阪神タイガース選手も実践するタオルストレッチのやり方5選「首のこり、猫背、イライラ…体の不調も吹き飛ばす」
スマホやパソコンの使い過ぎで首こりや不眠、不定愁訴に悩まされていませんか。そこで、『1回30秒・おうちでほぐれる タオルストレッチ』(東洋館出版社)の著者で治療家の仲林久善さんにおすすめのタオルストレッチを紹介してもらいました。「女性は体の構造上、呼吸が浅く、胸呼吸をする人が多いため、胸まわりの筋肉が緊張して首や肩がこわばってしまう。そこで胸筋を伸ばし、ほぐして柔らかくする必要がある。タオルを使えば、自然に引っ張る動作ができて伸ばせます」(仲林さん・以下同)という。「首のこり」「猫背」「睡眠障害」「イライラ」「不定愁訴」に効くタオルストレッチを実践してみて!
教えてくれた人
治療家・こころ整骨院院長 仲林久善さん
1985年生まれ。整骨院での患者のほか、プロ野球、サッカー、空手、ボクシングなど世界で活躍する選手を多数治療。阪神タイガースの近本光司選手、大山悠輔選手の専属トレーナーを務める。
正しいタオルの持ち方
強度によって変えよう
「タオルの端を両手で持つのですが、両手の幅を広くすると強度が弱くなり、狭くすると強くなります。体が硬い、痛みがある人は、まず広く持ってください。気持ちよく伸びていると実感できたらOK。慣れてきて、より伸ばしたい、体を柔らかくしたいと思うようになったら、両手の幅を狭めていくといいでしょう」
首のこりをとる
首の不調はほとんどが姿勢の悪さからくる。頭をしっかりと支えられるように首の筋肉の柔軟性を高め、血流をよくしよう。
【1】足は肩幅よりも少し広めに開き、タオルを首の少し上の後頭部あたりにかけて両端を持つ。
【2】顔が下を向くようにタオルを両手で引っ張り、それに抵抗するように頭でタオルを押し戻す。この状態で5つ数える。
【3】【2】と同様に、タオルを右下に引き、頭は上げる。同様に左も行う。次にタオルを首にかけ、同様にタオルを下に、顔は上げる。左右、上の順に行い、それぞれ5つ数える。
<ポイント>
タオルは力づくではなく、ゆっくりと引っ張ること。
胸を開き猫背を矯正
猫背は意識的に胸の筋肉を開いて伸ばすことで改善できる。
【1】体の後ろ側でタオルの端を持つ。最初は手の甲が前を向くようにセットし、その後、手のひらが前になるようにくるっとひねる。
【2】【1】の状態から両腕を少し上げ、背中と腕が45度くらいになるように離す。肩甲骨を寄せるイメージで腕を伸ばし、10数える。
睡眠障害を改善
寝る前に行うと緊張がほぐれ、寝つきがよくなり、朝もスッキリ目覚める。楽な姿勢で肩、腰をゆったりと伸ばすのがコツ。
【1】仰向けに寝て両ひざを曲げ、ひざ頭から10㎝下あたりにタオルをかける。このとき、足はそろえて行う。
【2】タオルを両手で引っ張った後、体の力を抜いて脱力し、10数える。
イライラを解消!
緊張と緩和を繰り返すことで体全体の筋肉をほぐす。これで血流が改善し、副交感神経が優位になるためリラックスできる。
【1】仰向けに寝てタオルの両端を持ち、バンザイのポーズをとる。両腕は耳の近くにつける。
【2】バンザイのポーズのまま手と足を伸ばして5つ数える。
【3】5つ数えたら、一気に全身の力を抜く。【2】と【3】を3回繰り返す。
不定愁訴(ふていしゅうそ)の症状緩和
腰の中央にある仙骨(せんこつ)は、仙骨神経叢(せんこつしんけいそう)と呼ばれる神経の束が集まっているため、ここを小さく畳んだタオルで意識的に刺激することで血流がよくなり、自律神経が整う。
【1】タオルを4回ほど畳んで小さな長方形を作る。このとき、3.5cm程度の厚さを目安に。
【2】仙腸関節(腰とお尻の境目あたり)にタオルをあて、30秒間ゆっくりと呼吸をする。
<ポイント>
体の力を抜いて、ゆっくり深呼吸を。
取材・文/廉屋友美乃 撮影/奥田珠貴 イラスト/岩井勝之
※女性セブン2024年6月27日号
https://josei7.com/
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