【鎌田實さん・坪田聡さん】名医が実践する朝食&ルーティーン「たんぱく質で筋肉貯金&フレイル予防」
さまざまな健康に関する知識を持つ名医は、毎日どのような食事や生活を送っているのだろうか。そこで、医師で作家の鎌田實さんと睡眠専門の坪田聡さんに、実践している朝食とルーティーンを教えてもらいました。2人の共通点は「たんぱく質をしっかり摂ること」だ。なぜシニア世代にたんぱく質が大切なのか解説していただいた。
教えてくれた人
医師・作家 鎌田實さん
長野県の諏訪中央病院にて地域医療に携わる。名誉院長として「住民とともにつくる医療」を実践。『医師のぼくが50年かけてたどりついた 鎌田式長生き食事術』(アスコム)など著書多数。
雨晴クリニック院長・睡眠専門 坪田聡さん
睡眠障害の治療や快眠に関する正しい知識の普及に30年以上携わる。生活習慣の見直しから枕の選び方までサポート。著書に『思考と体がスッキリ!睡眠のしくみ』(成美堂出版)など。
【鎌田實さん】筋肉貯金にたんぱく質。野菜で減塩効果を!
「朝は目玉焼きやハム、缶詰のオイルサーディンに食べるラー油、サラダにかに風味かまぼこを入れるなど、必ずたんぱく質を摂取しています」と鎌田實さん。
朝食内容が軽すぎると、たんぱく質不足で筋肉の貯金ができないという。中年以降の女性の筋肉は年間に約1.2%減ると言われるため、とくに注意が必要だ。
「野菜のカリウムは、体内のナトリウムを尿として排出し、減塩効果も得られます。1日350gの野菜を摂るため、朝は夕食の残りのおかずで作った具だくさんみそ汁や野菜ジュースを飲んでいます」
ある日の朝食
八ヶ岳農場の放し飼いの卵を使った目玉焼き1個にハム1枚(塩なし、黒こしょう多め)/わかめ(乾燥)、えのきたけ、長ねぎ、焼いた油あげ(トースターでこんがり焼き、一口大にちぎる)を入れた具だくさんみそ汁
Myルーティン
<1>1日の食事時間と量の比重は?
【時間】朝:8:30/昼:12:00/夜:17:30~18:30
【比重】4:4:2
<2>おやつを摂る習慣は?
間食は摂らない。
<3>果物はいつ食べる?
パイナップル一欠片やりんご皮付き1/8個を朝食の最後に食べる。
<4>1日の水分量は?
浄水器を付けた水道水を約2L。
<5>朝のルーティンは?
太陽に当たりながら幅広歩行で3分間早歩き、スクワットを10回、2~3分のストレッチを行う。雨の日は玄関で、ジャンプを30秒2セット。
【坪田聡さん】サルコペニアやフレイルを予防するために朝ご飯を
坪田聡さんは、起床後、朝食までにストレッチとトレーニングを行うという。
「その後、たんぱく質を摂るため、納豆を食べます」
年を取ってくると寝ている間に筋肉からたんぱく質が溶け、サルコペニアやフレイルになりやすい。そのため、たんぱく質の摂取がとても大切だという。
「朝はご飯に食べるラー油をかけて食べます。油の摂り過ぎはよくありませんが、良い油は摂ったほうが良いですね。野菜には何もかけずに味わいます」
●ある日の朝食
ご飯200g/食べるラー油少量/みそ汁/納豆1パック(たれは半分だけ入れる)/レタスとピーマンの刻みサラダ
●Myルーティン
<1>1日の食事時間と量の比重は?
【時間】朝:6:30/昼:12:30/夜:18:00~19:00
【比重】3:4:3
<2>おやつを摂る習慣は?
お腹がかなり空いたときは、カロリーを補充して脳の働きを保つため、おやつを食べる。コンビニで買った菓子が多く、最近はのど飴が多い。
<3>果物はいつ食べる?
朝食後に食べることが多い。バナナがあれば、運動後、朝食前に食べる。
<4>1日の水分量は?
1Lの水筒に入れたノンカフェインの麦茶やルイボスティーなどを飲む。
<5>朝のルーティンは?
起床後、ベッドで全身の静的・動的ストレッチングとアイソメトリックスを合わせて30分のトレーニング。その後プロテインを飲み、時間があれば読書やランニング、ゴルフのパッティング練習。
撮影/深澤慎平 スタイリング/中村弘子 料理/植田有香子 取材・文/小山内麗香、田村菜津季、戸田梨恵、三好洋輝、近藤鈴佳
※女性セブン2024年7月11・18日号
https://josei7.com/
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