大根の皮を干して作る節約レシピ「福神漬け」「しょうゆ漬け」「キムチ風味」3段活用
いつもの野菜を少し干すだけで完成する“干し野菜”。旨みと風味が豊かなので、シンプルな味つけで充分おいしくできるのが干し野菜料理のいいところ。捨てがちな大根の皮&根菜を使ったレシピを干し野菜研究家の澤井香予さんが考案してくれました。さらに、東京農業大学農学部デザイン農学科教授の谷口亜樹子さんが、わずか3ステップで簡単にできる干し野菜の作り方を教えてくれました。干すことで栄養価がアップするので体にもうれしい干し野菜。素材の味を存分に味わって!
※レシピは特記以外4人分。電子レンジの加熱時間は600Wの場合。500Wは2割増し、700Wは2割減に。
フルドライ大根のおばんざい3種(小鉢に5~6人分)
捨てがちな大根の皮を“3段活用”。
●福神漬け
<作り方>
【1】鍋に干し大根1/3本分(30g)、干しにんじん1/3本分(10g)、昆布3g、しょうが1g、水250㏄、しょうゆ・砂糖・みりん・酢各大さじ1と唐辛子を少々入れ、ひと煮立ちさせたら火を止める。
【2】ひと晩置いて味をなじませる。
●割干し大根
<作り方>
【1】鍋に干し大根1/3本分(30g)、昆布3g、水250㏄、しょうゆ大さじ2、砂糖大さじ1、唐辛子少々を入れ、ひと煮立ちさせたら火を止める。
【2】ひと晩置いて味をなじませる。
●キムチ風味の干し大根
干し大根の皮1本分(20g)、水150㏄、豆板醤・しょうゆ・ごま油各小さじ1、砂糖小さじ1/2を加えて炒める。
ちょい干し根菜のゴロゴロ甘辛炒め
歯ごたえがいいので満腹感も!
<作り方>
【1】それぞれちょい干ししたれんこん1本分、ごぼう1/2本分、にんじん1/3本分をオリーブオイル大さじ1で炒める。
【2】みりん大さじ2、しょうゆ・水各大さじ1を【1】に加え、蓋をして中火で約2分焼く。
【3】野菜を裏返して蓋をしたら、さらに約2分焼く。
※しょうゆとみりんの代わりに塩小さじ1/2を入れたら、さっぱりした塩炒めに。
3STEPで簡単!干し野菜の作り方
【1】切る
厚さや切り方は基本的に自由。切り方によって異なる食感が楽しめる。ただし、厚く切りすぎると乾くまでに時間がかかり、カビが生えてしまう恐れも。フルドライにしたい場合は2~3mmの薄切りがおすすめ。かぼちゃは皮ごと干してもいいが、実と皮を分けて干した方が料理に使いやすい。
【2】並べる
野菜が重ならないよう3cm程度の間隔を空けて干す。重なると乾きにくく、そこへカビが生えるので、薄切り野菜でもなるべく、1枚ずつバラバラにして干すのがコツ。また、野菜のかさが減ると網目から落ちてしまうことも。干しかごには布巾や手拭いなどを敷いておき、布ごと取り込もう。
【3】干す
ちょい干しは7~8時間、フルドライは2~3日が目安。ただし、日差しが強ければ、2~3時間で充分ちょい干しができる。
「どんな野菜にもベストな干し場所は、風通しのよい日陰です。ですから室内でもかまいません」(谷口さん)。
干し加減で食感も異なるのでいろいろな条件でトライして。
教えてくれた人
干し野菜研究家 澤井香予さん
干し野菜を使った料理教室を開催するほか、商品開発やプロデュースも行う。メールマガジンでは干し野菜レシピなどの情報を発信。干し野菜通販公式サイトはこちら:https://tsuku2.jp/oyasai
谷口亜樹子さん
東京農業大学農学部デザイン農学科教授。著書に『食物と健康の科学シリーズ 米の科学』(朝倉書店)など多数。
取材・文/番匠郁 撮影/髙橋進
※女性セブン2021年11月25日号
https://josei7.com/
●オーブンで1時間【干し野菜】の作り方|手軽にできて旨みも食感もアップ!