慢性腰痛を改善する方法|腰痛患者の85%が改善した体操を名医が伝授
腰の痛みは、前屈か後屈で、8割以上が改善可能。まずは、【A】と【B】のどちらがラクになるかをチェックしよう!
どちらに曲げると腰痛が改善する?
【A】後屈で改善
足を肩幅くらいに開いて、手をお尻の上にあてて体を10回反らせる。
【B】前屈で改善
足を肩幅くらいに開き、上半身を前に10回曲げる。
【A】の後屈で痛みが改善した場合は『壁ドン腰反らし体操』
ふだん猫背の人は、腰を反らすと痛みが改善することが多く、腰痛の人の約70%がコレ。
「このタイプは猫背の影響で腰椎が後ろにカーブし、髄核が前にズレている可能性が高い。腰を反らして腰椎のカーブを前に向けると痛みが改善しやすいですね」。
痛みに応じて強さは加減して行おう。
【1】足を肩幅に開いて立ち、ひじを伸ばして両手を壁につく、顔はまっすぐ前に向け、あごをひく。
【2】ひじとひざを伸ばしたままお腹を前に出し、腰をぐっと反らせる。2秒ほどキープしたら腰をゆっくり戻す。1セット10回、数時間おきに1日5~6セットを目安に行う。
【B】の前屈で痛みが改善した場合は『壁もたれおじぎ体操』
腰痛の人の約25%がこのタイプで、姿勢をよくしようと意識しすぎるあまり、反り腰になって腰椎のS字カーブが強くなり、髄核が後ろにズレている可能性が高い。
「腰を曲げておじきをすると痛みが改善しやすいですよ。ふだんから“いい姿勢”は忘れ、猫背になることも改善の早道です」。
【1】壁にもたれて立ち、足を肩幅くらいに開いた状態で壁から半歩~一歩前に出す。
【2】骨盤を壁につけたまま、ゆっくりとおじぎをして上半身を前に倒し、腰を丸める。2秒キープしたらゆっくり元に戻す。1セット10回、数時間おきに1日5~6セットを目安に行おう。
椅子に座ってできる「姿勢正し」運動
腰痛を改善するには、上のAかBのいずれかの体操を1日に5~6セット行うのがおすすめ。一気に行わず、3時間おきを目安に、こまめに行う方が効果大。立って行うのが難しい場合は、椅子に座ってできる「姿勢正し」を、気づいたときに1セット10回行うといい。また、痛みが取れた後は、反らすと曲げる、両方の動きを行うと、腰痛予防に。
【1】椅子に浅く座って背筋を伸ばし、体が安定する適切な姿勢を見つける。
【2】ゆっくりと背中を丸め、痛みが出ないところまで曲げて猫背の姿勢になったら、2秒キープし、ゆっくり力を抜いて【1】に戻す。
【3】背骨の動きを意識して背筋を伸ばし、さらに胸を斜め上45度に突き上げて腰を反らす。2~3秒キープし、ゆっくり【1】に戻す。
イラスト/いばさえみ、勝山秀幸
※女性セブン2020年4月23日号
https://josei7.com/
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