記憶力UP、不安解消、緊張緩和…頭心体を元気にするレシピ｜管理栄養士牧野直子さん

　家族全員の健康を維持するごはん作りそして、息子さんの超難関私大の受験も食でバックアップした管理栄養士・料理研究家・牧野直子さんに、おいしいのはもちろん、頭・心・体それぞれを元気にする、栄養たっぷりなおかず4品を教えてもらった。受験を乗り切る栄養たっぷりご飯は、シニアの健康にもぴったり。

【目次】

受験性向けのレシピはシニアの健康にも役立つ

　名門私立中高校を経て、超難関私大合格を果たした息子さんを、ごはんや塾弁当で支えた牧野さん。

「とくに受験生は、“風邪をひかない” “疲れにくい” “頭が働く”ことを考えた、バランスのいい食事が大事。忙しくても簡単に作れるメニューを知っておくと便利です。家族みんなが風邪をひかずにいることも、重要なサポートになります」

　家族の健康に役立つ食材、レシピを大公開！

記憶力をサポートするのは【DHA】と【レシチン】

【DHA】脳内の情報伝達をスムーズにする

　さば、あじなどに多く含まれる不飽和脂肪酸の一種。脳の神経細胞間の情報伝達を活性化し、記憶力をアップ。

【レシチン】記憶に関わる脳内ホルモンを作る

　リン脂質の一種で卵や大豆製品に多く含有。記憶に関わる脳内ホルモン・アセチルコリンの材料になる。

【記憶力アップレシピ】さば缶と厚揚げのチャンプルー

　コクのあるさば缶が厚揚げとマッチ！

＜材料＞（2人分）

厚揚げ…1/2丁
にら…1/2束
サラダ油…大さじ1
もやし…1/2袋
さば缶（水煮）…1
缶溶き卵…1個分
塩…少々
しょうゆ…小さじ1
白こしょう…少々　

＜作り方＞

【1】厚揚げは7mm厚さに、にらはざく切りにする。
【2】フライパンに油を熱して厚揚げを焼きつけ、もやしを加える。油がまわったらさば缶の汁を加え、もやしがしんなりしたら、さば缶の身、にらを加える。
【3】溶き卵に塩を加え、【2】に回し入れてさらに炒め、しょうゆで味を調え、白こしょうをふる。

【記憶力アップレシピ】あじと大豆のトマト煮

　トマトのほどよい酸味が効いた一品！

＜材料＞（2人分）

あじ…2尾
にんにく…小1かけ
玉ねぎ…1/4個
トマト水煮（ホール）…1/2缶
オリーブオイル…大さじ1

【A】
蒸し大豆…50g
水…1/4カップ、
顆粒コンソメ…小さじ1/2
バジル…少々

塩・こしょう…適量

＜作り方＞

【1】あじは3枚におろし、塩・こしょう各少々（分量外）をふって小麦粉（分量外）を薄くまぶす。にんにくと玉ねぎをみじん切りにし、トマト水煮はつぶしておく。
【2】フライパンに半量のオリーブオイルを熱し、あじを両面こんがり焼いて取り出す。残りの油を加え、にんにく、玉ねぎを炒める。玉ねぎが半透明になったら、トマト水煮と【A】を加えて2～3分煮る。
【3】【2】にあじを戻し、なじむまで煮て塩・こしょうで味を調える。

不安解消には【トリプトファン】

【トリプトファン】気持ちを鎮める脳内ホルモンを作る

　心を落ち着かせる脳内ホルモン・セロトニンの材料となる必須アミノ酸の一種。牛肉や乳製品などに多く含まれる。

【不安解消サポートレシピ】：牛肉とマッシュルーム煮

　たっぷり牛乳で濃厚クリーミー！

＜材料＞（2人分）

牛もも切り落とし肉…200g
玉ねぎ…1/4個
ブラウンマッシュルーム…6個
バター…大さじ2
小麦粉…大さじ1 1/2
顆粒コンソメ…小さじ1
牛乳…1 1/2カップ
塩…少々パセリ…少々

＜作り方＞

【1】牛肉は塩・こしょう各少々（分量外）をして一口大のボール状に丸め、小麦粉（分量外）をまぶす。玉ねぎはくし形に、マッシュルームは半分に切る。
【2】フライパンに半量のバターを熱し、牛肉を焼きつけて取り出す。残りのバターで玉ねぎを炒め、しんなりしたらマッシュルームを加える。
【3】野菜に油がまわったら、小麦粉を加えてなじむように炒め、【2】の牛肉を戻してコンソメと牛乳を少しずつ加える。とろみがついたら塩で味を調え、刻んだパセリをちらす。