LINEやメールでの表現、相手を不快にさせるNGワードは?|デジタルコミュ力を上げる【マナー講師監修】
外出自粛生活が続き、人に気軽に会えなくなった昨今、メールでのやりとりが活発になったのでは? そこで気をつけたいのが、文章上の言葉遣い。会話と違って形として残るからこそ、一言一言に注意を払いましょう。
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文体に迷ったら相手に合わせよう
「メールやLINEの文章は、手紙のような形式的な文体にすると他人行儀な印象を与えてしまいます。かといって、言葉を崩しすぎると相手によっては失礼に。迷ったときは、相手に合わせるのがおすすめです。敬語を使った丁寧な文体で送られてきたら同様に返し、会話のようなくだけた口語体ならば、そちらに合わせましょう」(マナー講師・鈴木さん・以下同)
会話の場合、話の内容だけでなく、表情や身振り手振り、口調などで心の距離を縮められるが、文章だけだとそれが難しい。しかし、メールやLINEなら、絵文字やスタンプで雰囲気を作れるのがメリットだ。
「特にLINEなどで使えるスタンプは、言葉以上にセンスや趣味嗜好を表現できます」
ただし、絵文字やスタンプは、あくまで文章を補完するもの。それだけで送るよりは、文章と一緒に送った方が、心がこもった印象を与えられる。
→人に好かれる会話術|不快表現を言い換えて好感度アップする実例12
語彙(ごい)を増やし敬語を正しく使おう
メールの場合、スタンプや絵文字を活用するのもいいが、基本はやはり文章でのやり取りがメインになる。そのためには、ボキャブラリー(語彙)を増やすことも大切だ。
たとえば、「ありがとう」という言葉も、相手や状況によって、「御礼申し上げます」「感謝に堪えません」などの言葉に置き換えられる。
「自分の気持ちを表すのに、どの表現がいちばん的確かを考えつつ言葉選びをすると、文章の奥行きが増します」
また、大人ならばこそ、正しい敬語の使い方も知っておきたい。
「たとえば、“お送りさせていただきます”“確認させていただきます”など、丁寧な表現をしようと“させていただきます”を多用する人が多いのですが、 敬語を間違って使うと、慇懃(いんぎん)無礼な文章になったり、未熟な印象を与えてしまいます」
「~させていただきます」は「させてもらう」の謙譲語で、基本的に、相手の許可が必要なときと、自分が恩恵を受けられるときに使う。たとえば「参加させていただく」「ご一緒させていただく」などだ。前出の「送る」「確認する」などは、相手の許可が必要ないので、「送ります」「確認します」でもよい。
デジタル上でのコミュニケーションスキルを磨けば、会話力もきっと上がるはずだ。
ついやりがちな“友人へのNG LINE”文例
【解説】
【1】絵文字やスタンプのみの返信は、相手に「文章で返信できないくらい忙しいときに送ってしまったかも?」という誤解を与える可能性が。文章をつけて返信するのがおすすめ。
【2】「うちは~でよかった」などの表現はマウントを取っているように受け取られるので要注意。
【3】相手のミスには突っ込まず、スルーしよう。
【4】「マジで」「ホント?」「うそでしょ?」など、相手の発言を疑うような言葉は控えよう。
【5】失言をした場合は、すぐに謝ること。
【6】ほめ言葉のつもりで使う「いい意味で」は、イヤミに受け取られる可能性が。
【7】「~してあげる」は、“見下し表現”。「いい家庭教師を紹介するよ」や、「~したい」「~させて」などの表現がおすすめ。
取材・文/前川亜紀 イラスト/ユキミ
※女性セブン2021年2月11日号
https://josei7.com/
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