ガッツリ食べて夏を乗り切る「豚のかたまり肉」7レシピ 野菜も一緒に摂れて見栄えも豪華
体力が落ちがちな暑い夏こそ、「豚のかたまり肉」でスタミナ補給を!ヒレ肉、肩ロース肉、バラ肉、スペアリブと部位ごとにおいしいレシピをご紹介します!夏こそ、しっかりお肉を食べましょう。
※電子レンジは600Wを使用しています。
1.豚ヒレ肉のマンゴーナッツスパイスマリネ
フルーツ&スパイスで厚切り肉をさっぱりと
「ヒレ肉は低脂肪高たんぱく。特にビタミンB1が豊富で疲労回復にぴったり。抗酸化ビタミン豊富なマンゴーで老化防止効果も」 (管理栄養士・フードコーディネイター 清水加奈子さん=以下(清))
作り方(4~5人分)
【1】豚ヒレ肉約400gに塩、黒こしょう各適量、シナモン小さじ1をすり込み、30分ほど室温に置く。
【2】マンゴー150gは角切り、無塩ミックスナッツ(ロースト)30gは粗く刻み、ミント適量と粒黒こしょう、粒ピンクペッパー、八角各適量、レモン汁大さじ3、レーズン、オリーブオイル、はちみつ各大さじ2とよく混ぜる。
【3】フライパンにオリーブオイル大さじ1を熱し、【1】の各面を焼き色が付くまで焼き、ふたをして8~10分蒸し焼きにする。中まで火が通ったら、取り出して厚めに切り、皿に盛り付け、【2】のマンゴーマリネを添える。
★シナモンをすり込む
ほのかなスパイスの風味が肉の臭みを取り、旨みを引き立てる。血流をよくする効果もあるため、夏冷えするいまの時期は積極的に使いたいスパイス。
2.肩ロース肉の丸ごとロールキャベツ煮
旨みを丸ごとキャベツで包んで
「肩ロースはほどよく脂があり、かみ応えもあるので満足感が高い部位。キャベツなどの野菜から出た汁ごと食べれば、水溶性ビタミンも摂取できます」(清)
作り方
【1】豚肩ロース肉にフォークでまんべんなく穴をあけて塩、黒こしょうをすり込み、30分ほど室温に置く。大根、にんじんは乱切りにする。
【2】キャベツの葉はラップで包み、電子レンジで2分ほど加熱し、芯をうすくそぐ。
【3】【2】を重ねて豚肉を巻き、巻き終わりをつまようじで留める。
【4】【3】の巻き終わりを下にして鍋に入れ、大根、にんじん、水、顆粒コンソメ、ローリエを加え、肉がやわらかくなるまで40~50分煮る。できあがったら肉を取り出して厚めに切り、野菜とともに器に盛り付け、スープをかける。仕上げに黒こしょう(分量外)を振る。
3.塩こうじ豚バラ肉の野菜たっぷりポッサム~納豆薬味みそ添え
余分な脂を落として野菜と一緒に
「下ゆでしたときの煮汁はだしとして使えるので、麺つゆなどに活用を。納豆×食物繊維たっぷりの野菜で巻いて食べれば、デトックス効果もあります」(清)
作り方(3~4人分)
【1】豚バラ肉約400gは両面にフォークでまんべんなく穴をあけ、塩大さじ1をすり込み1時間以上置く。
【2】鍋に【1】、酒小さじ2、にんにく、しょうが各1片、長ねぎの青い部分1本分、塩小さじ2、肉がかぶるくらいの水を入れて強火で煮立たせる。アクを取りながら30~40分ゆで、そのまま粗熱が取れるまでおき、好みの厚さに切る。
【3】サニーレタス、大葉各適量は洗って水気を切っておく。にんじん、きゅうり適量をせん切りにし、【2】とともに器に盛り付ける。
<納豆薬味みその作り方>
納豆2パック(80g)、長ねぎの白い部分のみじん切り3cm分、みそ大さじ1、ラー油、すりごま各小さじ1、砂糖、ごま油各小さじ2を混ぜ合わせる。
4.塩こうじ豚バラ肉とビーンズの レタス蒸し ~クリームチーズのせ
まとめてレンチン! そのまま食卓へ
「肉は塩こうじに漬けてやわらかな食感に。ビタミンC豊富な野菜を合わせることで、コラーゲンの生成を助けます。クリームチーズの旨みを調味料に!」(清)
作り方(2人分)
【1】豚バラ肉約400gに塩こうじ大さじ2をすり込み1時間以上置く。
【2】レタス5~6枚はちぎる。パプリカ(赤、黄)各1/2個は1cm幅に切る。
【3】【2】とミックスビーンズ1パック(50g)を耐熱皿に広げ、【1】を脂を下にしてのせる。ラップをふんわりかけ電子レンジで5分加熱する。肉の上下を返し、さらに5分加熱する。
【4】電子レンジから取り出し、クリームチーズ100gを小さく切って熱いうちにのせ、ラップをしたまま10分置く。黒こしょう適量を振り、切り分ける。
5.肩ロース肉の甘酒チャーシュー
タコ糸不要で手軽こっくりたれの甘辛豚
「甘酒と煮込むことでやわらかく、深みのある味に。残った煮汁でじゃがいもを煮てもおいしいですよ」(料理家・山脇りこさん=以下(山))
作り方(4人分)
【1】フライパンでサラダ油小さじ2を中火で熱し、肩ロース肉約400gの各面を2分ずつ焼く。
【2】しょうが30gはすりおろす。長ねぎの青い部分1本分は斜め薄切りにする。にんにく1片は軽くつぶす。
【3】鍋に【1】と【2】、甘酒(米こうじ)1カップ、しょうゆ大さじ4、水1/2カップを入れてクッキングシートをかぶせ、その上に鍋ぶたをして中火にかける。7~8分で沸いてきたら少し火を弱めて40分ほど煮る。
【4】粗熱を取ってスライスし、器に盛り付ける。半分にカットしたミディトマト3個ときゅうりの塩もみ(きゅうり2本をせん切りし、塩小さじ1/2を加え、5分置く。流水にさらしてから、しっかり水気を切る) を添える。煮汁をたれとしてかけても。
6.スペアリブの広東風しょうゆ煮
ゆでてヘルシー! たれと絡めるだけ
「酢を入れた湯で肉をゆでることで、肉の臭みが取れ、味がしみ込みやすくなります。骨離れもよくなるので食べやすくなりますよ」(山)
[医学博士・牧田善二さん‘s Advice]
脂身に含まれる飽和脂肪酸は ゆでて落として老化防止
「豚肉の脂身には飽和脂肪酸が多く含まれるため、高温で焼いて調理すると、老化物質の元凶とされるAGEを増やしてしまいます。ゆでて味を絡めるという食べ方は、老化防止の点ではベスト」
材料(2人分)
スペアリブ…4本(600g) 酢…大さじ1 [A] しょうゆ…大さじ3 みりん…大さじ2 片栗粉…大さじ1 砂糖…大さじ1 ゆで汁…大さじ3
作り方
【1】鍋にスペアリブと酢を入れ、肉にかぶるくらいの水を入れる。ふたをして40分ほどゆでる。
【2】[A]をコップに入れ、よく混ぜる。
【3】フライパンに【1】を並べ、【2】を加えて中火にかけ、全体に絡めながら加熱する。とろみがついて肉にたれが絡んだら火を止め、器に盛る。好みですりごま適量を振る。
7.即席コールドポーク
調味料をもみ込みオーブンにIN!
「肉に塩こしょうをして、オーブンで焼くだけの自家製ハム。簡単なのにとてもジューシーに仕上がりますよ。スライスの厚さを変えて楽しんで」(山)
作り方(作りやすい分量)
【1】豚肩ロース肉約400gに塩小さじ1/2をもみ込む。クッキングシートでくるっと巻いて、巻き終わりを下にしてオーブンの天板に置く。
【2】オーブンを140度に予熱し、【1】を50分ほど焼く。余熱で火を入れながら冷まして休ませる。クッキングシートごとラップでしっかりと包み、冷蔵庫で保存する。
【3】食べるときは好みの厚さにスライスする。
アレンジレシピ:コールドポークソテーのパイナップルソースがけ
作り方(作りやすい分量)
【1】カットパイン6切れ(90g)は7mm角に切る。
【2】フライパンに1cmの厚切りにしたコールドポーク4枚を並べ、両面をさっと焼いて器に並べる。
【3】【2】のフライパンに【1】とバター小さじ1、パセリのみじん切り2枝分(8g)を入れ、バターが溶けたらしょうゆ小さじ1/2を加えて全体を混ぜ合わせ、【2】にかける。
教えてくれた人
牧田善二さん/医学博士・AGE牧田クリニック院長
糖尿病の専門医として、延べ20万人以上の患者を診る。著書に『医者が教える食事術 最強の教科書』(ダイヤモンド社)、『最強の血糖値の下げ方』(KADOKAWA)など。
清水加奈子さん/管理栄養士・フードコーディネイター
国際中医薬膳師、調理師などの資格を持ち、栄養効果を重視したレシピを提案。ダイエットレシピの監修等も行う。監修書に『太らない食べ方 新装版』(エイ出版社)など。
山脇りこさん/料理家
東京・代官山で料理教室「リコズキッチン」主宰。食材を活かした何度でも作りたくなる家庭料理を提案。『毎日食べたい かんたん3×3レシピ』(ぴあ)など著書多数。
撮影/田中宏幸、 玉井幹郎 取材・文/近藤鈴佳
※女性セブン2022年8月4日号
https://josei7.com/
●肉中心の食事の前に摂るべき食品 効率よく摂取するのに「ベジファースト」はもう古い