今年の節分は2月2日!2月の節気『立春』と『雨水』にぴったりなレシピを分とく山・野崎洋光さんが提案
今年の節分は124年ぶりに2月2日、翌日が立春。自粛生活のおうち時間を丁寧に過ごすために、日本古来から伝わる二十四節気を、食を通して感じてみませんか。
日本料理が大人気の分とく山・総料理長の野崎洋光さんが、2月の節気『立春』と『雨水(うすい)』にぴったりなレシピを教えてくれました。節気の意味については、和文化研究家の三浦康子さんが解説。もうすぐやってくる春を感じながら、温かいお料理をいただくと、気分が明るくなりますよ!
※材料は記載のあるもの以外、2人分です。
※二十四節気の日付は2021年の場合です。
立春しらすにゅうめん【立春】
節分には大豆と煮干しの滋味深い味わいで邪気を退散!
【立春】2/3~17
立春前日の節分は冬と春を分ける日で、今年は124年ぶりに2月2日に。節分の翌日から暦の上では春となる。旧暦では立春から1年が始まり、春分までに初めて吹く南からの強風が“春一番”。
<材料>
大豆…50g
煮干し…5本
水…3カップ
長ねぎ…1/2本
ほうれん草…1束
そうめん…200g
しらす…5g
ゆず皮…適量
【A】
薄口しょうゆ…大さじ1 2/3
酒…大さじ2/3
<作り方>
【1】ライパンに大豆を入れ、焼き色がつくまで弱火で炒る。煮干しは頭と腹ワタを取り除いて開く。ともに水に浸して冷蔵庫でひと晩おき、弱火にかけ約80℃で5分煮出す。
【2】長ねぎは4cm長さに切り、軽く切り込みを入れる。ほうれん草は茹でて冷水にとり、水気を絞って5cm長さに切る。
【3】そうめんは表示時間通りに茹でる。
【4】鍋に【1】、【A】、【2】の長ねぎを入れて火にかけ、煮立ったら【3】を入れる。再び煮立ったら、【2】のほうれん草を加えて器に盛り、しらすをのせる。ゆず皮を添える。
★メモ
「そうめんは寒い冬に仕込みます。そばやうどんでも美味」(野崎さん)
豚肉とせりの卵とじ【雨水】
みずみずしい山菜のさわやかな香りをフワフワの卵と一緒に。
【雨水】2/18~3/4
雪に代わって雨が降るようになり、積もった雪や氷が溶けて体感的にも春の兆しを感じる時期。せりやふきのとうなどの山菜が出始め、農耕の準備を始める目安とされてきた。
<材料>
豚もも薄切り肉…100g
せり…1束
しいたけ…2個
卵…1個
七味唐辛子やこしょう(好みで)…少量
【A】
だし…1/2カップ
酒・薄口しょうゆ…各大さじ1弱
<作り方>
【1】豚肉は4cm長さに切り、しいたけは軸を取り除いて薄切りに、せりは4cm長さに切る。
【2】【1】に熱湯をかけて冷水にとる。
【3】鍋に【A】、【2】の豚肉、しいたけを入れて火にかけ、煮立ったら弱火で1分煮て、せりを加え、再び煮立ったら溶いた卵を外側から内側へ流し入れ、半熟のうちに火を止める。好みで七味唐辛子やこしょうを振る。
★メモ
「山菜のえぐみや苦みは、眠っていた体を目覚めさせます」(野崎さん)
教えてくれた人
分とく山 総料理長 野崎洋光さん
日本料理の研鑽を積み、『分とく山』を開店して30年超。家庭向けの和食を書籍等でわかりやすく提案もしている。
和文化研究家 三浦康子さん
テレビ、ラジオなどで現代に活かす和の文化を提案し、著書多数。All About『暮らしの歳時記』ガイドも務める。
撮影/鈴木泰介
※女性セブン2021年1月21日号
https://josei7.com/
●分とく山・野崎洋光さんの”七草粥”作り方|二十四節気を意識した豊かな暮らしを