健康

管理栄養士が提案する<血管強化弁当>「血管の老化予防には塩鮭やサーモンより”生鮭”」【金曜日】

 血管年齢を若くするためには、お酢を使った料理や大豆食品がいいんだそう。そのほかにも、食物繊維や抗酸化力の高い食べ物を積極的に摂るのが理想。そう言われても何を食べたらいいのか分からない…。そんな人のために、お酢の副菜、食物繊維の副菜などを使った<血管強化弁当>を2週間分ご紹介します。まずは2週間お弁当を食べて疲れている血管をよみがえらせましょう。

木曜日版→管理栄養士が考えた「血管強化弁当」【木曜日版】「血管を強化するポイントを押さえた食材、減塩、油控えめがポイント」

教えてくれた人

金丸絵里加さん/管理栄養士・料理家

健康な食生活のための栄養価も意識した料理は、毎日食べても飽きず、おいしくてヘルシーと好評。『血糖値と血圧を下げる食べ方』(辰巳出版)など著書多数。

血管を強化する4つのポイント

1.食物繊維の多い料理

  野菜やきのこ、海藻類に多く含まれる食物繊維。血管を傷つける過剰な塩分(ナトリウム)の排出を促し、肥満予防にも優れた成分。

2.大豆食品を使った料理

  大豆や豆腐は血管壁にたまったコレステロールを除き、動脈硬化を抑える働きが注目されるレシチンやリノール酸の含有率が高い。

3.抗酸化力の高い料理  

  ブロッコリーやパプリカなどの緑黄色野菜に豊富なβ-カロテンは、抗酸化作用が強く、コレステロールの酸化を防ぎ健康な血管を保つ。

4.お酢を使った料理  

  お酢の主成分、酢酸やクエン酸は代謝を高め、血液サラサラ効果で血圧上昇を抑制。調味料にもなる独特の酸味や風味は減塩にも有効。

強い血管を目指すには肥満と塩分は大敵!

「女性は閉経を迎えるとともにホルモンが減少し、高血圧のリスクが一気に上昇。その影響で血管が硬くなれば、動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳梗塞などの重病を引き起こすことにもつながります。

 強くしなやかな血管を保つには、肥満と塩分は大敵。血管強化を意識した食事と適度な運動習慣を身につけて、血管の若返りを目指しましょう」(金丸さん)

【1週目】金曜日お弁当メニュー

 酢や香辛料を賢く使って減塩&油控えめ調理に 「酢や香辛料などを使って味を際立たせることで、減塩でも味の薄さは感じず、おいしさの満足度は上がります。仕上げ直前に表面だけに味をまとわせるのも◎。旨みを感じやすくなりますよ」(金丸さん)

塩分の高い塩鮭、高カロリーのサーモンより生鮭がベスト

559kcal / 塩分1.9g

きのことわかめのコチュジャン炒め(食物繊維の副菜)

きのこ&わかめでダブル食物繊維ゲット!

(冷蔵保存で3日間、冷凍保存で2週間)

【1】しいたけ4枚(44g)は石突きを落として4等分に切る。まいたけ1パック(100g)は粗くほぐし、えのきたけ1/4袋(100g)は根元を切り、3等分に切ってほぐす。塩蔵わかめ80gはよく洗い、さっと湯に通し食べよく切る。にら1/2束(50g)は3~4㎝長さに切る。

【2】フライパンにごま油大さじ1/2を熱し、【1】のきのこ類を入れて中火で炒め、しんなりしてきたらコチュジャン大さじ½、しょうゆ小さじ1を入れて炒め、なじんだら【1】のわかめとにらを加えて手早く炒め混ぜる。

炒り豆腐(大豆食品の副菜)

カルシウム豊富で骨粗しょう症予防にも

(冷蔵保存で3日間)

【1】フライパンにごま油小さじ1を中火で熱し、しょうがのせん切り1/2片分(7g)、ちりめんじゃこ8gを炒め、水気を切った木綿豆腐2/3丁(200g)をくずしながら加え、根元を切り、2~3等分にほぐしたえのきたけ1/2袋分(80g)、にんじんの細切り1/3本分(60g)を入れる。

【2】【1】に、だし汁大さじ2~3、砂糖小さじ2、しょうゆ小さじ1、塩少量を入れて汁気がなくなるまで炒める。溶き卵1個分を入れて混ぜながら火を通し、ざく切りにした三つ葉1/2束分(20g)を入れてさっと混ぜる。

もち麦ご飯のミックスビーンズライスサラダ(主食)

ボウルに5mm角に切ったきゅうり1/4本分(20g)、粒マスタード小さじ1、レモン汁・はちみつ・オリーブオイル各小さじ1/2を入れて混ぜ、2~3分置く。温かいもち麦ご飯130g、ミックスビーンズ20gを入れて軽く混ぜ合わせる。

鮭のピカタ(主菜)

アスタキサンチンで血管を若く

【1】皮と骨を取り食べよくそぎ切りにした生鮭1切れ(60g)に小麦粉適量を薄くまぶす。

【2】溶き卵1/2個分、パルメザンチーズ小さじ1、ドライパセリ小さじ1/2、塩・こしょう各少量を混ぜ合わせる。

【3】フライパンにオリーブオイル小さじ1を中火で熱し、【2】をからめた【1】を並べて片面1分ずつ焼く。再び残りの卵液を絡めて片面2分ずつ焼く。卵液を使い切るまで繰り返し焼く。

【2週目】金曜日お弁当メニュー

骨まで食べられてカルシウム豊富な魚缶は調理も手軽でお弁当作りに重宝

557kcal / 塩分1.9g

ブロッコリーのトマトカレー炒め煮(抗酸化力の副菜)

抗酸化力最強の野菜コンビ

(冷蔵保存で3日間、冷凍保存で2週間)

【1】フライパンにオリーブオイル大さじ1/2、にんにくのみじん切り1片分(10g)、クミンシード小さじ1/2、玉ねぎの薄切り1/2個分(90g)、カレー粉小さじ2を入れて中火にかけ、香りがたったら小房に分けて半分に切ったブロッコリー2/3個分(200g)を加えて2分炒める。

【2】【1】に、トマト水煮缶(無塩・ダイスカット)150g、顆粒コンソメスープの素小さじ1を入れ、蓋をして1~2分加熱する。蓋をとり水分を飛ばしながら1〜2分炒め、塩・こしょう各少量で味を調える。

パプリカとピーマンのオイスター炒め(抗酸化力の副菜)

パプリカ&ピーマンの抗酸化力は野菜で上位

(冷蔵保存で3日間、冷凍保存で2週間)

フライパンにごま油小さじ1を中火で熱し、へたと種を取り細切りにしたピーマン3個分(120g)、縦4等分に切って斜め薄切りにした赤パプリカ1個分(160g)、黄パプリカ1/2個分(80g)を入れて1〜2分炒め、オイスターソース・酒各小さじ2、みりん・しょうゆ各小さじ1を加えて炒め混ぜる。

さば水煮缶のガパオ風(主食 主菜 抗酸化力の副菜)

缶汁の栄養も丸ごと摂取エスニック風で臭み消しに

【1】フライパンに玉ねぎのみじん切り1/6個分(30g)、さばの水煮1/2缶(95g)を入れてほぐしながら中火で2〜3分炒め、水分がなくなってきたら、<パプリカとピーマンのオイスター炒め>1食分を加えて5分炒め合わせる。

【2】弁当箱にご飯1杯分(150g)を盛り、【1】、目玉焼き1個をのせ、パクチー1本分(10g)を添える。

・きゅうりの薄切り 3枚分(20g)

撮影/田中宏幸 取材・文/佐々木めぐみ 

※女性セブン2024年1月18・25日号
https://josei7.com/

●2週間のお弁当で血管の若返りを目指す!<血管強化弁当>作り方を管理栄養士が提案【月曜版】

●脱・高血圧!<血管強化弁当>2週間チャレンジ「減塩&油控えめ、酢や香辛料で調理の工夫を」【火曜版】

●600kcal、塩分2gの「血圧強化弁当」で高血圧のリスクを防止「 酸味や香辛料を効かせて減塩でも大満足」【水曜版】

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