働きながら親を家で介護――就労世代の9割が「休めない」、限界を迎える前に知っておきたい「レスパイトケア」の選択肢
超高齢社会を迎えた日本において、働きながら親の在宅介護を担うビジネスパーソンが急増している。新年度のスタートや人事異動、異動にともなう働き方の変化など、生活環境が変わる時期は特に、仕事と介護の両立に悩む人が少なくない。
介護に直面したとき、多くの人が懸念するのが「介護離職」である。自身のキャリアを断念せざるを得なくなったり、将来の老後資金に不安を抱えたりと、就労世代が受ける影響は計り知れない。こうした現状を踏まえ、介護事業を展開する株式会社SOYOKAZEは、親を在宅で介護している45歳〜65歳の働く男女を対象に、日々の負担や息抜きの現状に関する実態調査を実施した。
9割以上が負担を実感、もっとも深刻なのは「心のストレス」
調査の結果、働きながら家で介護をしている人の9割以上(93.6%)が、心や体に何らかの負担を感じていることが分かった。さらに、「自分自身のリフレッシュや休息のための時間を十分に確保できているか」という問いに対しては、約9割(89.4%)が「十分に確保できていない」と回答している。
では、在宅介護を続けるなかで、もっとも不安に感じていることは何なのだろうか。
理由のトップに挙がったのは「心理的ストレス」(37.3%)だった。「身体的な負担」(19.4%)や「自身の老後資金」(15.8%)といった具体的な悩みよりも、常に気が張っていることによる精神的な消耗が、何より大きな影を落としている実態が浮き彫りになった。
介護者が一時的に羽を伸ばす「レスパイトケア」、利用意向は8割超
こうした介護側の心身の疲弊を防ぐために作られたのが、介護者が一時的に介護から離れてリフレッシュを図るためのサービス「レスパイトケア」である。具体的には、要介護者が数日から一週間ほど施設に宿泊できる「ショートステイ」などがこれに該当する。
→《「介護がつらい」となったら…》「レスパイトケア」とは? 介護中でも旅行をあきらめなくていい、実施を考える前に知っておきたいこと
今回の調査では、すでに4割以上の人がこうしたレスパイトケアを利用した経験があると答えた。また、「自分の休息や急な用事の際にショートステイを利用したいか」という質問には、85.7%が「積極的に利用したい」「必要があれば利用したい」と回答している。多くの就労世代が、限界を迎える前に「一息つける場所」を求めている証拠と言える。
→「ショートステイ」とは? 利用条件、介護保険は使える? サービスや費用を徹底解説
「スタッフの質」と「送迎」が、家族が安心して預けられる鍵に
では、実際にショートステイなどの施設を選ぶ際、家族はどのような点を重視しているのだろうか。
重視するポイント(複数回答)のトップ3は、「スタッフの対応や専門性」(61.8%)、「自宅への送迎があること」(60.8%)、「施設の安全性や設備」(51.2%)となった。
プロならではの優しい対応や、送り迎えの手間を省ける利便性が、忙しい働く世代にとって大切な基準になっている。
在宅介護を長く、無理なく続けていくためには、介護者自身が倒れないことが何よりも大切である。一人で抱え込んで限界を迎える前に、地域のケアマネジャーや相談窓口を頼り、ショートステイなどのサービスを上手に組み合わせていく心の余裕が、これからの就労世代には求められている。
【アンケート調査概要】
調査テーマ:就労世代の在宅介護とレスパイトケア活用に関する実態調査
調査対象・方法:親の在宅介護を行っている45歳~65歳の就労世代の男女(Webアンケート)
調査発表日:2026年5月26日
実施機関:株式会社SOYOKAZE
※株式会社SOYOKAZEの発表したプレスリリース(2026年5月26日)をもとに記事を作成。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000050.000123098.html
●機能維持訓練やレクリエーションも充実。急な利用にも対応「神戸北ショートステイそよ風」が5月に開設【神戸市・北区】
図表/株式会社SOYOKAZE 文/介護ポストセブン編集部
