イラストでわかりやすい「梅干し」の作り方|梅干しの8つ効能がすごい
いつの時代も便利な長期保存食材といえば、やっぱり梅干し。旬の季節がやってきました!
胃腸を元気にして免疫力を上げる効果も期待できるといわれ、いま注目の食材です。毎日食べてウイルスに負けない体を作りませんか?梅、梅干し、梅酢の効能と自家製梅干しの漬け方をご紹介します。
梅に含まれるクエン酸、8つの効能
梅や梅干し、梅酢には主に8つの効能が期待できると、和歌山県田辺市農林水産部梅振興室主任の西尾浩樹さんは言う。その8つとは、
【1】疲労を防止・回復する
【2】インフルエンザなどのウイルスの働きを抑える
【3】雑菌から体を守る
【4】血液を弱アルカリ性に保つ手助けをする
【5】血圧の上昇を抑える
【6】ピロリ菌を抑制する
【7】血糖値を抑える
【8】脂質代謝を改善する
「これらは、主に梅に含まれるクエン酸の効能です。野菜や果物の中でも梅のクエン酸含有率はトップクラス。クエン酸は、疲労防止や回復に有効なうえ、日本人に不足しがちなカルシウムの吸収を補う働きがあります。また、梅酢に含まれるポリフェノールには、インフルエンザウイルスに対する増殖抑制効果も期待できます」(西尾さん)
和歌山県立医科大学准教授の宇都宮洋才さんらの研究によると、梅干しに含まれるシリンガレシノール(梅リグナン)が、胃炎や十二指腸潰瘍の原因となるヘリコバクター・ピロリ菌の活動を抑制することもわかってきたという。
適量は1日1粒。毎日食べて体を守ろう!
これからが旬!「自家製梅干しの作り方」
梅の本場・紀州田辺うめ振興協議会がおすすめする自家製梅干しの作り方をご紹介。
《材料》
蓋付きの容器(ポリエチレン製の容器、ホーローなど)1個、厚めのポリ袋1枚、おもし(1リットルのペットボトルや丈夫なポリ袋に水を入れたものでも可)1㎏程度、落とし蓋(皿でも可)1枚、黄色く熟した梅1㎏、粗塩200g、ホワイトリカー適量
【1】容器は熱湯やアルコールで殺菌して乾燥させる。
【2】梅は水洗いしてしっかり水気を切る。
【3】ポリ袋の内側に霧吹きに入れたホワイトリカーを吹きつける。
【4】ポリ袋に梅と粗塩を入れてよくなじませる。
【5】【4】の袋の口をしばって容器に入れ、落とし蓋をして、さらにおもしをのせる。
【6】【5】の容器に蓋をして約1か月、冷暗所に保存する(ここで出た汁が梅酢になる。梅酢の活用法は下記参照)。
【7】【6】の梅を取り出し、晴れた日に3日間ほど天日干しする。まんべんなく日が当たるように1日ごとに裏返す。
【8】清潔なつぼやビンに入れて保存する。塩分20%で漬けて適切に保存した梅干しは、半永久的に保存可能なので、災害備蓄用にも最適!