猫が母になつきません 第402話「つたえる」
コロナと認知症、12年前の私に伝えるとしたらこれが2大トピックスでしょう。コロナ禍前もなんだかんだ大変ではありましたが、母の認知症はコロナ禍で急激に進みました。社交がなによりの楽しみであった母がそれを絶たれたのですから無理もありません。その上施設や病院では面会制限が設けられ、肝心な時に自由に会うこともできなくなってしまい今母がどんな状態なのかわからなくて不安でしかたありませんでした。まさかそんな不測の事態が世界規模で起ころうとは…12年前の私に説明してもぽかんて感じでしょうね。みんながマスクをして病院はパンクし仕事にも行けなくなるとか。
コロナに関しては、なす術がない部分がほとんどですが、認知症の薬物治療に関しては自分の知識が足らず、対応が後手にまわってしまった事を今も後悔しています。12年前の私に伝えておきたいことがたくさんあります。
【関連の回】
作者プロフィール
nurarin(ぬらりん)/東京でデザイナーとして働いたのち、母と暮らすため地元に帰る。ゴミ屋敷を片付け、野良の母猫に託された猫二匹(わび♀、さび♀)も一緒に暮らしていたが、帰って12年目に母が亡くなる。猫も今はさびだけ。実家を売却後60年近く前に建てられた海が見える平屋に引越し、草ボーボーの庭を楽園に変えようと奮闘中(←賃貸なので制限あり)。