管理栄養士が推奨する「更年期の不調に”豆乳と小松菜のスープ”」の作り方と効果的な摂り方
ホットフラッシュ、頭痛、不眠…。多くの女性を悩ませる更年期障害。つらい症状を和らげるスープ「豆乳と小松菜のスープ」をご紹介する。更年期に必要な栄養素とは?管理栄養士・牧野直子さんに教えてもらった。
更年期障害の主な原因はホルモンバランスの崩れ
<ホットフラッシュ、頭痛、不眠が続くと日中ボーっとしてしまう>
女優の葉月里緒奈(46才)がインスタグラムに投稿すれば、石田ゆり子(52才)はテレビ番組で「自律神経がついていかない」とため息をつく。
年を重ねた女性のほとんどが悩む更年期障害の症状も、スープで改善が期待できる。牧野さんが推奨するのは「豆乳と小松菜のスープ」だ。
足りないホルモンをスープで補う
「更年期障害の主な原因は、女性ホルモンの急激な分泌量低下でホルモンバランスが崩れること。つまり、食材で女性ホルモンを補うことが対策になります。豆乳の大豆イソフラボンは女性ホルモンと似た働きをするため、頭痛やほてりなどの諸症状を軽減してくれます。
具材の小松菜にふんだんに含まれるカルシウムは精神を安定させる働きがあるため、更年期に伴うイライラ感や不安感が軽減される。カルシウムには骨を作る栄養素も入っているため、更年期障害と同様に悩む女性が多い骨粗しょう症対策にもなります」(管理栄養士・牧野直子さん・以下同)
体に吸収されやすい夕方以降に飲むのが効果的
牧野さんはより効果を得るために、夕方以降に飲むことを推奨する。
「カルシウムは朝よりも午後から夜にかけての時間帯の方が体内に吸収されやすいといわれています。加えて豆乳が含有するトリプトファンには深い睡眠へ導く効果も。夕食時に飲むのがいちばんです」
ナッツ類も合わせて摂るのがオススメ
スープとともに取り入れたいのは、ナッツ類などに含まれるビタミンEだ。
「別名“若返りビタミン”とも呼ばれるビタミンEは、更年期障害によって崩れがちな女性ホルモンのバランスを整えてくれる。間食や小腹が空いたときのためにナッツ類を常備しておくのがいいでしょう。ただし脂質も多いため、摂取目安は1日20g程度。同じくビタミンEが豊富なアーモンドミルクを飲むのもおすすめです。どちらも食物繊維を多く含有するため便通も整えてくれます」
更年期の不調に効果のある食品と理由
豆乳のイソフラボンと小松菜のカルシウムが更年期の不調を緩和する効果が!
★小松菜
「ふんだんに含むカルシウムには精神を安定させる働きが。骨粗しょう症予防も期待できます」
★豆乳
「女性ホルモンと類似の働きをするイソフラボンがたっぷり。ホルモン分泌量が減ることで起きる更年期障害を緩和してくれます」
「豆乳と小松菜のスープ」の作り方
管理栄養士である牧野直子さん直伝の「豆乳と小松菜のスープ」。
「生のまま食べると量が多くて食べきれない食材も、熱を加えることでかさが減り、摂取しやすくなる。また、加熱によって流れ出てしまう栄養素も余すところなくしっかり取り入れることができます」
【作り方】(2人分)
【1】鍋にだし汁1カップを入れて火にかけ、煮立ったらざく切りにした小松菜1株分(50g)を入れる。小松菜に火が通ったら無調整豆乳1/2カップを入れ、再び煮立つ前にみそ大さじ1を入れる。
【2】器に【1】を盛り、お好みで七味唐辛子少量をふる。
教えてくれた人
牧野直子さん/管理栄養士
撮影/矢口和也
※女性セブン2022年12月2日号
https://josei7.com/
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