作りおきで5分以内に完成!基本の薬膳スープとアレンジレシピ7選|薬膳料理家・阪口珠未
手足が冷えてなんとなくいつも不調、慢性的な冷え性…そんな悩みを抱えている人におすすめなのが薬膳スープ。漢方・薬膳料理家の阪口珠未さんが体を温める食材を使った薬膳スープのレシピを教えてくれました。基本のスープを作りおきすれば5分以内で作れて、具材や調味料を加えるだけで劇的チェンジ。毎日飽きない&温め効果もアップの一石二鳥です。
※材料は特記以外2人分、時間は煮込む長さの目安です。電子レンジは600Wを使用。
薬膳スープで気や血のめぐりをよく!
「冷えの改善には、気(エネルギー)や血を増やすこと、気や血のめぐりをよくすることが大切です」と阪口さん。
そこで基本のスープには、エネルギーを補って体を温める鶏肉と、新陳代謝をアップして血流をよくするねぎとしょうがをたっぷり使用。
「冷蔵庫で4日ほど保存可能。毎朝体を温める食材を加えれば飽きないし、冷え改善の効果がより期待できます」(阪口さん)
基本のスープの作り方(4日分)
簡単にできる基本のスープ。毎日のスープ作りがラクになりますよ!
<材料>
鶏ひき肉…240g
長ねぎ…3本
しょうが…40g
酒…大さじ4
水…8カップ
中華だしの素…大さじ1
塩・こしょう…各少量
<作り方>
【1】長ねぎは縦半分に切ってから薄切りにする。しょうがはすりおろす。
【2】鍋に鶏ひき肉としょうが、酒を入れて弱火で炒める。肉の色が変わったら、長ねぎ、水、中華だしの素を加えて煮る。沸騰後、弱火で3分ほど煮て、塩・こしょうで薄めに味をつける。
ねぎとひき肉のカレースープ(1分で完成)
トロトロのねぎにスパイシーな風味が絡まる。
<作り方>
鍋に基本のスープ2カップを入れて火にかける。沸騰したら、カレー粉小さじ1~2、しょうゆ小さじ2を加えて味を調える。
<健康効果>
カレー粉は漢方にも使われるスパイス。消化を助け、エネルギーを作る。
ミネストローネ(1分で完成)
トマトの赤みと旨味で、朝から元気をチャージ!
<作り方>
【1】鍋に基本のスープ2カップを入れて火にかけ、カットトマト(缶)大さじ6、ミックスビーンズ50gを加える。
【2】沸騰したら、塩・こしょう各少量で味を調える。器に盛り、あればパセリを散らす。
<健康効果>
えんどう豆やトマトなどの赤い食材が、血液を増やし、めぐりを改善。
豆乳風味スープ(1分で完成)
包丁いらずでまろやか具だくさんのスープが完成。
<作り方>
【1】鍋に基本のスープ2カップ、鮭フレーク大さじ3、冷凍ほうれん草60gを入れて火にかける。
【2】沸騰したら、無調整豆乳大さじ6と片栗粉小さじ1 1/2、白みそ小さじ1を混ぜ合わせて加え、よく混ぜる。
【3】器に盛り、こしょう少量を振る。
<健康効果>
鮭が血行を改善。みそが消化をサポートして、おなかを温める。
→『家政夫のナギサさん』薬膳居酒屋メニューを監修した阪口珠未さんの赤鍋・白鍋
サンラー風味スープ(2分で完成)
血液のめぐりをよくする酢もたっぷり摂取。
<作り方>
【1】切り干し大根(乾燥)8gと水大さじ3を電子レンジで45秒加熱した後、3cm長さに切る。
【2】鍋に基本のスープ2カップ、【1】(汁ごと)、細切りにした木綿豆腐100gを入れて火にかける。
【3】沸騰したら、酢大さじ1 1/3、しょうゆ大さじ1、こしょう少量で味を調える。溶き卵2個分を加えて火が通ったら器に盛り、黒こしょう・ラー油をかける。
<健康効果>
卵などのたんぱく質は、熱を作り出す材料に。こしょうは血流を促進する。
中華風スープ(3分で完成)
ぷりぷりのえびとにらの風味が美味。
<作り方>
【1】鍋に基本のスープ2カップと冷凍むきえび6尾を入れて火にかける
【2】沸騰したら弱火で2分ほど煮て、しょうゆ小さじ1で味を調える。
【3】3cm長さに切ったにら4本を加えて火を止め、ごま油少量を加える。
<健康効果>
えびとにらは、特に下半身の冷えに効果的。アンチエイジングにも◎。
ソパ・デ・アホ(3分で完成)
にんにく風味の麩がまるでバゲット。
<作り方>
【1】鍋にチューブにんにく1cmとオリーブオイル小さじ1を入れて弱火で温め、基本のスープ2 1/2カップを加える。
【2】沸騰したらパプリカパウダー小さじ2、塩・こしょう各少量で味を調える。
【3】卵2個を割り入れ、水で戻し軽く絞った小町麩6個を加え、蓋をして1分30秒加熱する。
<健康効果>
にんにくとパプリカには、血行をよくして体を温める働きがある。
麻婆風味スープ(2分)
仕上げの山椒とラー油で冷え改善効果が倍増。
<作り方>
【1】鍋に基本のスープ2カップを入れて火にかける。
【2】沸騰したら、豆板醤小さじ1/2とチューブしょうが1cm、みそ10gを混ぜ合わせて加える。さいの目に切った木綿豆腐100gも加え、沸騰したら火を止める。
【3】器に盛り、好みでラー油・粉山椒各少量をかける。
<健康効果>
みそと豆板醤がおなかを温める。豆板醤はむくんで冷えやすい人に◎。
教えてくれた人
漢方・薬膳料理家 阪口珠未さん
漢方キッチン代表。日本中医学院講師。楽しく、おいしい薬膳料理が人気。
撮影/菅井淳子
※女性セブン2021年2月18・25日号
https://josei7.com/