兄がボケました~若年性認知症の家族との暮らし【第202回 ツガエ家の治安を守ります】
「兄は若年性認知症という病気なんだから…」。ライターのツガエマナミコさんは、そう心の中で反芻しますが、いくらそう自分に言い聞かせても、困惑と悲しみとやるせなさはなくなりません。兄の不可解な行動、特に排泄問題には、もはやお手上げ状態なのです。そして、それに加えて、また一つ心配事が増えてしまったというお話です。

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パトロールの項目が増えました
兄は年末には65歳になり、「若年性」というキャッチーな冠は返上となります。普通に「認知症」という字面では、マーケティング的にパンチがございません。「若年性認知症」がモコモコの羊さまなら、「認知症」は毛を刈られたあとの羊さま。そんな風に思うのは、文字の世界で生きる一種の職業病かもしれません。こんにちは、ツガエでございます。
先日は、久しぶりにベラオシ(ベランダでオシッコ)の犯行現場を目撃。排泄物陳列罪の現行犯逮捕を試みたところ、また取り逃がしてしまいました。
ベランダから帰ってくる兄に「ここでオシッコしたらダメなのよ」というと「え?なに?」という第一声。
「オシッコしてたよね、今」というと無言。
「ここでオシッコしていいの?」と聞くと「うん」とおっしゃる。
「なんで?」と聞く