”おせち”をおしゃれに見せる盛り付けのコツ|モダンで素敵なおせちレシピ
おせち料理のラインナップがマンネリ気味なら、ひと味違うアレンジを加えたおせちはいかが?グラスや器を使って重箱に詰めれば、見た目にも新鮮な気持ちに。
モダンで素敵なお重で愉しむ『アレンジおせち』を、料理研究家のいづいさちこさんが教えてくれました。とっても豪華なのに、簡単に作れるレシピばかり。新感覚おせちでいつもとは違ったお正月を迎えてみませんか。
華やかなアレンジを加えおせちをより食べやすく
「伝統的なおせちも、少し材料を変えたり、スパイスを加えたりすることで、飽きずに味わえます」と、いづいさん。なますや昆布巻きが苦手な人も多いが、味付けや食材を工夫するだけでぐっと食べやすくなる。
「お祝いの日の食事は盛りつけも大切。重箱なら、並べ入れるだけできちんと見えます。余白を生かせば上品な仕上がりに」
→簡単!基本のおせち|飾り切りのにんじん、しいたけで華やか”いり鶏”、レンジで”栗きんとん”|レシピ
重箱を楽しむポイント3つ…詰め込まなくてもOK!
「重箱内に小鉢やグラス、お猪口などを入れ、料理の仕切りに使うと立体感のあるスタイリングになります。料理の隙間には飾り葉をあしらって、色合いのメリハリをつければ出来上がり。ルールに捉われず、自由に箱詰めを楽しんでみてください」(いづいさん)
1.かごや空き箱で素敵に
一般的な漆の重箱はもちろん、白木の重箱やかご、空き箱でさえも、おせち料理を詰めれば立派なハレの日の盛りつけが完成する。
2.小さな器を活用して!
汁気がある料理は器に入れると、ほかの料理への味移りが防げる。また、周りの料理を立てかけられるので、料理が安定しやすい。
3.隙間にグリーンで彩り豊かに
重箱はぎっしり詰める必要はなし。料理を配置したら、隙間に松の葉や南天といったお正月用の飾り葉を添えれば彩り豊かに仕上がる。
彩りなます
控えめな酸味がやさしいにぎやかな一皿。
<材料>(4人分)
大根、紅大根またはラディッシュ、にんじん、きゅうり…各50g
イタリアンパセリ(みじん切り)…2~3本分
くるみ(粗みじん切り)…2~3粒分
<A>
酢…小さじ1
塩…ひとつまみ
粒マスタード、菜種油(またはサラダ油)…各大さじ1/2
<作り方>
【1】大根、紅大根、にんじん、きゅうりは4~5cmのせん切りにし、水1カップに塩小さじ1を溶かした塩水(分量外)に約10分つける。
【2】ボウルに水気をしぼった【1】とイタリアンパセリを入れ、<A>を加えて混ぜる。
【3】器に盛りつけ、くるみを振る。
黒豆甘納豆のラム酒マリネ
煮る手間いらず! ラム酒とスパイスで新感覚の味わい。
<材料>(4人分)
黒豆甘納豆…約30粒
みりん、ラム酒…各小さじ1
カルダモンパウダー…少量
ピスタチオ(むき身)…約12粒
マスカルポーネチーズ、クラッカー…各適量
<作り方>
【1】ボウルに黒豆甘納豆、みりん、ラム酒、カルダモンパウダーを入れ、サッと混ぜて5分以上おく。
【2】ピスタチオを粗みじん切りにし、【1】にまぶす。
【3】好みでクラッカーにマスカルポーネチーズと【2】をのせていただく。※写真は金箔をのせています。
祝いかまぼこ2種
白かまぼこといくらやチーズのおいしい出合い。
<材料>(4人分)
かまぼこ…8㎝分
青じそ…1枚
いくら(しょうゆ漬け)、クリームチーズ…各小さじ4
ゆずの皮(せん切り)…少量
<作り方>
【1】かまぼこを1㎝幅に切り、上部中央に切り込みを入れる。青じそは4等分に切る。
【2】かまぼこ4個の切り込みに、青じそといくらを詰める。
【3】残りのかまぼこにクリームチーズを詰め、ゆずの皮のせん切りをのせる。
鶏ひき肉の昆布巻き
ひき肉のコクと昆布の旨みで食べごたえあり!
<材料>(4人分)
昆布(10㎝強)…3枚
かんぴょう…10g
鶏ひき肉…300g
片栗粉…小さじ1
[八方だし]
だし…240ml
みりん、しょうゆ…各30ml
砂糖…大さじ1~2
<作り方>
【1】昆布は約30分、かんぴょうは約5分水につけて戻す。幅が広いかんぴょうは調理ばさみで縦半分に切る。
【2】水気をきった昆布に片栗粉をまぶす。手前に鶏ひき肉1/3量をのせて巻き、かんぴょうで縛る。同様に2本作る。
【3】鍋に【2】を並べ、八方だしで昆布がやわらかくなるまで約30分煮る。煮汁が足りなくなったら水(分量外)を加える。冷ましてから、4等分に切る。
★ポイント
かんぴょうは、等間隔になるよう4か所を固結びする。少し昆布にしわが寄る程度にきつく縛ると、型崩れを防げる。
具だくさん玉子焼き
たっぷり素材を刻んで入れてお重の彩りに♪
<材料>(4人分)
卵…3個
ベーコン(スライス)、にんじん…各40g
しいたけ…2枚
三つ葉…1/2束
菜種油またはサラダ油…大さじ2~3
<A>
水…75ml
砂糖…大さじ1 1/2
薄口しょうゆ…小さじ1
<作り方>
【1】ベーコン、にんじん、石づきを取ったしいたけ、三つ葉をみじん切りにする。
【2】ボウルに卵を溶き、【1】と<A>を加えて混ぜる。
【3】玉子焼き器に大さじ1 1/2程度の油を入れて中弱火で加熱し、【2】を約1/4量流す。表面が固まってきたら奥から手前に3回ほど巻き、奥に滑らせる。
【4】【3】と同量の卵液を加え、巻いた卵の下にも卵液を流しながら巻く。油を足しながら同様に2回流し入れて巻いたら粗熱を取り、食べやすい大きさに切る。
えびのごま焼き
長寿の象徴のえびをくるんと丸めてごまとマスタードで。
<材料>(4人分)
えび…8尾
白ごま+黒ごま、粒マスタード…各大さじ1 1/2
片栗粉、酒…各大さじ1
塩…少量
<作り方>
【1】えびに片栗粉をまぶし、よく揉んで水洗いする。水気をきり、尾を残して殻をむき、塩と酒をまぶし、丸く曲げて楊枝でとめる。
【2】白ごまと黒ごまを混ぜ合わせる。
【3】180℃に予熱したオーブンで、えびを両面合わせて約6分焼く。取り出したら、粒マスタードをえび1尾につき小さじ1/2ずつ塗り、その上に【2】を小さじ1/2ずつのせて手で押さえる。再びオーブンで1~2分焼く。粗熱が取れたら楊枝を取り除く。
★ポイント
えびを楊枝でとめる際は、ギュッときつめに丸めてとめると、隙間なく丸くきれいに仕上がる。
教えてくれた人
料理研究家 いづいさちこさん
料理教室「くにたちの食卓 いづい」主宰。料理の箱詰めを提案。著書に『箱詰めもてなしレシピ』(誠文堂新光社)など。
撮影/菅井淳子 スタイリング/いづいさちこ
※女性セブン2021年1月7・14日号
https://josei7.com/
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