精神科医Tomyの元気の出る金言【第11回 若い人と仲良くしていますか?】
大人だったらみんな平等
老いも若きも仲よく
話せたら素敵ね。
若造だなんて
言わないであげて。
* * *
心の交流に年齢は関係ありません
おはようございます、精神科医のTomyです。また新しい週の始まりね。今日も元気のエールを皆さんにお届けするわね。
さて今回は、若い人と楽に話せるようになりましょうっていう話題よ。年を重ねると、周りが自分より若い人ばかりになるのよね、当たり前だけど。頼りたいのに遠慮して、SOSを出しにくくなっちゃう人もいるみたい。
そもそも、考えてみて? 80歳の人は80歳の人にSOSを出さないのよ。若い人に出すことがほとんどでしょう。職場にいる人や、家族のお世話に関わってくれている介護士さんなどは、年下の人が多いんじゃないかしら。どうにかやっているけど壁を感じる場合は、もしかしてご自身が頑固になって、壁を作っているのかもしれません。
実は、頑固になりやすい人には特徴があるの。それは、年齢を意識する人。「若い人に話してもしょうがない」「若造の言うことなんて」というタイプね。心の内をあまり話さなくて、周りからも声を掛けにくいなって思われがちかもしれません。
できれば、「大人だったらみんな平等」となるくらい、たくさん若い人と話せたらいいですよね。「新しい考えが聞けて楽しいな」と感じるのでは。苦手意識があるなら、積極的に関わってみてください。いざというとき、SOSを受け止めてもらうためにもね。
「でも、若い人とは話が合わないから」と思っているかしら? 話題は何でもいいんです。
アテクシは仕事柄、患者さんや仕事相手も年齢がさまざま。付き合うには、世代ごとの流行りや知識に長けている必要はないと感じます。共通点を探すなど、仲よくなるやり方は子供の頃と一緒ね。
例えば、「ゲームは好き? 古いゲームなんだけど、僕はドラクエ3に夢中だったんだよね」って話しかけてるの。「へぇーそうなんですねー」って返してくれて、なんとなくたわいのない話ができるようになるものね。ここで「こんな古いゲームの話、恥ずかしいな」と思わなくていいのよ。
そのうち、「僕はこう考えているんだけど、どう思う?」ってサラッと意見を聞けるようになる。あまり話に乗ってこない、引っ込み思案な相手もいるかもしれないけど、仲よくしたい気持ちは伝わってるから大丈夫よ。
気になるのが、パートナーを亡くしてひとり暮らしの人ね。あまり出かけず、若い人と交流する機会もなくて、「やることもなく、ただ朝起きて、夜寝るだけ」と言う人も少なからずいます。
問題なく暮らせていても、週に1回ぐらい、外と関わって若い人と話すとイキイキするかもしれません。スポーツジムやボランティア、もし働けるならパートに出てみたりね。今日が何曜日か意識するようになったり、自然と生活にリズムができると思います。ご時世柄、難しいこともあるからできる範囲でね。
若い人は経験が少ないだけで、未熟ではないのよ。合う人、合わない人はいるけど、それは年齢に関係ないですものね。老いも若きも、手を差し伸べ合えると理想的ですね。
プロフィール
精神科医Tomyさん/1978年生まれ。国立大学医学部卒業後、精神科クリニックに勤務。診察する中で言葉の力に気づき、自身のつらい経験も生かして温かいアドバイスをツイッターで発信。たちまち話題になり、フォロワー現在、24万人を突破。作家・エッセイストとしても活動しながら、悩み多き人々に寄り添い続けている。
ツイッター:『ゲイの精神科医Tomyのつ・ぶ・や・き』 @PdoctorTomy
『もう、“言わずに我慢”なんてしなくていい! 精神科医Tomyの 言いたいことがラクに伝わる35の方法』(大和出版)
『精神科医Tomyが教える 1秒で元気が湧き出る言葉』(ダイヤモンド社)
取材・文/永田玲香