ひざの痛みの原因とは?症状ごとに改善できる方法を名医が伝授
立ち姿勢や歩き方のくせがひざ痛に直結していることも多い。ひざを伸ばす、曲げる、このどちらかの動きを行うだけで、ひざ痛の6割は軽減できるというから驚きだ。
まずは、【A】伸ばすと【B】曲げるのどちらがラクになるかをチェック。症状に合った体操しましょう。
どちらに曲げるとひざ痛が改善する?
【A】ひざを伸ばす
軽く曲げたひざに両手をあて、ひざを伸ばす。10回繰り返す。
【B】ひざを曲げる
両手をひざにあて、腰を落としてひざを曲げる。10回繰り返す。
【A】のひざを伸ばしで痛みが改善した場合は「ひざ伸ばし&ゆらし体操」
【1】椅子に浅く座り、ひざが痛む方の足を前に出す。かかとを床につけ、ひざの皿の上に両手のひらを置く。
【2】両手のひらにゆっくりと力を入れ、ひざを太ももの骨に対してまっすぐに押して伸ばす。このまま2秒キープして力を抜く。10回を1セットで1日5~6回行う。
仕事などで座り続けたり、ソファや床でくつろぐなど、ひざを曲げている時間が長い場合は、伸ばすとラクになることが多い。痛みが軽減するだけでなく、可動域が広がったり、歩きやすくなることも。1週間ほど続けて改善が停滞したら、Bのひざ曲げにシフトを。
<気づいたときに>
椅子に浅く座り、ひざが痛む方の足を前に出して足裏を床につける。ひざから下の力を抜き、かかとを支点にしてつま先をゆっくり上下させ、ひざの関節を緩やかに動かす。15分を目安に、なるべく長時間やると効果的。
【B】のひざを曲げて痛みが改善した場合は「ひざ曲げ&ゆらし体操」
【1】ひざが痛む方の足を椅子の上にのせ、ひざの上に両手を添える。ひざの角度は90度くらいに曲げるのが理想的な高さ。
【2】体重をゆっくり前に移動させる。ひざをまっすぐ前に突き出し、できるところまで深く曲げる。そのまま2秒ほどキープし、ゆっくり元の姿勢に戻す。10回1セットで1日5~6回行う。
立ち仕事を続けていたり、歩くことが多い場合は、ひざを曲げ伸ばしするこの体操で痛みが改善することが多い。早ければその日のうちに、遅くとも1週間ほどで効果を感じられる。続けるうちに変化が見られなくなったら、Aや皿の押圧体操なども試してみよう。
<気づいたときに>
椅子に座ってひざが痛む方の足を曲げ、椅子の方に引き寄せる。つま先を床につけたままかかとを上げ、ゆっくりとかかとを上下に揺らし、その振動でひざを軽く揺らす。いわゆる貧乏揺すりのような感じで、15分ほど続ける。
教えてくれたのは
銅冶英雄(どうや・ひでお)さん/お茶の水整形外科 機能リハビリテーションクリニック院長。日本整形外科学会専門医でもある。
イラスト/いばさえみ、勝山秀幸
※女性セブン2020年4月23日号
https://josei7.com/
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