おせちのアレンジ料理|三が日も食べ飽きない簡単アイデアレシピ
おせち料理をお正月にいただくのは嬉しいけれど、三が日食べ続けるのは飽きてしまいがち。そこで、料理研究家の本田明子さんがおいしいアレンジ術を教えてくれます。20年以上にわたり小林カツ代さんのアシスタントを務め、その教えをもとに家庭で作りやすいレシピを提案。
本田さんの家族全員が、元日以降のアレンジを心待ちにしているという本田家のおせち。2日目以降も飽きずにおいしく食べ切る簡単アイディアが満載です。
本田さんのおせち料理はコチラ→頑張らない「令和のおせち」レシピ
元旦から待ちきれない!評判のアレンジレシピ
本田さんのご家族が毎年楽しみにリクエストするのが、「きんとん」をアレンジしたスイーツ感覚のホクホクのスイートポテト。
「元日の朝から食べたいというので、せめて午後からよ! と(笑い)。これが楽しみで娘たちはきんとんをわざと残しておくほど。余りがちな煮しめや市販の伊達巻きも、そばやお雑煮に入れると味に変化が出て、気づくと毎年残らず完食しています。今年はどうやって食べようか? そんな風に考えるのもお正月の楽しみのひとつです」
余った“栗きんとん”で
●きんとんバタートースト ふわふわのきんとんにバターの塩気がたまらない
きんとんは生クリームで伸ばして塗りやすく。ジャムはマーマレードでも◎。
<作り方>
【1】洋風栗きんとん 大さじ6~8に生クリーム(または牛乳)大さじ3~4を加えて混ぜる。
【2】食パン 2枚にあんずジャム 小さじ2を塗り、上から【1】を塗る。バター 小さじ1~2を散らしてのせ、トースターで焼き、最後にシナモンを振る。
●きんとん&りんごのスイートポテト しっとりなめらか生地に酸味がアクセント
すっかりわが家のお正月の定番スイーツに。りんごの替わりに干しあんずや金柑の蜜煮を入れても。
<作り方>
【1】りんご 1/2個は縦3等分のくし形に切り、皮をむいて1cm厚さのいちょう切りにする。
【2】鍋に【1】を入れ、砂糖 小さじ1と水 大さじ2を加えてふたをし、弱めの中火で10分煮て冷ます。
【3】【2】に洋風栗きんとん 1カップを加えてよく混ぜ、卵 小1個分の溶いた卵白と卵黄半量を加えて混ぜる。
【4】ココット型に【3】を入れ、残りの卵黄を塗り、トースターでこんがり焼く。
余った“煮しめ”で
●煮しめ入り宝袋 ジュワッと煮汁が染み入る
噛むとジュワッとおだしが口いっぱいに溢れて幸せな気分に。鶏ひき肉にしょうがを利かせて。市販の煮しめでも作れます。
<作り方>
【1】煮しめ 1カップは粗く刻んでボウルに入れ、鶏ひき肉 100g、しょうがのすりおろし 小さじ1を加えてよく混ぜる。
【2】油揚げ 2枚は半分に切って袋状にし、【1】を詰め、爪楊枝で口を留める。
【3】鍋にだし 1カップ、酒 大さじ1、みりん・しょうゆ 各小さじ2と【2】を入れ、ふたをして弱めの中火で10分煮る。器に盛る時に爪楊枝は抜く。
●即席けんちんそば 煮しめをトッピングうどんでもおいしい
野菜が多くて作るのが大変なけんちんそばも、余った煮しめをのせれば簡単です。
<作り方>
【1】煮しめ 1/2~1カップは薄切りや乱切りなど食べやすく切る。長ねぎ 15cmは斜め薄切りにする。
【2】鍋にだし 3 1/2カップを入れ、沸いたら酒・しょうゆ 各大さじ2、砂糖 小さじ1を入れ、煮しめを加える。再び沸いたらゆでたそば 2人分を入れ、温まったらそばだけ取り出して器に盛る。
【3】【2】に長ねぎを加え、ひと煮したら火を止め、そばにかけて具を盛り付ける。好みで七味唐辛子・ゆずの皮・三つ葉 各適量を添える。
市販の“伊達巻き”で
●伊達巻き入り鶏雑煮 だしを吸った伊達巻きが甘じょっぱくランクアップ
東京下町の夫の実家では伊達巻きをお雑煮に。だしを吸っておいしくなりびっくり!
<作り方>
【1】鍋にだし 3カップを入れて熱し、沸いたら鶏こま切れ肉 150gを入れる。火が通ったら、酒 大さじ1、しょうゆ 小さじ1、塩 小さじ1/2で味を調える。
【2】伊達巻き・紅かまぼこ 各2切れは1cm厚さに、水菜 適量は4cm長さに切る。角もち 2個は焼く。
【3】器に【1】の汁を少し入れ、【2】と鶏肉を盛り付けたら熱々の汁を張り、ゆずの皮 2片、結んだ三つ葉 4本を添える。
●ひと口ちらし寿司 コロコロに切った具材が凛と華やか
伊達巻きやかまぼこなど余った具材は何でも入れてよし。あればゆずの果汁を搾って。
<作り方>
【1】温かいご飯 茶碗1杯分(150g)にすし酢(市販)小さじ2を混ぜる。
【2】伊達巻き・かまぼこ 各2切れ、ゆでえび 2~3尾は角切りにする。三つ葉 適量は細かく刻む。
【3】【1】に【2】を加えて混ぜる。器に盛り、イクラ 大さじ1を散らす。
教えてくれたのは
料理研究家・本田明子さん/20年以上にわたり小林カツ代さんのアシスタントを務め、その教えをもとに家庭で作りやすいレシピを提案する。著書に『娘に伝えたい おせち料理と季節のごちそう』(講談社刊)など。
撮影/菅井淳子、市瀬真以 スタイリング/鈴石真紀子
※女性セブン2020年1月1日号
●ポリ袋で作るおせち料理|黒豆、煮しめ、栗きんとん…とにかく簡単!洗い物が少ない!