65才以上に調査した【最期を迎えたい場所】1位は「特に考えていない」2位「自宅」3位は「病院」散骨や自然葬も人気<調査レポート>
少子高齢化や単身世帯の増加、さらにはライフスタイルの多様化に伴い、「終活」への関心が高まる近年。人生の最期を迎えるにあたって重視しておきたいことなど、自身の「理想の最期」について一度でも考えたことのある人は多いのではないだろうか。65才以上の男女を対象にした「理想の最期に関する意識調査」から、シニア世代の考える「理想の最期」をレポートする。
「理想の最期」を迎えるためにシニア世代が重視することとは
「団塊の世代」が75才以上の後期高齢者となる2025年を迎えた今、人生100年時代とも言われ、「理想の最期」に対する価値観も多様化している。自身の最期に向けて様々な準備をする「終活」も注目が集まっており、いざという時に後悔しないよう、早めに取り組みたいと考えている人もいるだろう。
そこで終活のまどぐちが運営する『終活と相続のまどぐち』は、65才以上の男女330名を対象に、「理想の最期に関する意識調査」を実施。シニア世代が考える「理想の最期」とはどのようなものかを明らかにした。
半数以上が「最期を迎える場所」に希望あり
まず、「あなたは最期を迎える場所について希望はありますか」と尋ねたところ、「特に考えていない」が46.7%で1位となった。しかし2位には「自宅」で38.5%、3位には「病院」で8.8%と続き、半数以上は最期を迎える場所について何かしらの希望を持っていることが判明した。
「周囲に負担をかけない」最期を迎えたい人が多数
次に、「あなたが最期を迎える際に最も重視することは何ですか」という設問への回答では、1位が「周囲に負担をかけずに」で38.8%、2位が「できるだけ自然な形で」で31.2%、3位が「家族に見守られながら」で9.7%という結果になった。最期を迎える際に「周囲に負担をかけないこと」や「できるだけ自然な形であること」を最も重視する、と考えている人が多いようだ。
お墓や供養の希望は「散骨や自然葬」が1位に
続いて、「お墓や供養について、希望はありますか」と質問を行った。すると1位は「特に希望はない」で39.7%、2位は「散骨や自然葬を希望する」で22.4%、3位は「伝統的なお墓に入りたい」で18.5%となった。お墓や供養についての希望がある人の中では、「伝統的なお墓に入りたい」と考える人よりも「散骨や自然葬」を希望する人の方が多いことが明らかに。
約半数が遺言書やエンディングノートを残したいと回答
また、「遺言書やエンディングノートは残したいと思いますか」と尋ねたところ、「いいえ」が51.2%、「はい」が48.8%という結果になった。「いいえ」と回答した人より僅かに少なかったものの、約半数の人が遺言書やエンディングノートは残したいと考えているようだ。
遺言書やエンディングノートを残したい理由とは
次に、前問で遺言書やエンディングノートを残したいと回答した人を対象に、その理由について尋ねた。その結果、「自分の死後、残された家族に迷惑をかけないため」が70.8%で圧倒的1位となり、2位には「心配を残さず、穏やかに最期を迎えたいため」19.9%、3位には「自分の死後、理想的な形で葬儀や供養をしてほしいため」6.2%と続いた。やはり最期を迎える際に周囲への負担について考える人が多いことが明らかになった。
終活に関して相談できる人がいないという声も
最後に、再び「遺言書やエンディングノートを残したい」と考える人を対象に、「終活に関して相談できる人は周囲にいますか」と質問を行った。すると1位は「家族・親族にいる」で44.7%、2位は「いない」で26.1%、3位は「誰にも相談するつもりはない」で22.4%という結果になった。この結果から、遺言書やエンディングノートを残したいと思いつつも、それについて相談できる人がいないという状況の人が3割弱いることが判明した。
以上の調査結果から、最期を迎える際に「周囲に負担をかけないこと」を重視し、そのためにも遺言書やエンディングノートを残したいと考える人が多いことが判明した。また、そう考える人の約3割が終活に関して相談できる人がいないという問題も浮き彫りとなった。
家族や親族、友人などには相談しづらい、相談できない、という人は、プロを頼るのも一つの手だ。ひとりで抱え込まず、一度専門のサービスについて調べてみてはいかがだろうか。
【データ】
終活のまどぐち
https://s-madoguchi.jp/
【調査概要】
調査期間:2025年4月11日~4月14日
調査方法:インターネット調査
調査対象:65才以上の男女
調査人数:330名
モニター提供元:RCリサーチデータ
※終活のまどぐちの発表したプレスリリース(2025年5月8日)を元に記事を作成。
図表/終活のまどぐち提供 構成・文/秋山莉菜