管理栄養士が考えた「血管強化弁当」【木曜日版】「血管を強化するポイントを押さえた食材、減塩、油控えめがポイント」
「強くしなやかな血管を保つには、肥満と塩分は大敵」と語るのは、管理栄養士で料理家の金丸絵里加さん。お正月にいっぱい食べて体重増加してしまった…。という人は要注意だ。暴飲暴食による体重増加は動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞や脳梗塞など血管の老化を加速させる可能性も。そこで、金丸さんが考案した、強くしなやかな血管を目指す「血管強化弁当」をご紹介!「血管強化弁当」を2週間続けてみるのがオススメだ。今日は木曜日版を公開。
水曜日版→600kcal、塩分2gの「血圧強化弁当」で高血圧のリスクを防止「 酸味や香辛料を効かせて減塩でも大満足」【水曜版】
教えてくれた人
金丸絵里加さん/管理栄養士・料理家
健康な食生活のための栄養価も意識した料理は、毎日食べても飽きず、おいしくてヘルシーと好評。『血糖値と血圧を下げる食べ方』(辰巳出版)など著書多数。
「女性は閉経を迎えるとともにホルモンが減少し、高血圧のリスクが一気に上昇。その影響で血管が硬くなれば、動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳梗塞などの重病を引き起こすことにもつながります。強くしなやかな血管を保つには、肥満と塩分は大敵。血管強化を意識した食事と適度な運動習慣を身につけて、血管の若返りを目指しましょう」(金丸さん)
血管を強化する4つのポイント
1.食物繊維の多い料理
野菜やきのこ、海藻類に多く含まれる食物繊維。血管を傷つける過剰な塩分(ナトリウム)の排出を促し、肥満予防にも優れた成分。
2.大豆食品を使った料理
大豆や豆腐は血管壁にたまったコレステロールを除き、動脈硬化を抑える働きが注目されるレシチンやリノール酸の含有率が高い。
3.抗酸化力の高い料理
ブロッコリーやパプリカなどの緑黄色野菜に豊富なβ-カロテンは、抗酸化作用が強く、コレステロールの酸化を防ぎ健康な血管を保つ。
4.お酢を使った料理
お酢の主成分、酢酸やクエン酸は代謝を高め、血液サラサラ効果で血圧上昇を抑制。調味料にもなる独特の酸味や風味は減塩にも有効。
【1週目】木曜日お弁当メニュー
※特記以外、材料は1人分、副菜は5食分をまとめて作りおき。電子レンジは600Wを使用しています。
「酢や香辛料などを使って味を際立たせることで、減塩でも味の薄さは感じず、おいしさの満足度は上がります。仕上げ直前に表面だけに味をまとわせるのも◎。旨みを感じやすくなりますよ」(金丸さん)
パンは、食物繊維豊富なライ麦パンチョイスがオススメ!513kcal / 塩分2g
ブロッコリーのトマトカレー炒め煮(抗酸化力の副菜)
抗酸化力最強の野菜コンビ
(冷蔵保存で3日間、冷凍保存で2週間)
【1】フライパンにオリーブオイル大さじ1/2、にんにくのみじん切り1片分(10g)、クミンシード小さじ1/2、玉ねぎの薄切り1/2個分(90g)、カレー粉小さじ2を入れて中火にかけ、香りがたったら小房に分けて半分に切ったブロッコリー2/3個分(200g)を加えて2分炒める。
【2】【1】に、トマト水煮缶(無塩・ダイスカット)150g、顆粒コンソメスープの素小さじ1を入れ、蓋をして1~2分加熱する。蓋をとり水分を飛ばしながら1~2分炒め、塩・こしょう各少量で味を調える。
紫キャベツとパプリカのマリネ(お酢の副菜)
鮮やかな紫色でポリフェノール抜群
(冷蔵保存で3日間、冷凍保存で2週間)
【1】小鍋にオリーブオイル小さじ2、クミンシード少量を入れて弱火にかける。パチパチとはじけてきたら、赤ワインビネガー1/4カップ、はちみつ大さじ1、塩小さじ1/3を入れる。
【2】【1】に紫キャベツの細切り1/8個分(120g)、縦半分に切って斜め薄切りにした黄パプリカ1/2個分(80g)を加えて強めの中火でさっと炒め、しんなりしたら火を止める。
野菜と牛肉のライ麦パンサンド(お酢の副菜・主食・主菜)
赤ワインビネガーでコクと風味UP
【1】牛こま切れ肉80gは半分に切り、こしょう少量を軽くもみ込む。フライパンにオリーブオイル小さじ1を中火で熱し、牛肉を入れてほぐしながら炒める。ライ麦パン(6枚切り)1枚は両面焼いて半分に切る。
【2】マヨネーズ小さじ1とケチャップ小さじ1/2を混ぜ合わせ、【1】のパンの片面に半量ずつ塗る。ラップの上にパンを置き、ベビーリーフ1/2袋(10g)、紫キャベツとパプリカのマリネ(H)1食分、【1】の肉の順にのせ、もう1枚のパンで挟んでラップでぴったりと包む。ラップごと半分に切る。
・ゆで卵1個
・レタス1/4枚(5g)
・キウイフルーツ1/2個(50g)
【2週目】木曜日お弁当メニュー
コチュジャンベースのピリ辛味で仕上げれば味がグンと引き締まる!542kcal / 塩分2g
切り干し大根と小松菜のごま酢あえ(お酢の副菜)
小松菜のカルシウムは酢と合わせて吸収率UP
(冷蔵保存で3日間、冷凍保存で2週間)
【1】切り干し大根35g(戻し後約150g)は水で戻しさっとゆで、食べよく切り、水気を絞る。小松菜1袋(180g)はさっとゆでて3~4cm長さに切り、水気を絞る。
【2】ボウルにすりごま大さじ2、砂糖・しょうゆ各大さじ1、酢小さじ4、ごま油小さじ1を混ぜ合わせ、【1】を入れて和え混ぜる。
炒り豆腐(大豆食品の副菜)
カルシウム豊富で骨粗しょう症予防にも
(冷蔵保存で3日間)
【1】フライパンにごま油小さじ1を中火で熱し、しょうがのせん切り1/2片分(7g)、ちりめんじゃこ8gを炒め、水気を切った木綿豆腐2/3丁(200g)をくずしながら加え、根元を切り、2~3等分にほぐしたえのきたけ1/2袋分(80g)、にんじんの細切り1/3本分(60g)を入れる。
【2】【1】に、だし汁大さじ2~3、砂糖小さじ2、しょうゆ小さじ1、塩少量を入れて汁気がなくなるまで炒める。溶き卵1個分を入れて混ぜながら火を通し、ざく切りにした三つ葉1/2束分(20g)を入れてさっと混ぜる。
ヤムニョムシュリンプ(主菜)
タウリン豊富な魚介は疲労を回復し免疫を活性化
【1】殻付きえび4~5尾(80g)は尾を残して殻をむき、背に切り込みを入れて背わたを取り、酒小さじ1/2をもみ込む。
【2】フライパンにオリーブオイル小さじ2を熱し、【1】を入れて中火で焼く。色が変わってきたらケチャップ大さじ1/2、コチュジャン小さじ1、みりん小さじ1/2、水大さじ1を入れ、かき混ぜながら1分煮からめる。
枝豆おにぎり(主食)
枝豆のカリウムで余分な塩分を排出
ご飯1杯分(150g)と解凍した冷凍枝豆大さじ1を混ぜ、2等分しておにぎりを作る。
・サンチュ1枚(10g)
・レモン10g
家で食べるならワンプレートにしてもOK!
撮影/田中宏幸 取材・文/佐々木めぐみ
※女性セブン2024年1月18・25日号
https://josei7.com/
●2週間のお弁当で血管の若返りを目指す!<血管強化弁当>作り方を管理栄養士が提案【月曜版】