絶対おいしくできる【炊き込みご飯】コツと「さば缶の中華風ご飯他」簡単レシピ|「ごはん同盟」しらいのりこさん
食欲の秋到来!手軽にご飯を楽しめるレシピをご紹介!炊飯器まかせで完成する炊き込みご飯は、簡単料理の代表。そこで、炊飯系フードユニット「ごはん同盟」のしらいのりこさんに、絶対おいしくできる“炊き込みご飯のコツ”と“時短レシピ”を教えてもらいました。合わせれば一食が完成する、スーパーサブメニューつきです!
※炊き込みご飯の材料は作りやすい分量(米2合分)です。それ以外は2人分です。
教えてくれた人
しらいのりこさん
炊飯系フードユニット『ごはん同盟』で調理を担当。近著に『ごきげんな晩酌 家飲みが楽しくなる日本酒のおつまみ65』(山と溪谷社)。
→しらいのりこさんの“えびフライ弁当”レシピ|実家の仕出し弁当が料理の原点
絶対おいしくできる炊き込みご飯のコツ
「簡単でおいしい」が基本の炊き込みご飯。さらにごちそうレベルまで格上げするワザを、ご飯の魅力を知り尽くす、しらいのりこさんが伝授。面倒な手間はかけずに、おいしさだけグッとアップする「なるほど!」が満載です。
◆米は古米を活用して
新米がおいしい季節。炊き込みご飯も新米でよりおいしくなると思いがちだが…。「米粒の組織がしっかりとしている古米の方が、炊き込みご飯に向いています。新米ならではのみずみずしさは収穫の時期にしか味わえないので、新米はぜひ白米で味わって!」(しらいのりこさん・以下同)。
◆事前に吸水させる
「電気炊飯器は通常、炊飯モードに吸水機能がついています。でも、炊き込みご飯のように水と調味料を同時に入れると、浸透圧の関係で米が水を吸収しづらくなるため、米を洗ったら30分ほど浸水を。また、米は冷水で浸水・炊飯するとふっくらおいしくなるため、冷蔵庫で2時間置くのが理想です」
◆具はのせすぎない
「具をのせすぎると、下の具材や米が生煮えになることも。おいしく炊けるのは炊飯器の釜の6割くらいまでです。5.5合炊きなら3合が目安」。トマトなど水分が多い食材を加える場合は、水加減もやや少なめに調整を。
◆缶詰の汁はだしにも
「缶詰の汁はだしとして活用しても。塩分を含むものもあるので、入れる量は調整してください」
◆調味料は水加減の直前に加える
「水加減をしてから液体の調味料を加えると水分量がオーバーしてしまうので、調味料→水の順で」。水を加えたら釜を揺らし、味を行き渡らせる。
◆だしになるものは先入れ、歯ごたえや香りを残すものは後入れ
「肉や魚、パクチーの茎など、旨みや風味があるものは、だしとしても活躍するので、炊飯と同時に。歯ざわりを楽しみたい葉物野菜や加熱しすぎると硬くなる食材は、炊きあがりに加えて」
◆早く、失敗なく作るには炊飯器がベスト
「鍋のように火加減する必要がなく、目盛りがあるので水加減も簡単。材料を入れたら、スイッチを押すだけで完成します。あれば“炊き込み”モードで炊飯を」
さば缶の中華風ご飯
さば缶もパクチーも丸ごと使って風味豊かに
旨みも食べ応えもたっぷりのさば缶は、炊き込みご飯に大活躍。オイスターソースとごま油を加えれば、一気に中華風味に。「パクチーは根と茎からもいい味が出るので、刻んで一緒に炊き込みます」。
<作り方>
【1】米2合は洗って30分間浸水させる。
【2】パクチー2株の根と茎を薄切りにする。まいたけ1/2パック(50g)はほぐす。
【3】炊飯器に【1】、さばの水煮缶1個分の汁大さじ2、しょうゆ・オイスターソース各大さじ1、ごま油小さじ2、しょうがのすりおろし小さじ1を入れて2合の目盛りまで水を加えたら軽く混ぜ、さば缶の身、【2】を加えて炊飯する。
【4】 炊きあがったら、全体をさっくりと混ぜて器 に盛り、パクチーの葉2株分をのせる。
【スーパーサブメニュー】なめこの酸辣湯
なめこのとろみにやさしい酸味が合う
なめこのぬめりで、水溶き片栗粉を使わずとろりとしたスープが完成。「酸味が中華風の炊き込みご飯と合いますが、やさしい味わいなので和風の炊き込みと合わせてもいけますよ」。
<作り方>
【1】ハム2枚は細切り、絹ごし豆腐1/2丁は1cm幅に切る。卵1個は溶いておく。
【2】鍋に水2カップを入れ、強めの中火にかける。沸騰したら鶏がらスープの素小さじ1、しょうゆ大さじ1/2を加える。
【3】 【2】になめこ1パック、ハム、豆腐を加える。再度煮立ったら溶き卵を加え、箸でふんわりと混ぜる。ごま油小さじ2、酢小さじ1、黒こしょう少量を加えて火を止める。
ベーコンとかぼちゃご飯
冷凍かぼちゃを使って手間↓おいしさ↑
「ベーコンの旨みが牛乳とバターに合う、洋風炊き込み。粒ごと入れる黒こしょうがさわやかなアクセントに。かぼちゃは冷凍を使えば切る手間がなく、水温が下がっておいしく炊けるので、一石二鳥です」
<作り方>
【1】 米2合は洗って30分間浸水させる。しめじ1パック(100g)は石づきを落とし、ほぐす。
【2】炊飯器に米、牛乳1/2カップを入れたら、2合の目盛りまで水を加え、塩小さじ1/2を入れて混ぜる。
【3】かぼちゃ(冷凍)150g、カットベーコン50g、しめじ、ローリエ1枚、バター10g、黒粒こしょう少量を加え、炊飯する。
<ポイント>
洋風の炊き込みには、トマトジュースやオレンジジュースを使ってもおいしいですよ。牛乳を豆乳に変えてもOK!
撮影/川上朋子 取材・文/勅使河原桜
※女性セブン2023年10月12・19日号
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