兄がボケました~若年性認知症の家族との暮らし【第265回 豹変する兄】
認知症の兄を在宅介護するライターのツガエマナミコさん。現在は、歩くことができなくなり寝たきりになった兄は、要介護3から要介護5になり、特別養護老人ホームの入所が決まりました。入所の日までは、ヘルパーさんや訪問看護師さんのサポートも受けながらの日常を送っています。

* * *
良く言えば天然のツンデレ兄
昨日、わたくしが近所の買い物から帰ってきて「ただいま」と兄に顔を見せると「誰?」と真顔で言われて凹みました。「いってらっしゃ~い」と機嫌よく送り出してくれたのに…。しかも「誰?」の次に言った言葉が「オバサン」でした。
「妹捕まえてオバサンとは何ぞや」とムカつきましたが、「いや、確かにオバサンだわ」と思い直し、「オバサン? よかった、お婆さんじゃなくて」と言って二人して笑いました。
兄といると自分がいつまでも若い妹であるように錯覚するのですが、もうお婆さんと言われてもおかしくない年齢と見た目でございました。
近頃兄は、性格が豹変いたします。
オムツ交換されることを拒否することが増えました。右に左に何回も寝返りさせられるのが嫌いでございます。病院やショートステイに行くときにベッドから車イスに移乗させられるのも大嫌い