷やし中華など麺類のたれ、春雨サラダ、豆腐サラダ、お刺身サラダ、蒸し鶏など。
レモンヨーグルトドレッシング
<作り方>
ヨーグルト・レモン果汁・サラダ油各大さじ3、砂糖大さじ1と1/2、塩小さじ1/2を瓶に入れ、ふたをしてよくふる。冷蔵で約1週間保存可能。
<おすすめ活用法>
グリーンサラダやシーフードサラダなど。
医師が太鼓判!生活習慣病予防から美容効果まで『レモンの健康効果9』
クエン酸に食物繊維、ビタミンCをはじめ、さまざまなポリフェノールも含むレモンは“栄養素の宝箱”。その健康効果とは――イシハラクリニック副院長の医師・石原新菜(にいな)さんが毎日摂るべき理由を解説します。
イシハラクリニック副院長・医師 石原新菜(にいな)さん
漢方医学や自然療法、食事療法を活用した診療を行う。メディア出演や講演会も行う。近著に『1週間で勝手に最強の免疫力がつくすごい方法』(日本文芸社)。
●血管を丈夫にし、血圧を下げる
「レモンに豊富なビタミンCには、コラーゲンを生成して血管を丈夫にする効果が、クエン酸には血栓をできにくくする効果があります。さらに、血圧降下作用があるルチンや、動脈硬化の原因となる悪玉コレステロールの酸化を防ぐエリオシトリンも豊富です」(石原さん・以下同)
●血糖値や中性脂肪を下げる
血糖値を下げダイエットに有効な成分も。「食後血糖値の急激な上昇を抑えるペクチンや中性脂肪を減らすヘスペリジンも豊富」。
●腸を元気にして免疫力をアップする
水溶性食物繊維の一種・ペクチンは、善玉菌を増やして腸内環境を整え、免疫力を上げる効果が。「レモンの薄皮にはこのペクチンが豊富。便秘に悩んでいる人は意識して摂取を」。
●むくみを軽減する
「ポリフェノールの一種・ヘスペリジンが、腎臓の酵素に働きかけナトリウムイオンの量を調整。むくみを軽減するとされています」
●脂肪肝を予防する
皮に多く含まれるエリオシトリンは優秀。「前述の血圧を下げる効果のほか、脂肪肝の予防や、中性脂肪を下げるなどの効果も」。
●尿路結石を予防する
「果汁に含まれるクエン酸には、結石の一因であるシュウ酸とカルシウムの結合を防ぐ効果が。またレモンなどの柑橘類に豊富なフラボノイドは、腎臓病の進行を抑制するという研究結果も」
●骨を丈夫にして骨粗しょう症を予防する
骨の主成分・コラーゲンを生成するビタミンC。「1~2か月に1個レモンを摂取する女性より、2日に1個摂取する女性の方が、骨密度が高いという研究結果も」。ちなみにビタミンCはアルコールの分解を早めるので飲酒のお供にも◎。
●しみ・しわ・たるみを改善する
「ビタミンC、クエン酸、ルチンは強い抗酸化作用があるため、老化の原因となる活性酸素を除去。肌の新陳代謝を促進させます」
●疲労回復・リラックス効果がある
クエン酸には、疲労の原因となる体内の乳酸を分解する効果が。また、爽やかな香りの成分・リモネンには、リラックス効果があるという。「夜、レモン入りのハーブティーなどを飲むと、睡眠の質を上げられますよ」。
撮影/菅井淳子
※女性セブン2024年7月4日号
https://josei7.com/