硬くなった体を「野口体操」でほぐそう!心も一緒にゆるゆる・くねくね・ぷるぷる柔らかく
「私はもともと運動音痴で、始めた当初は野口体操がまったくできませんでした(苦笑)。でも力を抜くことを第一に続けていると、ちょうどよく力を抜くとちょうどよく力が入る感覚がわかってくるのです。あまり難しく考えず、誰でもできる、からだとこころをほぐす動きを始めてみましょう」(羽鳥さん)
■ゆれる感覚をつかむ
からだを左に傾け、腕をぶら下げた状態で上下にゆれる。腕の重さを感じるのがポイント。右も同様に行う。その場で軽くジャンプもおすすめ。腕は脱力。柔らかいバネが弾むイメージを持つとよい。
■伸びと脱力を感じる
両手を組んで手のひらを上にしながら、腕を上げて全身を伸ばす。かかとはつけたまま。組んだ指をほどき、腕を上げたまま10秒数える。息を吐くのと同時に腕を真下に落とし、脱力する。
重さに任せてゆがみを取る上体のぶら下げ
「私たちのからだは緊張状態に慣らされています。それが当たり前すぎて、緊張していることすら気づかないこともあるでしょう。まず、力が入っている状態とそうでないニュートラルな状態を見極める『上体のぶら下げ』をしてみましょう。上半身の重さに任せて左右にゆらゆら重心を動かしながら、体前屈をしてみてください。ひざは曲げても大丈夫。でもどこか突っ張ったり、痛みを感じたらその感覚を無視せず、いたわりながらできる範囲で行ってください」(羽鳥さん・以下同)
脚力に自信がなければ、椅子に座りながらの前屈でもOKだ。
■『上体のぶら下げ』体操
【1】足は腰幅に、体重を左右の足に交互に乗せかえる。腕は自然にゆれるように。
【2】脱力させ、ゆれを全身に伝えるようにしながら腰を引いていく。顔は正面のまま。
【3】股関節を軸に、しならせる感覚で上半身を前方におろしていく。頭はできるだけ最後まで残す。
【4】骨盤を含む上体がぶら下がっている状態。重さを感じながら左右にゆれる。
【5】心地よい範囲でゆれを味わう。ひざは曲げてもよく、手が床につかなくてもよい。
【6】脚を伸ばしていた人はひざを曲げて、上体を起こす(ひざを曲げていたら無理のない程度に伸ばしてから、改めて曲げる)。
【7】骨盤、お腹、胸、肩、首の順でしなるように起こす。顔を上げるのは最後に。
■心もほぐす『野口語録』
本当に「からだ」に任せきっている動きは、本当に「こころ」に任せきった動きである。(野口語録)
撮影/爲永 協力/野口体操の会 noguchi-taisou.jp 取材・イラスト・文/辻本幸路
※女性セブン2022年5月26日号
https://josei7.com/
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