「カット野菜冷凍」で味しみ料理が手早く作れる「キャベツやきのこ、にんじんも賢く冷凍して節約」
冷凍すれば栄養もうまみも出やすくなる
きのこは洗わず、汚れはペーパータオルで拭き取り、石突きを切り落として使いやすい大きさにして冷凍する。えのきたけは半分の長さにし、ほぐしておくといい。なめこは袋のまま凍らせてOK。
◆小房に分ける
硬い部分は冷凍すると切りにくくなるので、しめじは石突きを切り落とし、小房に分けておく。
◆軸は手で裂いてから冷凍
しいたけは石突きを切り取ったらかさと軸に分ける。かさは薄切り、軸は手で裂くといい。
■保存期間
1~2か月
■冷凍方法
食べやすくカットして冷凍。3種類以上混ぜるとうまみの相乗効果でよりおいしくなる。
■解凍・調理法
凍ったまま、必ず加熱調理をして食べること。室温でも溶けやすいが、水分とともにうまみと栄養が流出するので注意。
●レンチンなめたけ
【1】しょうゆ・砂糖・酒・みりん各大さじ1、顆粒和風だし小さじ1/3、冷凍きのこミックス150gを耐熱皿に入れ、ふんわりとラップをかける。
【2】電子レンジ(600W)で3分加熱し、よく混ぜる。
●和風レンチンアヒージョ
【1】耐熱皿に冷凍きのこミックス150gとオリーブオイル大さじ4、塩小さじ1/3、にんにくのみじん切り1片分、赤唐辛子(種を取る)1本を入れてふんわりラップをかけ、電子レンジ(600W)で5分加熱する。
【2】よく混ぜて別の器に盛り、しらす10gとちぎった大葉1枚をのせ、トーストしたバゲット2切れを添える。
・水分が多いので、電子レンジ加熱はふんわりラップで破裂を防ぐ
『にんじん』の冷凍保存
火の通りにくい野菜はカット冷凍で加熱時間を短く
火が通りにくい野菜は、カット冷凍するだけで格段に火が通りやすくなる。繊維が多いため、大きくカットして冷凍すると、加熱したときに筋っぽさが際立つ場合があるので、せん切りやいちょう切り、さいの目切りなど、小さく、薄く切るとよい。
◆冷凍開始から1時間後に軽くもむ
表面が凍り始めた段階で軽くもめば、かたまらずに冷凍でき、少量ずつ取り出しやすい。
■保存期間
4~6週間
■冷凍方法
生のまま、使いやすい大きさにカットして冷凍する。
■解凍・調理法
凍ったままで炒め物や煮物など加熱調理にする。調味液に浸しながら解凍すればマリネに。
●牛肉とにんじんの甘辛炒め
【1】フライパンにごま油大さじ1を入れ中火で熱し、片栗粉小さじ1をまぶした牛切り落とし肉150gを入れ炒める。肉の色が変わったら冷凍にんじん1本分(150g)を加えてさらに炒める。
【2】にんじんに火が通ったら、しょうゆ・みりん・酒各大さじ1、砂糖小さじ1を加えて炒め合わせる。
【3】器に盛り、白いりごまを適量振る。
『パセリ』の冷凍保存
香味野菜は冷凍で風味をキープ
料理の仕上げに彩りを添えるパセリは、洗って水気をしっかり拭いてから冷凍室に。鮮やかな色も香りもキープできる。冷凍庫から出してすぐ袋の上からもめば、葉の部分が砕けてみじん切りのように。茎は凍ったまま煮込み料理やスープの風味づけに。
『ピザ用チーズ』の冷凍保存
◆片栗粉をプラスしてパラパラに
片栗粉をまぶしてシャカシャカ振ってから冷凍すれば、かたまらない上、カビも防げて一石二鳥。加熱して食べる際に片栗粉も溶けるため、味にも食感にも影響はない。
教えてくれた人
東京海洋大学特任教授 鈴木徹さん
冷凍学の専門家として、科学的でわかりやすい解説に定評がある。冷凍に関する著書多数。
料理研究家 島本美由紀さん
冷蔵庫収納&食品保存アドバイザー。消費者庁主催の食品ロス削減推進大賞で審査委員会委員長賞を受賞。
料理/島本美由紀 撮影/田中宏幸 スタイリング/宮田桃子 取材・文/山下和恵
※女性セブン2023年4月27日号
https://josei7.com/