医学界が注目する最強の食事法「アルカリ化食」で不調に克つ!食材や実践法を医師が解説
「食べて病気を予防する」。健康食品に関する情報は巷にあふれているものの、その多くは根拠に乏しく、3日経てば忘れてしまうようなものがほとんどだ。しかし医師たちがいまこぞって実践する「アルカリ化食」はまったく違う。実例とデータに基づいた最強の食事法をレポートする。
医学会が注目している「アルカリ化食」
医食同源。古来、食事と健康の相関関係は広く知られてきたが、いまだに特効薬が開発されない新型コロナウイルスの流行を経て、「食」の重要性は確実に増している。病気予防のために食生活の改善に取り組むことは現代人にとって当たり前になりつつあり、食事でいちばん大切なのは味や量ではなく、「栄養バランス」と考える人が最も多いという(リサーチ会社「マクロミル」調べ)。
食生活の重要性に改めてスポットライトが当たるなか、医学界が注目しているのが、体内をアルカリ性に傾ける「アルカリ化食」だ。
『免疫力が上がるアルカリ性体質になる食べ方』の著者で、治療や自身の食生活にもアルカリ化食を取り入れている歯科医の小峰一雄さんによれば、ヨーロッパでは、アルカリ性の体質が健康な体を作るという考えは常識だという。
「私たちの体は正常な状態であれば、常に『弱アルカリ性』に保たれています。しかし体内では、食べたものの栄養素を消化・代謝する際に、多くの酸性物質が作り出されるので、体は酸性に傾きます。すると人体は、それを中和しようと、アルカリ性のミネラルを消費し、その結果、ミネラル不足から慢性的な疲労感を感じるようになります。
そうしたミネラル不足が続くと、体は酸性に傾くことになり、免疫作用を持つ白血球の働きが鈍化するため、がんや生活習慣病などさまざまな病気や不調につながります」(小峰さん・以下同)
酸性体質の人は感染リスクが高くなる
体が酸性体質の人は、新型コロナをはじめとした感染症にもかかりやすいという。小峰さんが続ける。
「体が酸性に傾いている人は、細菌やウイルス感染のリスクが高くなります。実際に、スイスの研究によると、インフルエンザや新型コロナ、C型肝炎などのウイルスは、酸性の環境でなければ細胞内に侵入できない。
つまり、アルカリ性体質の人の体内では、ウイルスは生存することができないということです。アメリカ人に新型コロナの感染者が多かったのは、体を酸性にする食生活が原因ではないかという分析もあります。アメリカ人が好むハンバーガーやポテト、ピザなどのジャンクフードのほとんどは、体を酸性化する食品です」
小峰さん自身も、食生活の改善によりアルカリ性体質に変わってから、風邪やインフルエンザにかからなくなった。