”ととのう”って何?「サウナ」を楽しむルール10か条と正しい入浴法を専門医が解説
今女性にもサウナが人気だが、サウナ愛好者達の間で「ととのう」という言葉が使われている。一体「ととのう」とはどういう意味なのか。正しいサウナの入浴法やマナーを、医師やサウナの達人に教えてもらった。
サウナで話題の「ととのう」って?
昨今のサウナブームで「ととのう」という言葉を聞いたことはないだろうか? どういう状態か、温泉療法専門医の早坂信哉さんに聞いた。
「サウナは、水風呂とセットで入って休憩を入れ、これを何回か繰り返すのが基本。すると、血行がよくなって新陳代謝が活性化します。“ととのう”とは、これらのセットを何度も繰り返し、血行が促進されることで、脱力感とともに頭がボーっとする、トランス状態を指します」(早坂さん・以下同)
サウナに7分入った後、水風呂に2分つかり、5分休憩するのを3回以上繰り返すと“ととのう”といわれるが、これを守った方がよいのか。
「サウナでは、無理をして長時間入ってのぼせ、体調を崩す人も多いんです。気持ちいいと感じる尺度は人それぞれなので、ルールを決める必要はありません」
安全にサウナを楽しむには、徐々に体をサウナや水の温度に慣らすのが大切だ。
サウナを楽しむ基本マナー10か条
薬草サウナトラベラーのLicoさんに基本的な“マナー”を教えてもらった。
「サウナに規則はないし、人に強制する必要はありません。ただ、誰もが気持ちよく入るために、知っておくと便利ですよ」(Licoさん)。
【1】ペットボトルは持ち込まない
【2】体の水気を落としてから入ろう!
【3】体を洗ってから入ろう!
【4】扉はなるべく控えめにオープン
【5】サウナマットを敷こう!
【6】上段は熱いぞ! 慣れない人は下段へ
【7】寝っ転がらない
【8】無理はしない
【9】水風呂に入る前に汗を流そう
【10】水風呂では潜らない&泳がない
疲れた心身を癒す! 正しいサウナの入り方
「体を温めると血管が膨張し、冷やすと収縮する。この刺激を交互に与えることで、自律神経が整い、体の緊張がほぐれて睡眠の質も向上します」(早坂さん・以下同)。
【STEP1】湯船で体を温めてからサウナに入る(サウナ時間の目安:5~8分)
いきなり80℃以上のサウナに入るのではなく、体を洗い、40℃程度の湯船で温まってから入ろう。急激な温度変化には、徐々に体を慣らすことが大切。
「サウナ初心者は、低温のミストサウナがおすすめ」
サウナに入る時間は5~8分が目安。
【STEP2】シャワーで汗を流し、水風呂で体を冷やす(水風呂時間の目安:1~3分)
サウナの後は、ぬるめのシャワーなどで汗を流してから水風呂へ。
「ここでも、体感温度差をなくすことが大切。ぬるめのシャワーを浴びても最初はかなり冷たく感じるので、手足に水をかけ、脇を締めてゆっくり入るのがコツです」。
【STEP3】体に負担がかかるのでいすに座って水分補給を(休憩時間の目安:3~5分)
温冷刺激は体に負担をかけるので、水風呂の後は3~5分ほど休憩を。水分補給もすること。
「のぼせやめまいを防ぐため、いすに座って休むこと。また、体の吸収がよくなっているので、水分補給はスポーツドリンクもいいですが、糖分が気になる人は水やお茶でも構いません」。
家でも楽しめる! サウナグッズ3選
ブームの影響で、どこのサウナも混んでいるいま、自宅やキャンプ場で楽しめるグッズにも注目が!
【1】オーガニックコットン使用 タオル素材のサウナハット
サウナの高熱から髪や頭皮、耳を守るためにあると重宝するサウナハット。側面にロッカーキーなどを入れるためのポケットがあるのも便利。
■「今治サウナハットPOCKET」4950円/コンテックス
【2】自宅の浴槽がプライ ベートサウナに変身
ビニール素材の傘を開き、バスタブの上に設置するだけで、自宅で気軽にサウナ気分を楽しめる。傘の内部がスチームサウナのようになるため、発汗効果は高い。奥行き70cmの浴槽に対応。湯温は40~42℃がおすすめ。
■「お風呂deサウナ傘」2420円/ギークルジャパン
【3】軽量かつコンパクトな テント式サウナ
テントと薪ストーブがバックパック1個におさまり、総重量約13㎏と軽量なテント型のサウナ。組み立ても20分程度ででき、大人2人が入れる。
■「モビバ バックパックサウナ」12万6500円/ファイヤーサイド
教えてくれた人
早坂信哉さん/温泉療法専門、Licoさん/薬草サウナトラベラー
取材・文/前川亜紀 イラスト/やまなかゆうこ、ico.
※女性セブン2021年10月28日号
https://josei7.com/
●自宅で手軽にサウナを楽しむ方法|美容家が教える「おうちスパ」で整う