里いもで作るスパイスや酸味の効いた酒の肴3選|酒亭・沿露目(ぞろめ)店主が伝授
「旬の里いもはごちそうです」という、独創的な和食が評判の『酒亭 沿露目(ぞろめ)』店主の大野尚人さん。酒の肴になる逸品を考案してくれました。スパイスや酸味が隠し味になって、お酒がすすみます。
「僕の中では、“里いもvs. じゃがいも”というイメージがあって、じゃがいもでうまい料理なら里いもだっておいしいはずだ、と。たとえば肉じゃがのじゃがいもを里いもに替えてみる。でも、里いもは味が淡白なので、スパイスで個性を出したり、酸味や辛味を足したりするのを忘れずに。さらに揚げるとコクが出て、味も絡みやすくなります」と、大野さん。どれも風味豊かなので、副菜としても大活躍しそう!
※材料は特記以外、すべて2人分です。里いもは記載のあるもの以外、1個80~100gのものを使用しています。
焼き里いもの梅肉和え
シャキシャキと香ばしい歯触り梅の酸味がさわやか
<作り方>
【1】里いも2個は皮をむき、5mm幅の薄切りにする。
【2】【1】に塩少量を振り、魚焼きグリルなどで両面を2分ずつ軽く焦げ目がつくまで焼く。
【3】梅干し2個は種を除いて叩き、かつおぶし1/2パック、だし小さじ2(水でも可)を加えて混ぜる。
【4】ボウルに【2】、ゆでて半分に切ったスナップエンドウ4本、刻んだみょうが1/4個を入れ、【3】を加えて和える。
里いもとパプリカのスパイシー肉じゃが風
クミンが華やかに香る新感覚の甘辛バター風味。ウイスキーと合わせても
<作り方>
【1】里いも2個は皮をむき、半分に切る。170℃の油適量で5分ほど揚げる。
【2】玉ねぎ1/4個はくし形切りに、パプリカ(赤・黄)各1/8個は薄切りにする。
【3】フライパンにごま油小さじ2を熱し、クミンシード小さじ1を炒める。香りが立ったら玉ねぎを入れて炒め、透き通ったら食べやすく切った豚薄切り肉80gを入れて炒める。豚肉の色が変わったら、【1】とパプリカを入れて炒める。
【4】【3】に酒・みりん・しょうゆ各小さじ2、砂糖小さじ1、水60mlを入れて炒め、バター20gを加え、カレー粉小さじ1/2を加えて炒める。
里いもとコンビーフまんじゅうの黒こしょうあんかけ
コンビーフが溶け込む絶品小鉢。黒こしょうは多めで
<作り方>
【1】里いも2個は20分ほど蒸して皮をむき、なめらかになるまで潰す。塩・粗びき黒こしょう各少量を振り、コンビーフ30gを加えて混ぜる。
【2】【1】を2つに分けて丸め、片栗粉適量をまぶし、160℃の油適量で3分ほど揚げる。
【3】鍋にだし1/2カップ、薄口しょうゆ・みりん各小さじ2を入れて沸かし、沸いたら水溶き片栗粉(水大さじ2、片栗粉大さじ1)を加えてとろみをつける。
【4】器に【2】を入れ、【3】を張り、粗びき黒こしょう適量を振り、細切りにしたゆずの皮適量をのせる。
教えてくれた人
『酒亭 沿露目(ぞろめ)』店主 大野尚人さん
組み合わせの妙が光る独創的な肴で、酒好きを虜にする。
■酒亭 沿露目(ぞろめ)
住所:東京都江東区富岡1-12‐6阿久津ビル1F
撮影/玉井幹郎 取材・文/岸綾香
※女性セブン2021年12月9日号
https://josei7.com/
●下町の名店「沿露目(ぞろめ)」店主が教える新感覚おつまみ6選