猫が母になつきません 第207話「うめしごと-その2-」
梅仕事をなめていたかもしれません。簡単と思って作り始めた梅シロップ。毎日振った方が発酵しにくいということで、発泡スチロールの箱に入れた大量の梅シロップを毎日2〜3回振っていたのですが、一週間くらいで白い泡が出はじめ、10日目の朝「さあ今日も振るか」と見ると梅の袋たちはパンパンに膨らんで、われもわれもとまるで箱から脱出しようとしているかのような有様に。発酵を止めるには加熱。風味がとばないよう沸騰させずに。お酢を加える。冷蔵庫に入れる。ネットで調べたありとあらゆる発酵止め対策をして全部の処置が終わったころにはもうぐったり。だってフリーザーバッグに8袋、瓶に3個漬けているのです。ずぼらな母がこれまで梅シロップ作りに手を出さなかったのは正解だった…今度は冷蔵庫を侵略した梅たちを見ながらそう思いました。つづく
↓関連のテーマの回です
第4話_うめぼし
第51話_今年もうめぼし
第100話_続・今年もうめぼし
第101話_まだまだうめぼし
第205話_しんりゃくされる
第206話_うめしごと-その1-
作者プロフィール
nurarin(ぬらりん)/東京でデザイナーとして働いたのち、母とくらすため地元に帰る。典型的な介護離職。モノが堆積していた家を片付けたら居心地がよくなったせいかノラが縁の下で子どもを産んで置いていってしまい、猫二匹(わび♀、さび♀)も家族に。