50代で始める<自分推し活>人気イラストレーターが見つけた“I love me”な生き方を実践する方法「お金と時間はなんとかなる。大事なのはやるぞ!という気持ち」
「50代、もう逃げないって決めた。やりたいこと全部やってやろうって(笑い)」と語るのは、売れっ子イラストレーターのなとみみわさん。これまで心の中にしまっていた「やりたかったコト」にチャレンジした軌跡を描いた新刊『死ぬまでにやりたい!10のコト』(講談社)が話題だ。自分を満足させる“自分推し活”に挑戦した経緯、新たな一歩の踏み出し方とは?
教えてくれた人
なとみみわさん・イラストレーター
義母の介護経験を綴った『ばあさんとの愛しき日々』(イースト・プレス)、やましたひでこさん監修で断捨離に挑戦した『1ヵ月でいらないモノ8割捨てられた! 私の断捨離』(講談社)などのコミックエッセイが話題に。構想から出版まで2年、『死ぬまでにやりたい!10のコト』(講談社)が新発売。
ブログ「あっけらかん」http://akkerakan.blog.jp/ インスタグラム @miwasowmen
死ぬまでにやりたいこと、いくつありますか?
「新しいことに一歩踏み出すのって最初は怖いけど、エイっ!てやってみると、すっごく達成感や満足感を得られて、自分の人生を生きているって実感できる。
自分を幸せにするのは自分なんですよね」
こう笑顔で語るイラストレーターのなとみみわさん。12月13日に発売された新著『死ぬまでにやりたい!10のコト』(講談社)では、「人生最高の遺影が撮りたい」「子供のころの夢、女優になりたい」「運転免許を取って自由の翼を手に入れたい!」など、これまでの人生でやってみたかったコトに挑んでいく様子がコミックで描かれている。
義理母の介護を綴ったコミックエッセイを出版したのが2019年のこと。
「ばあさん(義理母)を看取ったあと、ひとり息子が独立して家を出ていって、夫と離婚してひとりになって、子宮がんがみつかって――って、50代手前でいろんなものを失った気がして、心にぽっかり穴が開いてしまったんです。
その穴を埋めるために、仕事や友達との予定を詰め込んで、忙しくしていたいたんですが、ぜんぜん心の穴は埋まらず、寂しさは募るばかりで…。
やましたひでこさんと出会って断捨離を実践したこともいいきっかけになって、いろんなものを手放していったら、考え方が少しずつ変わっていったんです。
母として、妻として、女としてっていう、自分で自分に課していた役割のようなものをいったんリセットして、肩の荷を下ろして、これからは自分のために生きていこう!と。なとみみわとして、やりたいコト、ぜんぶやってやろう!って思ったんですよね。
1つずつ地道に挑戦していって2年越しでようやく本になりました」
→人気イラストレーターが「いらないもの8割捨てられた」 すぐできる”断捨離”の心得5つ
女優になりたかった夢、20代の後悔
「やりたかったコト」の中で、なとみさんが一番初めに挑戦したのが第6話で描かれる「女優」だ。
「あるとき俳優を目指していた息子(愛称、ブルース)が台本の読み合わせを付き合ってよっていうので、セリフを読んでいたら、なにこれすっごく面白いって。あれ私、そういえば、子供のときの夢は、漫画家か女優だった!って思い出したんです(笑い)」
「20代の頃、ゴールデン街の飲み屋でアルバイトしていたとき、お客さんに劇団の関係者がいて、演技を見せに来たらって誘ってくださったことがあったんです。
だけどあの頃の私は、『女優やってみたいけど、演技は未経験だし、そんなの無理だよ~』って急に怖くなって、当日具合が悪くなっちゃって行かなかった。あのときの後悔がずっと心の中にくすぶっていたんです」
「夢から目をそらして逃げていた」という女優になるために――なとみさんは、ある俳優養成講座の門を叩く(実際には、メールで問い合わせることからスタート!)
「『50代なんだけど応募できますか?』って聞いてみたら、大丈夫ですよ~ってすぐ返信が。 翌日応募書類の写真を撮りに行って、オーディションを受けました。
無事に通過して、俳優志望の若い仲間たちとレッスンをする日々は楽しかったのですが、10か月の俳優講座を経て卒業公演、女優デビューの初舞台で大変な事件が起こるんですが、そこは本編をご覧ください(笑い)」