京都錦市場・大阪黒門市場のご当地朝ご飯|鮮度抜群のふぐ、漬け物と地酒で朝から一杯!
旅先での楽しみのひとつに、「市場」での食事がある。朝から獲れたての海の幸や畑の恵みを堪能することができる。市場に詳しいおさかなコーディネータ・ながさき一生さんのナビゲートで、京都・錦市場、大阪・黒門市場で評判の美食をお届けします。
※営業時間等は2022年8月19日現在のものです。
※料理の内容や営業時間は変更することがあります。
400年以上続く観光客にも人気の「京都・錦市場商店街」
全長390mの通りの両側に、店が連なる錦市場商店街。「京の台所」と呼ばれ、京野菜や湯葉などのご当地食材も多く並ぶ。地元の人と観光客が行き交う市場は朝ごはんも華やか。朝からお酒を楽しめる店もあるから、「ちょっと一杯」もおすすめ。
■錦市場食堂 高倉屋商店
老舗漬物店が営む食事処には、仕事を終え、朝からお酒を楽しむ市場関係者の姿も。「できるだけシンプルに漬けた」というぬか漬けや浅漬けが味わえるほか、地元で親しまれる素朴ながら手の込んだ小鉢も人気。
2軒隣の「錦・高倉屋」で漬物を販売。京野菜の壬生菜をはじめ、旬の野菜の漬物が購入できる。
モーニングセット「日本酒まつもと編」(680円)には、地酒の「まつもと」1杯に漬物とみそ汁がつく。
「漬物盛り合わせ定食」(780円)の漬物は、小鉢に変更も可能。 ※漬物の内容は季節によって変わります。
【DATA】
住所:京都府京都市中京区錦小路通寺町西入ル東大文字町288
営業時間:6時~18時
■錦平野
錦市場唯一の総菜店は、店頭で焼かれるだし巻きが目を引き、朝からおばんざいが食べられる貴重なお店だ。目にもおいしい朝御前はもちろん、店頭に並ぶ総菜を購入して店内で食べることもできる。「朝ごはん処」ののれんが目印。
「朝ごはん」は開店から朝10時15分まで限定。「お魚御膳」(940円)は焼き魚、8種類の総菜とだし巻きなどの贅沢セット。
1日に120本を焼き上げるというだし巻きは、プレーン、九条ねぎや紅しょうがが入ったもの、う巻など4種類がある。
【DATA】
住所:京都府京都市中京区錦小路通堺町東入ル中魚屋町489-1
営業時間:朝食8時30分~10時15分、ランチ11時~14時30分
■鮮魚 木村
江戸時代中期から営業しているという、錦市場でも歴史ある鮮魚店。店内では89才の大ベテラン職人も現役で魚をさばく。店頭に並ぶ魚介は、ほぼすべて店先のテーブルで飲食可能。気になったものを選びお願いすれば、即、お造りや焼き物にしてくれる。
特におすすめなのは、木村さんが大好物のハマチ。卸売市場でおいしそうなハマチを見つけたら必ず仕入れるそう。
鯛・はもの湯引き(各500円)、天然ハマチ(200円)など新鮮な刺身を格安価格で提供。
店先でお酒と肴を味わいつつ、地元の人と交流も。
岩がきやはもといった地元の旬の魚介類が所狭しと並ぶ。悩むのも楽しい!
【DATA】
住所:京都府京都市中京区錦小路通柳馬場西入ル中魚屋町486
営業時間:10時~17時
食の専門店がひしめく大商店街「大阪・黒門市場」
全長580mの通りに約150軒の店舗が立ち並ぶ。大阪・ミナミのど真ん中にある「天下の台所」は、食い倒れの街の食文化を支えてきた。そんな黒門市場で常連客から長く愛されている市場飯は、親しみやすさとどこか懐かしい味わいが魅力。
■なにわのカレー ニューダルニー
なにわのカレーの先駆者として、黒門市場で48年。ほのかに和の風味がする懐かしい味わいのカレーは、いまや地元の味として定着。吉本の芸人にもファンが多く、足繁く通う常連もいるという。
もとはまかないだった「カレーうどん」(680円)は、お客さんの要望でメニューに。マイルドながら、後から辛さがやってくる本格派。
【DATA】
住所:大阪府大阪市中央区日本橋2-12-16
営業時間:9時~17時
■みな美
活ふぐ・活はもを取り扱う専門店。4~9月は活はも、それ以外の時期は国内産のとらふぐを販売している。注文を受けてからさばくので鮮度はピカイチ。湯引きのはも、てっさ(ふぐの刺身)などが店頭で味わえる。
生け簀のはもを次々と手際よくさばいていく姿はまさに職人技。はもは大きさで調理方法も異なるそう。
9時半~10時半頃から店頭に並ぶはもの湯引きは、店頭のカウンターで食べられる。梅肉も合うが、さっぱり食べられる酢みそもおすすめ。
【DATA】
大阪府大阪市中央区日本橋2-3-20
営業時間:8時~15時
■伊吹珈琲店
店の顔である「ホットコーヒー」(520円)は、ひと口で目が覚めるようなストロングコーヒー。この味を求めて30年毎日通う常連客もいるそう。そのまま、砂糖を加えて、さらにミルクを加えてと、1杯で味の変化を楽しむのがツウの飲み方。
モーニングA「たまごトースト」セット(580円)。玉子の黄身は裏ごし、白身は粗みじん切りにするこだわりの作り方。塩をかけて食べるのは伊吹珈琲ならでは。
「コーヒー豆のブレンドと焙煎は、代々家族だけしか知らない門外不出のレシピです」と、3代目の伊吹さん。
【DATA】
住所:大阪府大阪市中央区日本橋1-22-31
営業時間:7時~18時30分
撮影/玉井幹郎 取材・文/番匠郁
※女性セブン2022年9月8日号
https://josei7.com/
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