兄がボケました~若年性認知症の家族との暮らし【第204回 保険給付金、未だ出ず】
若年性認知症を患う兄と暮らすライターのツガエマナミコさんが綴るエッセイ。兄の生活全般をサポートするマナミコさんは、日々困難に立ち向かっています。大変なことが多くても、「まだまだ」「これしき」と気持ちを鼓舞するものの、落ち込んでしまうこともしばしば。そんな中、兄が元気な頃に加入していた保険に関してうれしい知らせが届いたのですが、まさかのぬか喜び!? 疑心暗鬼のマナミコさんです。

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「出ませんでした」などということはないと信じて
先日、電車待ちの間、本を読んでいましたら、反対のホームに向かって立っていたせいで、乗りたかった電車は行ってしまい、そのあとの電車で座って本を読んでいましたら、駅に降りて扉が閉まった瞬間に傘を置き忘れてしまったことに気づき、「なんて日だっ!」となりました。でも何かを失ったときは、きっと大きな禍から救ってくれたものだと思って、小さくなる電車に手を振りました。誰かが「ラッキー!」と持ち帰ってくだされば本望でございます。
ところで、みなさまは覚えていらっしゃるでしょうか。
2~3か月前、兄が要介護3になったことで、加入していた保険で100万円の一時金が出るかも?とお話したことを…。
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