餃子大革命!和食・中華・フレンチの名店のシェフ直伝の独創的な餃子レシピ
餃子は老若男女問わず人気が高い料理だ。しかし、いつも同じような具材でマンネリになりがち。そこで、和食・中華・フレンチ、それぞれの料理のプロが自由な発想で餃子を作ったら、きっといままでにない独創的な一品が誕生するにちがいない。そんな編集部のリクエストに、3人の名シェフが応えてくれました。これぞ、餃子大革命です!!
※材料はすべて2人分です(個数はそれぞれ記載)。
<和食>新宿割烹 中嶋|絶品!ふわふわ水餃子&カリカリミニ餃子
日本料理の巨匠『新宿割烹 中嶋』店主の中嶋貞治さん。祖父は北大路魯山人主宰『星岡茶寮』料理長で、父が開業した店を受け継いでいる。その中島さんが考案してくれたのは、はんぺんやシューマイの皮を使ったユニークな餃子。
「店では魚のすり身を使いますが、家庭ならはんぺんを使うと手軽です。あんには高菜やメンマを入れると旨みが増していいアクセントに。私は薄い皮が好きなので、シューマイの皮で包みます。博多餃子のように小さくて食べやすく、何個でも食べられますよ」
●はんぺんと高菜の水餃子
魚の旨みが溶け込んで、高菜の歯触りが小気味いい
<作り方>(8個分)
【1】ボウルに豚ひき肉・細かくちぎったはんぺん各50g、細かく刻んだ高菜漬け30gを入れ、粘りが出るまでよく混ぜ、餃子の皮8枚で包む。
【2】鍋に湯を沸かし、【1】を入れて3分ほどゆでる。
【3】器に盛り、酢じょうゆ適量をかけて食べる。
●メンマ入り薄皮餃子
羽根つきでパリッと。「もう1個!」と後引くおいしさ
<作り方>(12個分)
【1】ボウルに豚ひき肉80gを入れ、塩少量を振り、軽く混ぜてなじませる。
【2】にら2本、メンマ30gは細かく刻む。
【3】【1】に【2】、濃口しょうゆ・しょうがのすりおろし・鶏がらスープの素(顆粒)各小さじ1、ごま油少量を入れ、粘りが出るまでよく混ぜる。15分ほど休ませ、シューマイの皮12枚で包む。
【4】フライパンにサラダ油少量をひいて【3】を並べ、中火で焼く。パチパチ音がしてきたら水溶き片栗粉(水70ml、片栗粉大さじ1/2)を加え、ふたをして蒸し焼きにする。水分がなくなり焼き色がつくまで焼く。
【5】器に盛り、酢じょうゆやポン酢しょうゆをつけて食べる。
■新宿割烹 中嶋
東京都新宿区新宿3-32-5 日原ビルB1F
◆『新宿割烹 中嶋』店主 中嶋貞治さん
祖父は北大路魯山人主宰『星岡茶寮』料理長。父が開業した『新宿割烹 中嶋』を継ぎ、伝統の味を踏襲する。
<中華>中國名菜 孫|牛肉とトマト&きのこ&桜えびでコク出し!
『中國名菜 孫』オーナーシェフの孫成順さんは25才で中国料理最高位「特級厨師」の資格を取得。料理番組にも多数出演し、本場中国の味を日本に伝える孫さんは、オリジナル餃子のアイディアも豊富。今回は、油揚げや桜えびでコク増しをして食べ応えのある餃子に仕上げた。
「水餃子はあんに味をしっかりつけておき、スープは張らずにいただきます。ラム肉に冬瓜を入れてもおいしいですね。野菜だけで作る“素餃子”は、油揚げや桜えびを追加すれば、肉を入れなくても十分食べ応えが出ますよ!」
●牛ひき肉とトマトの水餃子
トマトの旨みがジュワッ。牛肉との最強コンビを発見!
<作り方>(30個分)
【1】トマト2個(250g)は湯むきして1cm角に切る。
【2】ボウルに牛ひき肉300g、しょうゆ大さじ2、長ねぎのみじん切り・サラダ油・片栗粉各大さじ1、しょうがのみじん切り・ごま油・塩各小さじ1、こしょう少量を入れ、粘りが出るまでよく混ぜる。【1】を加え混ぜ、餃子の皮30枚で包む。
【3】鍋に湯を沸かし、【1】を入れる。3分ほどゆでたら、水気を切って器に盛る。
●きのこたっぷり餃子
噛むほどにきのこの風味が広がる。まいたけやエリンギを入れても!
<作り方>(30個分)
【1】しいたけ150gは石突きを取り、みじん切りにする。
【2】ボウルに豚ひき肉150g、しょうゆ大さじ2、長ねぎのみじん切り・紹興酒・サラダ油・片栗粉各大さじ1、しょうがのみじん切り・ごま油・塩各小さじ1、鶏がらスープ1/4カップを入れ、粘りが出るまでよく混ぜる。【1】を加え混ぜ、餃子の皮30枚で包む。
【3】フライパンにサラダ油大さじ1/2を熱し、【2】を並べ、中火で30秒ほど焼いたら、水3/4カップを加えてふたをし、2分ほど焼く。ふたを取り、水気がなくなったら、サラダ油小さじ1/2を回しかけ、焼き色をつける。
●油揚げと桜えびの餃子
旨みが複雑に絡んで融合する独創的なイリュージョン餃子
<作り方>(30個分)
【1】小松菜250gはゆでてみじん切りにし、水気を絞る。きくらげ4枚は水で戻し、みじん切りにする。油揚げ2枚は粗みじん切りにする。
【2】溶き卵2個分に塩少量を混ぜ、サラダ油大さじ1を熱したフライパンで炒り卵にする。
【3】フライパンにサラダ油大さじ2を熱し、桜えび10g、長ねぎのみじん切り大さじ1、しょうがのみじん切り小さじ1を入れて軽く炒める。紹興酒大さじ1を加えて香りが出たら取り出し、粗熱を取る。
【4】ボウルで【1】、【2】、【3】、塩大さじ1を混ぜ合わせ、ごま油小さじ1/2を加え混ぜ、餃子の皮30枚で包む。
【5】同様に焼いて器に盛る。
■中國名菜 孫
東京都港区六本木7-6-3 喜楽ビルB1F http://www.son-seijun.com/
◆『中國名菜 孫』オーナーシェフ 孫成順さん
25才で中国料理最高位「特級厨師」の資格を取得。1991年に来日し、有名ホテルやレストランで料理長を歴任し、『中國名菜 孫』を開業。
<フレンチ>le FAVORI|パスタ生地のような発想で高級料理をまとめ上げる
『le FAVORI』エグゼクティブ シェフの古澤英夫さんは、「フレンチやイタリア料理に餃子は合わないことはない」と話す。その考え方はパスタ生地にあるという。
「水餃子はラビオリに近いし、パスタ生地ににんにくを塗って包んだりもします。これって餃子を作る感覚と似ていますよね。あまり難しく考えず、豊かな発想で楽しんでみてください」(古澤さん)
●夏野菜のトマトチーズ餃子
グラタン感覚の革命的一皿。フレッシュなトマトがマッチ!
<作り方>(10個分)
【1】トマト1個は湯むきし、5mm厚さに切る。
【2】ズッキーニ・なす・オクラ各60gは5mm角に切る。
【3】フライパンにオリーブオイル少量を熱し、【2】を入れ、塩・こしょう・にんにくのすりおろし・しょうがのすりおろし・バジル(乾燥)各少量を加えて炒める。
【4】餃子の皮10枚で【3】を包み、熱湯で1分半ゆで、水気を切る。
【5】耐熱皿ににんにくのすりおろし少量を塗り、【1】を並べ、塩少量を振る。【4】をのせ、ミックスチーズ80gをかけ、トースターで5分ほど焼き、パセリ適量を振る。
●えびの揚げ餃子タルタルソース添え
たくあん入りのソースが絶品!パリパリしたえびと皮でごちそう感
<作り方>(6個分)
【1】えび6尾(有頭でなくても可)は皮をむき、背わたを取って塩少量を振る。【2】餃子の皮6枚ににんにくのすりおろし・イタリアンパセリのみじん切り各少量を塗り、【1】に巻きつけ、水少量を塗ってしっかり留める。
【3】170℃の揚げ油適量に【2】を入れ、2分ほどカラッと揚げる。
【4】マヨネーズ20g、たくあんのみじん切り5g、にんにくのすりおろし3g、塩・こしょう各少量を混ぜ合わせる。
【5】器に【3】を盛り、【4】をつけて食べる。
■le FAVORI
東京都千代田区紀尾井町1-3 東京ガーデンテラス紀尾井町3F https://lefavori.jp/
◆『le FAVORI』エグゼクティブ シェフ 古澤英夫さん
フランス修業を経て、帰国後はフレンチの巨匠アラン・デュカスの右腕として約10年働き、2019年に『le FAVORI』シェフに就任。
撮影/玉井幹郎
※女性セブン2022年9月15日号
https://josei7.com/
●2食材で作る簡単「餃子」アボカド×えび、卵×きゅうりほか9選|ツレヅレハナコさん