健康

600kcal、塩分2gの「血圧強化弁当」で高血圧のリスクを防止「 酸味や香辛料を効かせて減塩でも大満足」【水曜版】

「閉経した女性は高血圧のリスクが高い」と教えてくれたのは管理栄養士の金丸絵里加さん。高血圧が招く重病を防ぐためにも、今から血管を強化していきませんか?  強い血管を目指すには、肥満と塩分も大敵。そこでまずは金丸さんが考案した600kcal、塩分2gの「血圧強化弁当」を2週間食べてみましょう。作り置きできるおかずが多いので、無理なく続けられますよ。

教えてくれた人

金丸絵里加さん/管理栄養士・料理家

健康な食生活のための栄養価も意識した料理は、毎日食べても飽きず、おいしくてヘルシーと好評。『血糖値と血圧を下げる食べ方』(辰巳出版)など著書多数。

血管を強化する4つのポイント

1.食物繊維の多い料理

  野菜やきのこ、海藻類に多く含まれる食物繊維。血管を傷つける過剰な塩分(ナトリウム)の排出を促し、肥満予防にも優れた成分。

2.大豆食品を使った料理

  大豆や豆腐は血管壁にたまったコレステロールを除き、動脈硬化を抑える働きが注目されるレシチンやリノール酸の含有率が高い。

3.抗酸化力の高い料理  

  ブロッコリーやパプリカなどの緑黄色野菜に豊富なβ-カロテンは、抗酸化作用が強く、コレステロールの酸化を防ぎ健康な血管を保つ。

4.お酢を使った料理  

  お酢の主成分、酢酸やクエン酸は代謝を高め、血液サラサラ効果で血圧上昇を抑制。調味料にもなる独特の酸味や風味は減塩にも有効。

→火曜日のお弁当メニューを見る

【1週目】水曜日お弁当メニュー

※特記以外、材料は1人分、副菜は5食分をまとめて作りおき。電子レンジは600Wを使用しています。

「酢や香辛料などを使って味を際立たせることで、減塩でも味の薄さは感じず、おいしさの満足度は上がります。仕上げ直前に表面だけに味をまとわせるのも◎。旨みを感じやすくなりますよ」(金丸さん)

色で効果が異なるパプリカ ミックス使いで栄養満点おかずに

509kacl/塩分2g

パプリカとピーマンのオイスター炒め(抗酸化力の副菜)

パプリカ&ピーマンの抗酸化力は野菜で上位

(冷蔵保存で3日間、冷凍保存で2週間)

フライパンにごま油小さじ1を中火で熱し、へたと種を取り細切りにしたピーマン3個分(120g)、縦4等分に切って斜め薄切りにした赤パプリカ1個分(160g)、黄パプリカ1/2個分(80g)を入れて1〜2分炒め、オイスターソース・酒各小さじ2、みりん・しょうゆ各小さじ1を加えて炒め混ぜる。

白菜の甘酢ナムル(お酢の副菜)

酢のクエン酸効果で旨み+血液サラサラ

(冷蔵保存で3日間、冷凍保存で2週間)

【1】白菜4枚(400g)は縦半分に切って芯と葉の部分に分け、芯は横1cm幅に切り、葉はざく切りにする。

【2】耐熱容器に、【1】と顆粒鶏がらスープの素小さじ2を入れ、ラップをかけて電子レンジで3分加熱する。粗熱を取って水気を軽く絞り、混ぜ合わせた酢大さじ1、砂糖・ごま油各小さじ1、塩小さじ1/6、赤唐辛子の輪切り1/2本分を入れてもみ込む。

厚揚げときのこのしょうが煮(主菜)

厚揚げは必ず油抜きをしてカロリーダウン

【1】厚揚げ1/2枚(80g)は縦半分に切り1cm幅に切る。玉ねぎ1/4個(50g)はくし形、しいたけ1枚(11g)は4等分に切る。さやいんげん2本(10g)は3cm長さに切る。

【2】鍋に、だし汁1/4カップ、みりん大さじ1/2、おろししょうが・しょうゆ各小さじ1、オイスターソース小さじ1/2を入れ、【1】のしいたけと玉ねぎを入れて煮立て、厚揚げを加え、落とし蓋をして中火で10分煮る。落とし蓋を取り、【1】のさやいんげんを加えて汁気がなくなるまで煮る。

のりおにぎり(主食)

ミネラル豊富なのりは磯風味の調味料としても

ご飯180gを3等分し、おにぎりを3個作る。それぞれにのり1/9枚を巻く。

・貝割れ大根 1/4パック(5g)

【2週目】水曜日お弁当メニュー

動物性と植物性のたんぱく質をバランスよく

531kcal / 塩分2g

きのことわかめのコチュジャン炒め(食物繊維の副菜)

きのこ&わかめでダブル食物繊維ゲット!

(冷蔵保存で3日間、冷凍保存で2週間)

【1】しいたけ4枚(44g)は石突きを落として4等分に切る。まいたけ1パック(100g)は粗くほぐし、えのきたけ1/4袋(100g)は根元を切り、3等分に切ってほぐす。塩蔵わかめ80gはよく洗い、さっと湯に通し食べよく切る。にら1/2束(50g)は3~4㎝長さに切る。

【2】フライパンにごま油大さじ1/2を熱し、【1】のきのこ類を入れて中火で炒め、しんなりしてきたらコチュジャン大さじ½、しょうゆ小さじ1を入れて炒め、なじんだら【1】のわかめとにらを加えて手早く炒め混ぜる。

ゆで大豆のカポナータ(大豆食品の副菜)

野菜ジュースで手軽栄養&旨みが凝縮

(冷蔵保存で3日間、冷凍保存で2週間)

【1】 玉ねぎ1/2個(80g)は1cm角、なす2本(120g)、黄パプリカ1個(150g)は1.5cm角に切る。しめじ1パック(100g)は石突きを切り、小房にほぐす。

【2】フライパンにオリーブオイル大さじ1/2を熱し、【1】の玉ねぎを入れてつやが出るまで中火で1分ほど炒め、【1】の残りとゆで大豆100gを入れてさっと炒める。トマトジュース食塩無添加1カップ、顆粒コンソメスープの素小さじ1、みそ小さじ1/2を加えて、時々かき混ぜながら、汁気がなくなり野菜に絡むまで煮る。こしょう少量で味を調える。

ピーマンの肉詰め(主菜)

豆腐を混ぜたヘルシーな肉だね

【1】ボウルに豚赤身ひき肉50g、オイスターソース小さじ1/2を入れて練り、水気を切ってちぎった木綿豆腐30g、片栗粉小さじ2を加えて粘りが出るまでよく混ぜる。

【2】縦半分に切ってへたと種を取ったピーマン2個分(40g)に【1】を4等分して詰める。

【3】フライパンにオリーブオイル小さじ1/2を熱し、【2】の肉の面を下にして並べ焼き色がつくまで強めの中火で2分焼く。みそ・酒・みりん・水各小さじ1を入れて蓋をし、絡めながら弱めの中火で3~4分蒸し焼きにする。蓋を取り、汁気が飛ぶまで焼きからめる。

黒ごまご飯(主食)

ごまのゴマグリナンで丈夫な血管を作る

ご飯1杯分(150g)に黒ごまひとつまみを振る。

閉経後は高血圧のリスクが上がりやすい

「女性は閉経を迎えるとともにホルモンが減少し、高血圧のリスクが一気に上昇。その影響で血管が硬くなれば、動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳梗塞などの重病を引き起こすことにもつながります。

 強くしなやかな血管を保つには、肥満と塩分は大敵。血管強化を意識した食事と適度な運動習慣を身につけて、血管の若返りを目指しましょう」(金丸さん)

撮影/田中宏幸 取材・文/佐々木めぐみ 

※女性セブン2024年1月18・25日号
https://josei7.com/

●専門家が考案!血圧を下げる1週間レシピ【月曜日】「太りやすい更年期は高血圧に注意」

●高血圧・心筋梗塞のリスクが高い環境とは?「職場がうるさい人」は要注意【医師監修】

●磯野貴理子、爆笑問題の田中裕二も感じた「脳梗塞」「くも膜下出血」の超初期症状

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