油や調味量の工夫で血管をしなやかに!血圧を下げる1週間レシピを管理栄養士が指南【金曜日】
40代半ばごろから始まるといわれている女性の更年期。女性ホルモンの減少により心身にさまざまな不調があらわれる人も多く、血圧も上昇しやすくなる。管理栄養士の吉川圭美さんに「減塩」や「薬」に頼らない血圧をコントロールするための”1週間レシピ”を教えてもらった。金曜日のレシピを紹介する。
50代以降は高血圧に要注意!
若い頃は低血圧でも、女性ホルモンの減少で50代以降高血圧に転じる人は少なくない。しかし、塩分をしっかり排出できるような生活を送れば自然と血圧も下がる。
塩分の排出を促すには、カルシウム・カリウム・マグネシウムの3つの栄養素を含む食材を3回の食事でこまめに摂取したい。
血圧をうまくコントロールする金曜日の献立をチェックしてみよう!
→薬を減らすために今日からできる5つのこと 高血圧ほか病気別・減薬法を医師が解説
<金曜日の献立>
●塩分量 6.4g
●カルシウム/Ca 560mg
●カリウム/K 2960mg
●マグネシウム/Mg 412mg
血圧を下げる!成人女性(50~64才)の1日あたりの摂取量
●塩分量 6.5g未満
●カルシウム/Ca 550mg
●カリウム/K 2000mg
●マグネシウム/Mg 240mg
(厚生労働省『日本人の食事摂取基準』2020年版による)
<朝>意外に塩分の多いパンは量で調整を!
カリッとピザトースト
フランスパン4枚分(80g)は4等分に切ってトーストする。それぞれにケチャップ小さじ2を塗り、具材(玉ねぎの薄切り1/10個分(10g)、4等分したミニトマト2個分・ホールコーン各20g)を4等分してのせ、それぞれにマヨネーズ小さじ3/4を格子状にかける。トースターで焼き色がつくまで焼く。
あさりのスープ
鍋に砂抜きしたあさり80g、煮干し14g、酒大さじ1、水2カップを入れて中火にかけ、煮立ったらキャベツのせん切り2枚分(160g)を入れてさっと煮る。自然塩小さじ1/6で味を調える。
<昼>活性酸素をブルーベリーのポリフェノールで除去
ガパオライス
【1】フライパンにオリーブオイル小さじ1を中火で熱し、にんにくのみじん切り大さじ1/2を入れて炒め、香りが立ったら豚ひき肉180gを入れてさらに炒める。
【2】【1】に5mm角の玉ねぎ3/10個分(60g)、ピーマン1 1/3個分・パプリカ(黄)1/4個分(各40g)を入れて炒める。火が通ったら、混ぜたオイスターソース大さじ1/2弱、きび砂糖・しょうゆ・ナムプラー各小さじ1、鶏がらスープの素小さじ1弱、水大さじ2を入れて炒め合わせる。火を止めてちぎったバジル約10枚分(10g)を散らす。
【3】器に胚芽米飯1杯分を盛り、【2】の半量をかけて半熟の目玉焼き1個分をのせる。もう1人分も同様に作る。
【Point】
サラダ油より、酸化しづらいオリーブオイルの方が血管のしなやかさを保てる。そのほか菜種油や米油も比較的酸化しにくい。
ブルーベリー
120g(冷凍可)
<夜>調味料はつけるより“漬け”や“和え”で減塩に
胚芽米飯
1杯分
おくらの梅和え
【1】耐熱容器に鶏ささ身40gをのせて酒小さじ1を振り、ふんわりラップをかけて600Wの電子レンジで1分30秒加熱し、粗熱がとれたら手で細かくさく。
【2】【1】、ゆでて2cm幅に斜め切りしたおくら8本分(80g)、梅肉大さじ1/2(8g)、削りぶし少量を混ぜる。
かつおのたたき漬け
【1】鍋にすりごま小さじ2、おろしにんにく少量、酒大さじ1/2、しょうゆ小さじ1と1/3、みりん小さじ1を入れて煮立たせる。粗熱をとり、厚さ1cmに切ったかつおのたたき200gを入れてなじませる。
【2】器に、混ぜたみょうがのせん切り2個分・貝割れ大根のざく切り1パック分(各40g)、大葉のせん切り8枚分(8g)を盛り、【1】をのせて万能ねぎの小口切り4本分(20g)を散らす。
※材料は特記以外2人分。
※電子レンジやオーブントースターの加熱時間は目安です。お使いの機種により加熱時間は調整してください。
※乾物は戻す前の分量です。
教えてくれた人
吉川圭美さん/管理栄養士、分子栄養学栄養カウンセラー。『ひめのともみクリニック』で年間1000件以上栄養指導を行う。
調理/柳瀬真澄 撮影/市瀬真以 スタイリング/木村柚加利 取材・文/佐々木めぐみ
※女性セブン2023年6月1日号
https://josei7.com/
●塩分6.5g未満に抑えた献立例 塩分を減らす調理法や食べ方を管理栄養士が提案