新型コロナに粘膜対策|目薬、ガム、水分補給を。免疫力チェックリスト付
新型コロナウイルスによる肺炎の拡大が止まらない。治療薬も特効薬もないこの病を防ぐ鍵は、「免疫力」を上げること。免疫力を高めるには、食事や運動、生活習慣といった毎日の暮らしのちょっとしたことでできるという。「読む特効薬」として、ぜひ保存してほしい最新情報を専門家に聞いた。
そもそも「免疫力が高い体」とは一体どんな状態なのか? 『それでは実際、なにをやれば免疫力があがるの?』(ワニブックス)の著者で純真学園大学客員教授の飯沼一茂さんに解説いただいた。まずは、自分の免疫力がどんな状態か、チェックしてみよう。
いくつ当てはまる? 免疫力チェックリスト
□食事の際には栄養バランスを考えない
□野菜、果物をあまり食べない
□きのこ類をあまり食べない
□ヨーグルト、納豆などの発酵食品をあまり食べない
□ダイエット中などで食事を減らしている
□温かい飲み物よりも冷たい飲み物が好きだ
□肉を食べた後、胃腸がもたれる
□日常的に激しい運動をする
□どちらかというと運動はしない方だ
□座ってばかりで運動不足だ
□生活リズムが乱れていると思う
□慢性的に睡眠不足だ
□昼間適度に太陽光を浴びている
□お腹や手足が冷え、低体温だ
□かぜをひきやすい
□便秘や下痢をすることが多い
□口内炎や口唇ヘルペスがよく出る
□口や目が乾く □集中力がない
□笑う機会が少ない
□これといった趣味がない
□一日中パソコンや携帯を見ている
□お風呂はシャワーで済ますことが多い
□喫煙している
□妊娠している
□大きなストレス、悲しみを抱えている
※飯沼さん監修のもと編集部が作成。
チェックリスト26項目のうちいくつ当てはまっただろうか?
●21項目以上 → 免疫力アップを積極的に!
●7~20項目 → 生活習慣の見直しを!
●6項目以下 → 現状を維持して!
目薬で目を潤しウイルスを遮断
「口だけでなく目も粘膜に潤いがあれば、入ってきたウイルスを遮断できます。具体的な対策としては目が乾燥したら目薬をさす。また、唾液を出すためにはガムをかんだり、あめをなめたり、昆布や梅干しをかむなどが有効。唾液は舌下腺や顎下腺、耳下腺から出るので、その部分をマッサージするのも有効です」(飯沼さん)
体内の水分が不足すると粘膜も乾きがちになるので、1日1.5L程度の水分補給も忘れずに心がけたい。
免疫力を高めるには「首」を温める
飯沼さんが粘膜とともに重視するのは、体温を上げることだ。
「免疫力は『体温』とも密接に関係している。体温を1℃上げれば、免疫力を5倍以上もアップさせることが可能です。一方で、1℃下がると30%低下するといわれている。実際、毎日5000個できるといわれるがん細胞は35℃の低温状態がいちばん増殖するのです」(飯沼さん)
やみくもに暖房を強めたとしても、体温が上がるわけではない。芝大門いまづクリニック院長の今津嘉宏さんは「首に注目してほしい」と言う。
「人間の体温は血液が運んでいるので、血管を冷やすと血液が冷え、体温が下がります。首、手首、足首と、“首”がつく部分は血管が皮膚の表面を通っている場所。免疫力を上げるにはこれらの“首”を温めること。昔から“首を冷やしてはいけない”といわれているのは、医学的に正しいのです」
新型コロナ肺炎に重要な免疫力は腸が7割
粘膜と体温に加え、免疫力を上げる重要なポイントは「腸」にある。日本養腸セラピー協会会長の真野わかさんは「実は免疫力の7割を腸が司っている」と話す。
「食べ物は口から入って、食道、胃を通過し、腸にたどり着いて初めてその栄養素が吸収される。それゆえ腸は異物の刺激を受けやすい危険地帯でもあるのです。だからこそ防衛軍として、免疫細胞がたくさん集まっている。体全体の免疫力を高めるには、この細胞の働きを活発化させることが大切です」(真野さん)
教えてくれた人
飯沼一茂さん/『それでは実際、なにをやれば免疫力があがるの?』(ワニブックス)の著者で純真学園大学客員教授
真野わかさん/日本養腸セラピー協会会長
今津嘉宏さん/芝大門いまづクリニック院長
※女性セブン2020年3月12日号
https://josei7.com/
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