代々のお墓がないR60の記者がとことん取材「そもそも必要?選びのポイント・費用は?」
初めてお墓を選ぶとき、何から準備すればいいのだろうか。新たにお墓を購入するとしたら、どのように探せばいいのか。そもそもお墓は必要なのか?価格はどのくらいか――。入るべき墓がないR60記者が、終活の一環として「お墓」にまつわる疑問や問題をリサーチした。
次男の嫁の記者は入れる墓がない!?
記者は今年還暦になり、友人との会話に終活の話題が増えた。お墓問題もその1つだ。
「田舎の夫の実家の墓には入りたくない!」「独身だから実家の墓に入れるから安心だよね~」など、さまざまな声が上がるが、次男の嫁である記者は気がついた。
「私には入れるお墓がない!」
墓がないことに気がついた記者は、新たに墓を買う必要があるのだろうか? いつから準備すべきなのか? 初めてのお墓選びのポンイトを、葬儀相談員の市川愛さんに伺った。
そもそもお墓は必要?
「遺骨を埋葬する場所は許可を得た場所(墓地)ではないといけませんが、必ずしもお墓が必要というわけではありません。ただし、お墓を持つということは“心のあり方”にあると思います。
お墓には遺された方の心の拠り所になりますし、先祖や故人を弔うことで家族や親族との縁をつなぐ役割もあります。そういう点からもお墓は必要であると私は考えています」(市川さん、以下同)。
新たににお墓を準備しなくてはならない人は?
「長男や家代々のお墓を継承する方以外は、新たな家(家制度の意味)のお墓を持つのが一般的です。基本的にお墓は家に紐づいているので、次男や三男などが『結婚して新たな家を持つ場合は、お墓も新たに持つ』という考え方にもとづいています」
ただし、あくまでも旧来の家制度からの慣習で、法的には定められてはいないとのこと。実家の墓地継承者が認めた場合は、その家のお墓に入るということもできるという。
「新たにお墓を準備する場合は、お墓の種類もさまざまありますし、その人や家の状況によって選択肢が変わります」
「代々のお墓がない」場合は、新たにお墓を持つことになる。墓地継承者(次世代)がいれば、墓地を建てる選択肢が可能であり、いない場合は一代限りの永代供養が現実的とのこと。
「現代のお墓事情は選択肢が多岐にわたっているので、一代限りの一般墓地も、代々受け継ぐことが可能な納骨堂もあり、要望に応じて選ぶことができます」