ブロッコリーは「冷凍」でも栄養価は変わらない?介護食に活用するときのコツを解説
4月から新たに国の指定野菜に仲間入りした「ブロッコリー」。冷凍品も流通しているが、栄養価はどうなの? ブロッコリーを上手に冷凍して介護食に活用するポイントを管理栄養士の川鍋仁美さんにアドバイスいただいた。
教えてくれた人/管理栄養士・川鍋仁美さん
管理栄養士。2児の母。大学卒業後、総合病院に勤務。介護食・嚥下食などの献立作成や栄養相談など行ってきた経験を活かし、現在はデイサービスで高齢者の栄養サポートなどを行う。介護する人もされる人も笑顔になれる「介護食作り」を目指し、活動中。「管理栄養士が伝授!いちばんやさしい介護食ガイド」の運営・執筆も手がける。https://eiyousupport.com/
ブロッコリーは「冷凍」も便利
ブロッコリーは、100gあたりのたんぱく質の量は、野菜の中でも断トツ。高齢者に不足しがちなたんぱく質を補うにはおすすめの野菜です。冷凍にも向いているので、手間がかかる介護食作りに活用してみてはいかがでしょうか。
ブロッコリーは冷凍してストックしておくこともできるので、上手に活用すれば介護食作りの負担を減らすことができます。
市販の冷凍ブロッコリーはどうなの?
ブロッコリーは冷凍すると「栄養が減ってしまうのでは?」と思うかもしれませんが、実はそんなに大きく変わらないとされています。とくに市販の冷凍ブロッコリーは、収穫後にすぐに下茹でして急速冷凍するため、栄養素が損なわれないと考えられます。自分で茹でて冷凍するよりも栄養素が安定しているともいえるでしょう。
ブロッコリー冷凍のコツ
ブロッコリーを冷凍する際のポイントを確認していきましょう。
茹で上がったら水気を切って冷凍
生のまま冷凍してもよいのですが、介護食や高齢者の食事などでは柔らかく茹でて(5分ほど)から冷凍しておくのがおすすめです。
やわらかく茹でたブロッコリーは1回分ずつ小分けにして冷凍しておくと便利です。その際、必ず水気をしっかりきってから冷凍しましょう。ラップで包んでから保存袋もしくは容器に入れると風味も保ちやすくなります。冷凍したものは、1か月程度で使い切るようにしましょう。
ペースト状にして冷凍
茹でたものをミキサーにかけてペースト状にしたものを保存することも可能です。製氷皿などを利用して小分けに冷凍しておくと使いたい分だけスープやあんかけのベースとして使えるのでおすすめです。
解凍するときは「加熱解凍」をしましょう。自然解凍すると水っぽくなりやすいので、温めながら仕上げる方が食感も保たれます。また、再加熱するときは、水にさっとくぐらせてからラップをして電子レンジにかけるとふっくら仕上がります。
冷凍したブロッコリーペーストに、牛乳を加えてスープにしたり、柔らかく煮たじゃがいもをつぶして混ぜ、ポタージュとして提供するのもよいでしょう。
ブロッコリーの冷凍ペーストで「介護食スープ」
冷凍ペーストと牛乳を混ぜるだけ。時短・栄養豊富なスープです。冷やして「冷製スープ」にしてもおすすめです。
【材料】(2人分)
・ブロッコリー冷凍ペースト…150g(ブロッコリー100gと水50㏄をミキサーにかけて冷凍したもの)
・水…100㏄
・牛乳…200cc
・鶏ガラスープの素…小さじ1
・塩・こしょう…少々
・オリーブオイル…適量
【作り方】
【1】ブロッコリーペーストと水を鍋に入れて火にかける。
【2】牛乳と鶏ガラスープを加えてなめらかになるまで混ぜる。
【3】塩コショウで味を調える。
【4】器に注ぎ、オリーブオイルを適量たらして完成。
ブロッコリーは大量消費NG「少量継続」がポイント
ブロッコリーは栄養豊富な野菜ですが、一度にたくさん食べるのはおすすめできません。またブロッコリーは食物繊維が豊富なので、体質や体調によってはお腹がはりやすくなる場合も。食べ慣れない人や体調によっては、少量ずつから始めてみましょう。
ブロッコリー摂取の目安は、1食あたり小鉢1品程度(100g以内)に。とくに食事量が減ってきている高齢者の場合には、優先して食べてほしいのは炭水化物を多く含む主食とたんぱく質を多く含む肉魚などの主菜です。
ブロッコリーはボリュームもあり満腹感を感じやすいので、他のおかずとのバランスを見ながら調整しましょう。
大量消費するのではなく、「少量を継続して」食べていただきたい野菜です。その点「冷凍」しておけば、食べる分だけ調理に使えるのでおすすめです。
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ブロッコリーは調理法を工夫することで、高齢者や介護中の食事に取り入れやすい食材です。介護食作りは「無理なく続ける」ことが何より大切です。冷凍ストックやペーストなどブロッコリーを上手に活用して、介護食作りの負担軽減につなげてほしいです。
