約2人に1人がマットレスにカビ 就寝時のかゆみや長引く咳の原因になることも?クリーニングを検討すべきサインと寿命の目安
ベッドに入るとせきや鼻水が止まらなくなったり、目や体がかゆくなったりーーそんな不快感で眠りが浅くなる、なんてことはないだろうか?この時期なら花粉症を疑いがちだが、もし症状が長引くなら、寝具に原因があるのかも。特に手軽に洗えないベッドマットレスは、ほこりやダニ、カビ、汗などの汚れがたまりやすく、それがアレルギーの原因に。使い続けていると健康被害が起きることもあるという。クリーニングのタイミングや買い替えを検討すべきサインについて専門家に聞いた。
教えてくれた人
加賀照虎(ひどら)さん/上級睡眠健康指導士・睡眠メディア「快眠タイムズ」にて睡眠学に基づいた快眠・寝具情報を発信。快眠の啓発活動に取り組む
沓掛(くつかけ)学さん/マットレスクリーニング横浜.com。ライフサポートにこまる代表。カビ・ダニ測定士。室内環境学会会員。ベッドマットレスをメインに、ソファやイスなどのファブリッククリーニングを専門に行う
約2人に1人がマットレスにカビを生やした経験あり!
インターネット調査(※1)によると、マットレスにカビを生やした経験のある人は49.3%いることがわかった。しかも、1か月以上お手入れしない人は約6割、ケアをほとんどしないという人も23.1%いた。
人間は寝ている間にコップ1杯分の汗をかく。その湿気はマットレスなどの寝具が吸っており、きちんと乾燥させないとカビが生える。さらに皮脂やフケなどが寝具にたまると、それらをエサにしてダニが発生する。毎日7時間程度過ごすことを考えると、かなり汚れていることが想像できる。
「血液は重曹水、お子さんやペットの粗相はクエン酸水、カビは消毒用エタノールなどを活用し、汚れが付いたらすぐふき取り、しっかり乾かすことでセルフケアが可能です」
とは、上級睡眠健康指導士の加賀照虎さん。
市販の除菌消臭スプレーをしているという人も多いようだが、肝心なのはしっかり乾かすこと。湿気が残っているとカビが発生するからだ。
「一度生えたカビは、セルフケアではなかなか内部まで落としきれないため、理想としては専門業者にクリーニングを依頼するか、思い切って買い替えるのがおすすめです。
また、一見きれいなマットレスがいちばん厄介。目に見えないだけで、内部ではダニが繁殖している可能性があります。ダニは生きているものだけでなく、フンや死骸もアレルギー症状を引き起こす原因物質になります。掃除機をかけたり天日干ししても、刺されたりアレルギー症状がおさまらなかったりする場合は、クリーニング業者に相談してください」(マットレスクリーニング横浜.com代表の沓掛学さん・以下同)
(※1):家具の販売などを行う「ホンダ」が運営する「マットレス大学」が、2022年1月15~17日、700名に調査。
クリーニングを検討すべきサインリスト
1つでも当てはまる人は検討を。ただし、購入時の価格帯によって耐久年数が異なり、クリーニングするより買い替えた方がいい場合もある。
●大きな汚れやシミがある
●おねしょやペットの粗相などで、においが取れない
●水やジュースなどの飲み物を大量にこぼした
●ベッドに寝るとかゆみを感じたり、せきこんだりする
買い替えた方がいいケースもある
クリーニングを検討すべきサインはリストの通りだが、買い替えた方がいいケースもあると、加賀さん。
そもそもクリーニングの費用は、シングル片面で8000〜1万2000円、ダブル片面で1万〜1万7000円程度。両面の場合は片面の金額の約1.5倍になる。加えて出張費や駐車場代などの諸経費を請求されることもあるため、決して安いものではない。自分のマットレスの価格と寿命を考えて、クリーニングか買い替えかを検討しよう。
「たとえば、6年前に3万円で購入したマットレスを1万5000円かけてクリーニングすれば、きれいにはなりますが、耐用年数を考えると、買い替えた方がいいでしょう」(加賀さん)
ウレタン製などクリーニングできない素材のマットレスもあるので、購入時は寝心地だけでなく、寿命やケア方法も考えて選んだ方がよさそうだ。
マットレス買い替えのサインリスト
1つでも当てはまる場合は、買い替えの検討を。
●生地に擦り切れや破れがある
●腰のあたりが凹むほどへたってきている
●カビが生地の半分以上に広がっている
●スプリングからきしむ音がする
<価格帯別>マットレスの寿命(目安)
【数千〜1万円前後のマットレス】数か月〜2年前後
【3万円前後のマットレス】3〜7年
【5万円前後のマットレス】5〜7年
【10万円以上のマットレス】5〜10年(10年以上のものも)
