皇室追っかけおばちゃん「皇后雅子さまとの28年」秘蔵写真で振り返る
雅子さまが皇室に嫁がれる前から、折に触れお出ましのお姿を撮影してきた“皇室追っかけおばちゃん”こと白滝富美子さん。
白滝さんが撮影した秘蔵写真を前に、雅子さまとの28年を振り返ってもらった。
「雅子さまを初めて見たとき、ひと目で“皇太子妃になるべくしてなる人”と感じたんです。普通の一般人とは何か違う、特別なオーラをまとっていらっしゃいました」
自ら撮影した何枚もの写真を前に語る白滝さん。その追っかけ歴はなんと28年。きっかけは、1993年にご結婚前の雅子さまを見かけたことだった。
「雅子さまはバリバリのキャリアウーマンで、これまで皇室にお嫁に来た人とは違うタイプ。“そんな人が皇太子妃になるなんて”と、ご実家まで雅子さまを見に行きました。最初は軽い気持ちでしたが、雅子さまがとてもおきれいで。気づけば追っかけの世界にどっぷりハマっていました」
1993年3月30日「ご結婚前の『お妃教育』
足繁く通ううちに、雅子さまが白滝さんに向かって会釈されるようになったという。
「雅子さまは常に堂々とされていて、ファッションも颯爽として格好いい。紺のスーツに白地にドットのブラウス、真っ赤なコートやパールのイヤリング。華やかな色を華麗に着こなしていました」
1998年9月17日「葉山御用邸ご静養」
新婚時代におふたりは、御用邸を抜け出されて近くの海岸をご散策。「おふたり並んで仲睦まじく写真を撮られたり、自然な表情で楽しまれていて、見ていて幸せな気持ちになりました」(白滝さん)
1998年10月9日「『日本美術院創立100周年記念展』ご訪問」
新婚時代の雅子さまは、ビビッドな色遣いを好んでおられたという。
「でも、手は小さく胸の前で振られていました。まだお手振りに慣れていない、ういういしさを感じました」
2001年、雅子さまは愛子さまをご出産。幼少期の愛子さまを白滝さんはこう振り返る。
「愛子さまは発育がよくて、ふっくらしたほっぺがかわいらしくて。ご一家が2002年に葉山御用邸へご静養に出かけられたときには、雅子さまだけじゃなく皇太子さまも交代で抱っこされて、ご夫婦の仲のよさが伝わってきました」
同年8月には、こんなほほえましい場面も。
「ご一家が沼ッ原湿原を散策されたとき、皇太子さまが愛子さまをおんぶされていたの。え、皇太子さまがおんぶするなんて!とびっくりしちゃって。いまは普通だけど、当時は珍しかったんです」
2002年4月6日「葉山御用邸ご静養」
白滝さんが初めて愛子さまを見たのは2002年、愛子さまが初めて葉山でご静養されたとき。皇太子さま(当時)が雅子さまに代わって愛子さまを抱きかかえられる瞬間をカメラに収めた
2002年8月16日「那須御用邸附属邸ご静養」
母親として充実した日々を送られる雅子さまだが、2003年に療養生活に入られ、お出ましは減っていった。白滝さんはお出まし先で雅子さまを見ても、写真を撮るより先に心配が募ったという。
2009年11月1日「御料牧場ご訪問」
そうして、雅子さまが愛子さまに「付き添い登校」される日々が始まった。
「愛子さまもナーバスになられて、人前ではご両親の陰に隠れちゃうことも多かった。でも、2009年に御料牧場に出かけられたときの宇都宮駅で、雅子さまが愛子さまの耳元で何かささやいて、おふたりが笑顔になるシーンがありました。恥ずかしそうに笑う愛子さまのお顔がかわいくて、お気に入りの一枚です」
そんな愛子さまも2014年には中学生に。2016年には初めての地方公務で「山の日」記念全国大会(長野・松本市)に出席された。
「前日にホテルに泊まって朝6時前のバスで上高地に行って、ご一家が散策される土手の下で待機して…。朝早くからでとても大変でしたけど、成長された愛子さまの、すごくいい写真が撮れました」
2016年8月11日「『山の日』に上高地をご散策」
愛子さまの成長にあわせて、雅子さまのお出ましも増えていった。療養中の硬かった笑顔は、次第に自然な柔らかな微笑みへ戻っていったという。
「最近は、ファッションも“雅子さまらしさ”が戻ってきたと思います。たとえば、2018年の高円宮家三女の絢子さまのご結婚の披露宴。雅子さまはドレスも靴もクラッチバッグも全身ボルドーで統一されたスマートなコーディネートでした。新婚当初のような余裕のあるたたずまいを感じます」
2018年10月30日「高円宮家三女・絢子さまの結婚披露晩餐会」
2019年8月19日「那須塩原駅でのお声がけ」
白滝さんは、いまの天皇ご一家についてこう語る。
「天皇陛下はもう天皇という地位が板についてこられたし、雅子さまも自然な笑顔が戻ってきた。愛子さまはもうすぐ成年皇族で、雅子さまのような落ち着きも出てきた。天皇家は何があっても大丈夫。そんな安心感を覚えます」
長年、ご一家を追いかけ続けた彼女の言葉には、力強い実感がこもっている。
撮影/白滝富美子さん
昭和15年生まれ。80才になったいまも現役で追っかけに通う。趣味は週1回のボウリング。
取材・文/安藤麻子
※女性セブン2021年2月18・25日号
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